【2026 UEFAネーションズリーグ】クロアチア対スペイン 分析・プレビュー キックオフ:10月7日 03:45(韓国時間)
クロアチアとスペインは韓国時間10月7日午前3時45分から、スプリトのポリュド・スタジアムでUEFAネーションズリーグ・リーグA第3組第4節を戦います。クロアチアはイングランドに0-7で敗れた後、守備を立て直せるかが問われる一戦です。今節の3試合すべてに勝っているスペインは、勝ち点をあと1つ加えれば準々決勝進出を決められます。
1. 試合概要と両チームの状況
チーム スペイン:3試合 3勝/得失点・勝ち点 10-4・9 イングランド:3試合 2勝1敗/得失点・勝ち点 11-3・6 クロアチア:3試合 1勝2敗/得失点・勝ち点 3-12・3 チェコ:3試合 3敗/得失点・勝ち点 2-7・0
クロアチアは3位、スペインは首位です。クロアチアは勝ち点を1つ取れば、最下位チェコとの勝ち点差を4に広げて11月の日程を迎えられます。両チームにとって、10日間で4試合を戦う連戦の最後の一戦です。次の代表戦は11月に予定されています。スペインは選手ごとに出場時間の上限を設けており、先発や交代の判断にも影響しそうです。
スラベン・ビリッチ監督が復帰したクロアチアは、チェコとのアウェー戦を2-1で制した後、スペインに1-4、イングランドとのホーム戦に0-7で敗れました。イングランド戦はクロアチア代表史上最大点差での敗戦でした。セビリアではチェコ戦から先発を6人入れ替え、ヨシプ・スタニシッチとマルティン・バトゥリナはウイルス症状で欠場しました。一方、リエカでは2人に加えてルカ・モドリッチも先発に戻りましたが、それでも7失点。2試合の敗因を主力の欠場だけでは説明できません。
リエカでの失点は、相手に許したチャンスの多さとも一致しています。イングランドの期待得点は6.14でした。クロアチアは前回のワールドカップでも、イングランドに対して3.20、ポルトガルに対して2.18の期待失点を記録しています。強豪相手に大きなチャンスを与える問題は、イングランド戦だけに限った話ではありません。リエカではグヴァルディオルのパスを奪われ、8分に先制点を許しました。イングランドのFWがポジションを入れ替える中、クロアチアの中盤2人は中央への侵入を止めきれませんでした。
今回はリエカ戦とは試合環境も異なります。当時はUEFAの処分により無観客で行われましたが、ポリュドにはチケットを購入した観客が入ります。ビリッチ監督がイングランド戦後に変更を示唆する中、ティポータルはクロアチアが中盤を3人に増やし、イバン・ペリシッチを左SBからサイドの攻撃的な位置に上げると予想しました。報道された予想先発には、最前線のアンテ・ブディミルも名を連ねています。まだ確定した布陣ではありませんが、中盤の守備を厚くしつつ、ペリシッチのクロスを高い位置から使う狙いとみられます。
スペインは2026年ワールドカップ優勝後も勝ち続けています。2024年3月のコロンビア戦で敗れて以来、A代表戦では41試合無敗。今大会ではイングランドに3-2、クロアチアに4-1、チェコに3-1で勝利しました。ただし、ワールドカップ8試合で1失点だった守備と、今大会の守備を同じように評価することはできません。ネーションズリーグでは3試合とも先制した後に1点ずつ失っています。イングランド戦とクロアチア戦の失点は、いずれもスペインの右サイドから上がったクロスに続くヘディングでした。
ルイス・デ・ラ・フエンテ監督は先発を大きく入れ替えながら、毎試合、途中出場選手を得点に絡ませています。チェコ戦では前の試合から先発を9人変更し、セビリアでのクロアチア戦では、後半から入ったペドリとミケル・メリーノが得点を演出しました。チェコ戦でも途中出場の選手が最後のゴールに絡んでいます。ニコ・ウィリアムズとフェラン・トーレスは負傷で離脱し、ファビアン・ルイスも招集されていませんが、中盤と前線には代役が残っています。ニコ・ウィリアムズの欠場で、スペインが左サイドから個人技で仕掛けてフィニッシュする選択肢は減りました。
ラミン・ヤマルの出場時間には、特に注意が必要です。デ・ラ・フエンテ監督は、この4試合で誰も270分を超えてプレーさせない方針を示しました。ヤマルはここまでの3試合で約203分出場しており、上限を考えると今日プレーできるのは70分前後です。先発して途中交代する可能性も、ベンチスタートとなる可能性もあります。一方、クロアチアのグヴァルディオルとGKドミニク・リバコビッチは、前の3試合すべてでフル出場。ペリシッチも約252分プレーしています。
両チームの直近の対戦は、1週間前にセビリアで行われた試合です。ヤマルの2ゴール1アシストでスペインが4-1で勝ちましたが、クロアチアもペリシッチが左から送ったクロスをディオン・ドレナ・ベリョが頭で合わせ、一時は同点に追いついています。クロアチアがスペインをホームに迎えた過去の試合では、2018年に3-2で勝利しました。ただし当時とは両チームとも監督が異なります。今日の戦術を考える上では、セビリアでの攻撃の形と、先発の変更予想のほうが直接的な材料になります。
2. マッチアップ分析
最も注目したいのは、クロアチアの左サイドとスペインの右サイドの攻防です。クロアチアは今大会の3得点のうち2点を、ペリシッチの左からのクロスに続くヘディングで決めました。チェコ戦では途中出場のマルコ・パシャリッチが、スペイン戦ではベリョが仕留めています。予想どおりブディミルが最前線に入り、ペリシッチがサイド攻撃を担うなら、クロアチアは再び同じ形を狙えます。スペインがイングランド戦とセビリアで、右サイドからのクロスを起点に失点していることも、この攻め筋を後押しします。
ただし、その攻撃には守備面の代償もあります。ヤマルが右サイドでボールを受け、グヴァルディオルがそのサイドを守る中でペリシッチが高い位置に残るなら、クロアチアはグヴァルディオルを誰がサポートするかを決めなければなりません。ペリシッチが守備に戻れば、高い位置からクロスを上げる機会は減ります。セビリアではグヴァルディオルが左SBを務め、ヤマルは2ゴール1アシストを記録しました。失点すべてを2人の1対1に結びつけることはできませんが、ヤマルがプレーする時間帯にクロアチアの左サイドが受ける負担は明らかです。ヤマルがベンチスタートなら、クロアチアは序盤からペリシッチを押し上げやすくなります。
中央では、ビリッチ監督がどんな中盤を組むかが鍵です。リエカでクロアチアはモドリッチとマテオ・コバチッチを中盤に置きましたが、イングランドの前線のポジションチェンジと中央への侵入を同時に防げませんでした。報道された今日の予想先発には、モドリッチ、ヨシプ・ミシッチ、ペタル・スチッチが含まれています。この形なら、クロアチアは最終ラインの前に守備の人数を増やせます。ただし、グヴァルディオルが左SBに回る場合、CBは19歳のルカ・ブシュコビッチとヨシプ・シュタロが務めると予想されます。スペインはセビリアで、ペドリの縦パスからヤマルのゴールを生み出しました。中盤の3人がパスの出し手に寄せる間、CBが裏へ抜ける選手にも対応できるかがポイントです。
クロアチアが後方からどうボールを運ぶかも、序盤の展開を左右します。スペインは今代表ウィークの3試合すべてで、6分以内に先制点を挙げました。イングランド戦では相手からボールを奪って2分に得点し、チェコ戦でもボールを奪い返すと、守備が整う前に攻めてゴールを決めました。クロアチアはリエカで後方のパスを奪われ、8分に失点しています。短いパスで中央を通そうとしてボールを失えば、スペインにすぐペナルティーエリアまで攻め込まれる可能性があります。ブディミルにロングボールを送れば、後方でボールを奪われるリスクは下げられますが、その後に味方がどれだけサポートできるかが攻撃を続けられるかの鍵です。
試合が60分を過ぎると、交代要員の差も重要になりそうです。スペインはチェコ戦を休んだマルク・ククレジャ、パウ・クバルシ、マルク・プビル、ミケル・オヤルサバルを再び起用できます。今代表ウィークの3試合では、途中出場の選手が毎回、決定的なゴールに絡みました。クロアチアはグヴァルディオルとペリシッチの出場時間がすでに多くなっています。それだけで後半の失点が決まるわけではありません。リエカで守備が崩れたのは前半からでした。ただ、両チームが序盤に攻め合い、同点のまま後半を迎えるなら、デ・ラ・フエンテ監督が新しい選手を投入するタイミングで、サイドの守備が勝敗を左右する可能性があります。
クロアチアにも後半に得点を狙う手段はあります。ビリッチ監督はチェコ戦の63分にFWを3人同時に交代させ、途中出場したパシャリッチがペリシッチのクロスを決勝点にしました。今日ブディミルが先発するなら、クロアチアはキックオフ直後から空中戦を狙えますし、交代で別のFWを入れてその攻めを続けることもできます。一方のスペインは、先制した後に3試合連続で失点しても、毎回もう一度ゴールを決めています。クロアチアがクロスから得点しても、その直後にスペインの攻撃を止めて初めて、試合の結果を変えられます。
3. 最終予想・結論
スペインが優勢です。クロアチアは中盤を3人に増やし、ペリシッチを攻撃的な位置に置くことで、リエカ戦で露呈した問題に対応できるかもしれません。ただ、その変更でスペインのサイド攻撃と中央への侵入をどちらも防げるかは、試合で確かめる必要があります。ニコ・ウィリアムズが不在でも、スペインはククレジャとアレックス・バエナの左サイドの連係、ペドリの縦パス、後半の交代選手による攻撃を使えます。クロアチアが追いかけて前に出れば、スペインが最終ラインの裏を突く余地も広がります。
マーケットは、イングランド戦の0-7とセビリアでの1-4を受けて、スペイン優位を強く織り込んでいます。スペインが優勢という見方には賛成ですが、クロアチアの0-7を今日の無得点や守備崩壊にそのまま当てはめるのは早計です。当時左SBだったペリシッチが予想どおり攻撃的な位置に入れば、クロアチアは今大会ですでに2得点を生んだクロスの形で、スペインの右サイドを狙えます。スペインが大差で勝つとすれば、リエカでの大敗が再現するからというより、クロアチアの主力に出場時間が重なっている点と、スペインの交代要員の層の厚さが後半に表れる展開になると見ます。
予想スコアはクロアチア1-3スペインです。スペインが左サイドの連係、もしくはクロアチアの後方でのパスを奪って攻める形から先制し、クロアチアがペリシッチのクロスからのヘディングで追いつく展開を予想します。その後、スペインが縦パスやセットプレーで再びリードを奪い、後半には交代選手がクロアチアの左サイドを攻略して差を広げる可能性が高そうです。クロアチアのクロスはすでに結果につながっている攻め筋ですし、スペインは今代表ウィークに失点した後も毎試合ゴールを返しています。交代要員の差や主力の出場時間も、スペインの後半の得点を後押しするでしょう。ただしクロアチアが60分前後に左サイドの選手を交代し、中盤のブロックを最後まで保てれば、スペインが最後に差を広げる形は限られ、点差は1点にとどまる可能性があります。