【26-27 AFCチャンピオンズリーグ リーグフェーズ】アル・イテハド (サウジアラビア) vs アル・アイン 分析プレビュー 試合開始:11月3日 03:15(日本時間)
アル・アインは大陸大会で3戦全勝と勢いに乗っていますが、ジッダでは高い位置からプレッシャーをかけてくるアル・イテハドと激突します。勝負の行方は、両チームが前進した背後に残るスペースの攻防と、後半の選手交代で分かれる見込みです。
1. 試合概要および両チームの現状
イェンス・ヴィッシング監督率いるアル・イテハドは、高い位置からのハイプレスに定評があります(Goal.com、10月14日)。しかし、シャバブ・アル・アハリ・ドバイ戦ではそのプレスの背後にある中盤とディフェンスラインの裏のスペースを突かれ、前半16分までに2失点を喫しました。アル・イテハドはシュート23本を放って追いすがったものの、1-2で敗れています。国内リーグのアル・イテファク戦とアル・ディリヤ戦ではそれぞれシュート19本、20本を記録して勝利を収めたものの、直近のアブハ遠征(1-1)では10本にとどまりました。ヴィッシング監督は今節を前に、ワントップの選定やターンオーバー、選手の出場負荷の管理について言及しています(Ajel、11月1日)。
リチャルド・リオスは左足首の負傷により、アル・アイン戦の登録メンバーから外れました(Okaz、10月31日)。代役にはディオン・ロピが入る見通しで、ロピはシャバブ・アル・アハリ・ドバイ戦でも先発出場していました(Al-Qiyady、10月31日頃)。当時与えてしまったスペースを今回はどのようにケアできるかが重要なポイントとなります。もっとも、ヴィッシング監督は主力選手を後半から投入する采配も多用してきました。ネフチ・フェルガナ戦では、63分に途中出場したユセフ・エンネシリが90分に直接フリーキックを決めて決勝ゴールを挙げています。先発メンバーの変更だけで攻撃力を測ることはできません。
アル・アインはヴラディミル・イヴィッチ監督のもと、大陸大会3試合で全勝を飾り、10得点2失点を記録しています。ただ、同3試合の合計ゴール期待値(xG)は5.75、合計失点期待値(xGA)は3.41となっており、実際の得失点数とは乖離があります。オウンゴールやペナルティエリア外からのシュートが含まれる10得点という数字が、そのまま再現されると過信するのは禁物です。一方で、3試合でのシュート数が14本、19本、20本に達している点は、継続してチャンスを作り出せている確かな証左です。ソフィアン・ラヒミは負傷のためトラクター戦を欠場しており、今節の出場可否は伝えられていません(Emarat Al Youm、10月28日)。それでもアル・アインはラヒミ不在のトラクター戦でもシュート20本、2ゴールを奪いました。ヴァレンティーノ・ラザロはプレジデントカップで約5選手が筋肉系のトラブルを抱えたと明かしています(Emarat Al Youm、10月26日)。アル・アインも10月29日の試合後にジッダへ移動しており、コンディション面だけを一方の勝敗根拠と断定するのは早計です。
2. マッチアップ分析
第1の焦点は、アル・イテハドの高い位置からのプレスと、アル・アインの素早い前進のぶつかり合いです。シャバブ・アル・アハリ・ドバイは、アル・イテハドが前がかりになった背後の中盤と最終ライン裏のスペースを巧みに突きました(Goal.com、10月14日)。アル・アインにはサイドからクロスを配給するヤヒヤ・ベン・ハレクや、ゴール前で仕留めるエル・フシン・ラヒミが控えています。トラクター戦ではポゼッション率で下回りながらも、シュート数では20対9と圧倒しました。アル・イテハドが高いプレス位置を保つなら、相手の前進を食い止めるロピの役割が極めて大きくなります。プレスの開始位置を下げれば背後のスペース管理は容易になるものの、敵陣でボールを奪い返してショートカウンターを仕掛ける機会には変化が生じます。
逆の局面では、アル・アインのディフェンダーの攻撃参加と、アル・イテハドの素早い縦パスがせめぎ合います。アル・アインはエル・フシン・ラヒミの得点シーンでサイドのクロスを活かしたほか、DFのラミ・ラビアもトラクター戦でシュートを決めています。守備陣が攻撃参加した後にアル・イテハドがボールを奪取できれば、マルワン・アル・サハフィのスルーパスやステフェン・ベルフワインの推進力を活かした前進が決定機につながり得ます。アル・ヒラル戦でもアル・サハフィのラストパスからカウンターによる同点弾が生まれました。アル・アインが先行すれば、アル・イテハドはプレスの強度と前線の人数を増やさざるを得ません。反対にアル・イテハドがリードしても、アル・アインにはシュートコースを作り出す力があるため、後半の選手交代と中盤の守備対応を最後まで見極める必要があります。
3. 最終判断および結論
アル・イテハドが1点差で勝利しつつ、両チームが得点を挙げる展開を予想します。アル・アインの大陸大会3戦全勝という戦績やシュート数は、ジッダの地でも脅威となります。しかし、アル・イテハドはホームで素早い縦パスを展開でき、ヴィッシング監督が先発から温存した攻撃陣を後半に投入して流れを変えた実績もあります。リオスを欠く中盤のスペースを考慮すると、無失点での勝利よりも、後半までもつれ込む1点差の競り合いが自然なシナリオです(Okaz、10月31日;Goal.com、10月26日)。
本試合の勝敗の方向性と得点傾向は、市場の見立てと一致するとみています。アル・アインの10得点にはゴール期待値を上回る上振れが含まれており、アル・イテハドにはフセム・アウアール、ベルフワイン、エンネシリなど後半からでも投入できる強力な駒が揃っています(Okaz、10月31日)。ただし、ソフィアン・ラヒミが復帰すればアル・アインの決定力は一段と増します。その場合は、アル・イテハドが後半の交代策で優位に立ったとしても、アル・アインが再び同点に追いつく可能性をより警戒しておく必要があります。
【最終結論・ベット項目別】 試合結果:ホーム勝利 — 先発から温存した主力を後半に投入する交代策が、過密日程と筋肉系の疲労を抱えるアル・アインの後半の守備陣を攻略するとみます ハンデ -1:引き分け — リオス不在の中盤からアル・アインにシュートを許す場面が続き、後半の交代策で勝ち越したとしても点差は1点にとどまる見込みです アンダー/オーバー 2.5:オーバー — ハイプレスの背後とアル・アイン守備陣の前進によって互いにスペースが生じやすく、後半の交代策も相まって得点が重なると予想します