今回の2試合は、どちらも小さな場面で決まりそうなロースコアの展開になると見ています。アンフィールドでは、片方に得点の形が2つあり、もう片方には1つしかありません。エルチェでは、ホームチームが最も苦手な役回りを強いられ、しかも相手の攻撃はいつもより薄くなっています。どちらも、オープンな展開よりも僅差のスコアになりやすい構図です。
まずはリヴァプール対アーセナルです。ボールを持つのはアーセナルで、平均ポゼッションは約61パーセントです。イラオラのリヴァプールはホームでも強豪相手には支配を譲っていて、ブライトン戦は36パーセント、シティ戦は35パーセントでした。リヴァプールの狙いは、バルコラからイサクへの素早いカウンターです。ブレントフォード戦とブライトン戦のゴールは、この形から生まれました。
ただ、主力の欠場でこの狙いは狭まります。ショボスライ、エキティケ、フリンポンが不在で、リヴァプールの攻撃の形は1本に頼ることになります。しかもアルテタ監督は、イサクをゴールから遠ざけることが狙いだと公言しています。アーセナルの側ではサリバの不在が以前からの穴ですが、すでに織り込み済みです。ガブリエルとコンサのコンビになってから、失点はごくわずかです。サカがいない間、アーセナルの得点はセットプレーとパス回しに移っていて、エバートン戦の2得点はガブリエルとコンサが挙げました。
アーセナルには、もう1つ攻め筋があります。リヴァプールの最終ラインは個人のミスが続いていて、ビジャレアル戦のファン・ダイクのヘディングから、ブライトン戦のアリソンのパスミスまで例があります。両チームとも先発は万全で、来週は同じ欧州遠征も控えているため、疲労の差は出ないでしょう。直近2回の対戦は0-0と1-0で、過去10試合の半分は引き分けです。以上の理由から、アーセナルは負けない、という予想にしました。
続いてエルチェ対バレンシアです。アギーレ監督のもとで、バレンシアはどの試合でもブロックを敷いて守り、ポゼッションは37〜46パーセントでした。そのためエルチェがボールを持つことになりますが、ホームでその役回りになると苦戦しています。セルタ戦はポゼッション67パーセントで、枠内シュートはわずか2本でした。エルチェの得点は、アウェーではトランジションとPKから生まれていて、固めた守備を崩して奪ったものではありません。
今週はバレンシアのカウンターも弱まります。アギーレ体制で唯一のオープンプレーからの得点を挙げたオトルビが欠場し、エリオットは出場停止、サディクは9月末から試合に出ていません。枠内シュートは1試合平均3本未満で、ディトゥロは直近のリーグ2試合で、受けた12本をすべて止めています。エルチェのセンターフォワードであるニーニョにも出場の不安があり、両監督とも堅さと忍耐について語っていました。
最初の1時間は様子見の展開になると思います。エルチェがブロックの前でボールを回し、バレンシアはサイドバックの裏にできるスペースを待つ形です。だからこそ、エルチェの試合はロースコアという予想にしました。