ヘッドライン上の差と構造上の差が異なる方向を示している2試合です。マディソン・スクエア・ガーデンでは、フィラデルフィア・セブンティシクサーズの新たなスター陣が先発の時間帯ならニューヨーク・ニックスに対抗できますが、エンビードがベンチに下がる時間帯は構造的な穴になりそうです。山形では、順位表上はホームのほうがはるかに堅守に見えるものの、決定機の質で見ると両チームの守備はほぼ互角であり、違いは決定力にあります。
ニックス対セブンティシクサーズ。昨季王者のニックスは同じ指揮官と、ブランソン、ブリッジズ、ハート、アヌノビー、タウンズという同じ先発5人を揃えています。セブンティシクサーズもマキシー、エッジコム、ジェイレン・ブラウン、レブロン、エンビードとトップエンドを刷新しましたが、この5人がプレシーズンで同じコートに立ったのは実質半場ほどに過ぎません。先発全員が出場した唯一のプレシーズンゲームでも、セブンティシクサーズのオフェンスはフリースロー頼みで3ポイントが冷え込み、18回のターンオーバーを記録しました。
勝負の行方を左右するのはエンビードの控えです。フクポルティ、バーロウ、フォールが離脱中で、ボナとウェイドも出場が疑わしいため、セブンティシクサーズのバックアップセンターの時間帯はジャバリ・ウォーカーかスモールラインナップに頼ることになります。リバウンド争いでタウンズやドラモンドとぶつかり、各々の役割を熟知しているニックスのベンチ陣と戦うその14〜18分間こそ、ニューヨークがリードを築くべき時間帯です。ブランソン対マキシーのマッチアップもホーム側に分があります。タウンズを相手にファウルを誘うエンビードのプレーがフィラデルフィア最大の武器であり、スター陣が終盤に点差を詰めることも可能なため、大差の決着というよりは1桁点差でのニックス勝利を予想しています。そのため、私はニューヨークの勝利を支持します。
モンテディオ山形対北海道コンサドーレ札幌。山形はボールを保持してシュートを打てているものの、決定率はわずか7%とJ2ワーストクラスにとどまっています。その優れた失点数の少なさは、山形がリーグで2番目に多くのシュートを許している一方で、相手の決定率がわずか5%にとどまっていることに支えられています。札幌はその裏返しで、被シュート数は少ないものの被決定率が高くなっています。失点期待値で見れば両チームは互角です。
新たな要素は、リーグ戦の全試合全時間に出場していた山形のセンターバック森岡陸が先週末に負傷交代したことです。これにより、セットプレーやカットインなど、札幌の得点の約半数を占める攻撃パターンが通る場所で守備陣が弱体化します。一方で山形も失点のほぼ半分がセットプレーからとなっています。札幌のアウェイでの攻撃力は控えめで山形のホームということもあり、ここはロースコアの接戦となり、前半を同点で終えて終盤の攻防が決着をつける展開になりそうです。山形はホームで先制を許した際、決定力不足から挽回できていません。そのため、私は札幌が負けを回避する(引き分け以上)と見ています。