【26-27シーズン プリメーラ】バレンシア vs ビジャレアルCF 分析・プレビュー キックオフ:10月25日 01:30(日本時間)
バレンシアとビジャレアルCFが日本時間10月25日午前1時30分、メスタージャで2026-27シーズンのプリメーラ第10節を戦います。19位のバレンシアは新監督の下でホーム初勝利を狙い、12位のビジャレアルCFはチャンピオンズリーグのリバプール遠征から4日後にリーグ戦を迎えます。順位と得点ではビジャレアルCFが上回っていますが、先発メンバーや後半の試合運びまで考えると、接戦になる可能性が高いと見ています。
1. 試合概要と両チームの状況
今季のプリメーラ 順位・勝ち点:バレンシア 19位・6点/ビジャレアルCF 12位・9点 9試合の成績:バレンシア 1勝3分5敗/ビジャレアルCF 2勝3分4敗 得点・失点:バレンシア 6得点・15失点/ビジャレアルCF 13得点・13失点
バレンシアは今季、リーグのホーム5試合で2分3敗と未勝利です。2得点9失点で、得点したのはレアル・ソシエダ戦だけでした。その2得点もアーロン・マヨルのミドルシュートと相手のオウンゴールによるものです。バルセロナ、レアル・ベティス、レアル・ソシエダといった強豪をホームに迎えた日程は考慮すべきでしょう。ただ、セルタやアスレティック・ビルバオ相手にも無得点でした。ホームでの攻撃不振を相手のレベルだけで説明するのは難しいです。
一方、今季の成績をそのまま現在のチーム状態に当てはめることもできません。カルロス・コルベラン監督が率いた開幕からの5試合は1得点10失点でしたが、オスカル・サンチェス暫定監督の下では2試合で3得点3失点。ハビエル・アギーレ監督の就任後は2試合で2得点2失点、いずれも引き分けです。アスレティック・ビルバオ戦では相手に長くボールを持たれながら、期待失点を0.59に抑えました。守備改善の兆しは見えましたが、アギーレ体制での試合はまだ2試合だけで、定着した変化と判断するには早いでしょう。
監督交代が続く間も、後方からボールを前進させる課題は残っています。セビージャやレアル・ソシエダのプレスを受けると短いパスをカットされ、アギーレの初陣となったラシン・サンタンデール戦の後には、監督自身もボールを簡単に失いすぎたと話しました。一方、ハビエル・ゲラが自ら持ち上がったり、最終ラインの裏へパスを通したりした場面ではチャンスが生まれています。アラベス戦の決勝点とラシン・サンタンデール戦の同点弾も、その形から生まれました。アギーレは直近2試合で、守備の間隔を保ちながら後半に攻撃の駒を加える戦い方をしています。
前線の選択肢は限られています。ウマル・サディクは欠場し、ウーゴ・ドゥロとアルノー・ダンジュマは今季リーグ戦でまだゴールがありません。ドゥロはシュート5本で枠内シュートなし。ダンジュマはシュート14本、枠内5本を記録しています。ダンジュマが中央で先発すれば、バレンシアは序盤から最終ラインの裏を狙えます。ドゥロが中央に入る場合はダンジュマが左から始める形となり、アギーレは前節のように後半に攻撃の配置を変えられます。コペテ、フルキエ、ディエゴ・ロペス、セルジ・カニョスも欠場です。右サイドバックは今季出場時間の多いパブロ・マフェオが務めてきましたが、フルキエも出場できません。
ビジャレアルCFはリーグでバレンシアより7ゴール多く挙げていますが、直近2試合はレアル・マドリードに0-1で敗れ、エルチェとは0-0で引き分けました。2試合の無得点は内容が異なります。レアル・マドリード戦は敵地で期待得点0.62にとどまり、チャンス自体が少なかった一方、エルチェ戦はホームで期待得点2.15、シュート20本を記録しながら、相手の好セーブやオフサイドの判定もあって得点できませんでした。チャンスを作る力はありますが、アウェーでも同じ水準を発揮できると見る根拠は十分ではありません。今季のリーグ・アウェー戦は5試合で1勝にとどまり、毎試合失点しています。
イニゴ・ペレス監督は、複数大会を戦う日程に合わせて先発を入れ替える考えを示しました。ビジャレアルCFはリバプール戦で3得点したものの4失点。メスタージャでの試合後には、コパ・デル・レイ、リーグ戦、チャンピオンズリーグが続きます。イリアス・アコマチはリバプール戦に出場せず、フアン・フォイス、アレックス・フリーマン、アヨセ・ペレスは途中出場でした。彼らはメスタージャ戦の先発候補であり、チーム全員に同じように疲労が蓄積しているわけではありません。ただし、サンティ・コメサーニャとセルジ・カルドナはエルチェ戦、リバプール戦に続いて先発する可能性があります。カルロス・ロメロとニコラ・ペペは欠場し、ネイサン・サリバの出場可否は未定です。
直近のリーグ戦での対戦5試合では、ビジャレアルCFが3勝2分と負けていません。昨季のメスタージャでの試合も2-0で勝ちました。ただし、当時バレンシアを率いていたのはコルベランで、ペレス監督もビジャレアルCFを指揮していませんでした。過去の対戦結果は参考になりますが、今日の両監督の采配を説明する材料にはなりません。バレンシアは前節から7日、ビジャレアルCFはリバプール遠征から4日空いています。休養日の差がそのまま試合全体の体力差を意味するわけではありませんが、アギーレが予告した序盤のプレスや、コメサーニャとカルドナが後半にどう対応するかに注目したいところです。
2. マッチアップ分析
序盤は、ビジャレアルCFのプレスとバレンシアの後方からのビルドアップがぶつかりそうです。ビジャレアルCFは相手が自陣でボール処理を誤ったところから得点してきました。ナポリ戦とリバプール戦では、ジョルジェ・ミカウタゼが相手のパスやヘディングを奪ってゴールを決めています。バレンシアは監督が3人にわたる間も、プレスを受けると中央へボールをつなぐのに苦労してきました。ペペルとギド・ロドリゲスが最終ラインの前でボールを受けたところにビジャレアルCFが前から出てくれば、攻撃を始める前にボールを失う可能性があります。
アギーレには、短いパスを減らして打開する方法もあります。ラシン・サンタンデール戦では開始2分、デ・ハースのロングパスを受けたダニ・ラバが得点しました。バレンシアがこうしたパスで最初のプレスをかわせれば、ゲラやサイドの選手がビジャレアルCFの守備裏を狙えます。ビジャレアルCFはレアル・マドリード戦で、ロングパスを受けたキリアン・エムバペにチャンスを与えたこともあります。ただ、バレンシアは今季、前線の選手が決定機を仕留められていません。ロングパスはプレスを避ける手段にはなっても、それだけで得点を期待するのは難しいでしょう。
ビジャレアルCFが長くボールを持つ展開では、アコマチの右サイドからの仕掛けとアルベルト・モレイロの位置取りが重要になります。アコマチはマラガ戦で右のゴールライン付近まで侵入してモレイロのゴールをアシストし、レバンテ戦でも同じサイドを繰り返し攻めました。メスタージャではバレンシアの左サイドバック、ガヤと対峙します。モレイロが中央でプレーすれば、ペペルとギド・ロドリゲスの間でパスを受けられます。左に配置されれば、ビジャレアルCFは中央での連係よりもサイド攻撃に頼る展開になりそうです。予想先発の報道ではモレイロの位置が分かれており、どちらになるかは先発発表後にはっきりするでしょう。
バレンシアの右サイドの攻撃も、ビジャレアルCFの守備に負担をかける可能性があります。ロメロに代わって左サイドバックを務める可能性が高いカルドナは、攻撃参加にも積極的です。カルドナが前に出た後、ダビド・オトルビやラバがその背後を突けます。オトルビはラシン・サンタンデール戦で後半から出場して同点ゴールを決め、アスレティック・ビルバオ戦でも右サイドを突破してチャンスを増やしました。先発なら試合開始からカルドナと対峙し、ベンチスタートならカルドナが直近2試合に続いて先発した後半に投入される可能性があります。カルドナが実際にどれほど疲れるかは試合前には分からないため、バレンシアがこのサイドを継続して攻められるかが鍵です。
両監督の交代策も後半の流れを左右します。アギーレは就任後の2試合で、いずれも54〜58分に攻撃の選手を投入しました。交代後は両試合ともチャンスが増えています。ビジャレアルCFは今季、リードした直後に失点したり、リードを失ったりした試合がありました。レバンテ戦では先制から1分後に同点とされ、デポルティーボ・アコルーニャ戦でも2-1とした直後に失点しています。バレンシアが前半を無失点で終えるか、1点差で追う展開で後半を迎えれば、サイドの攻撃選手を投入してビジャレアルCFの守備を再び試すことができます。
ビジャレアルCFにも同じ時間帯に投入できる攻撃の駒があります。2つのメディアによる予想先発に入っていないミカウタゼは、今季公式戦で4得点2アシストを記録するチーム最多得点者です。タニ・オルワセイもナポリ戦とリバプール戦で途中出場からゴールを決めました。ミカウタゼがベンチスタートなら、前半はアヨセ・ペレス、モレイロ、アコマチがチャンスを生かし、後半に得点源を加える形も考えられます。バレンシアが攻撃の選手を投入して守備の人数を減らす場合、ビジャレアルCFの追加点の可能性も高まります。後半の交代がバレンシアだけに有利とは言えない理由です。
バレンシアは前半のスコアを特に重視すべきです。今季リーグ9試合で前半をリードして終えたことはなく、ビハインドで折り返した3試合はすべて敗れています。ただし、その3試合はいずれもアギーレ就任前です。アギーレ体制のラシン・サンタンデール戦では、試合中に1-2とリードされた後、オトルビのゴールで引き分けに持ち込みました。ビジャレアルCFも前半同点の試合では苦戦していますが、その成績にはリバプール、ドルトムント、レアル・マドリード戦も含まれています。0-0で前半を終えることは、バレンシアが勝ち点を得るための条件に近いものの、それだけでビジャレアルCFの後半の攻撃を封じられるとは言えません。
3. 最終予想・結論
前半はビジャレアルCFがボールを長く持ち、バレンシア陣内でプレスをかける可能性が高いと見ています。バレンシアは序盤にプレスを試みても、その後は4-2-3-1の守備の間隔を保ち、ゲラの持ち上がりやデ・ハースのロングパスを活用するでしょう。ビジャレアルCFのプレスはバレンシアが繰り返してきた後方でのビルドアップの問題を突きますが、予想どおりミカウタゼがベンチスタートなら、そこで得たチャンスを前半に誰が仕留めるかは変わってきます。
順位や得点差、ビジャレアルCFが直近の対戦で負けていないこと、バレンシアの今季の失点数を根拠に、市場はビジャレアルCFの勝利をやや有力と見ています。しかし、バレンシアの失点の多くは前監督体制で喫したもので、今日のビジャレアルCFの予想先発もリバプール戦の先発とは異なります。ビジャレアルCFがリードした後に失点してきた試合運びも、バレンシアが後半に攻撃の選手を投入する展開とかみ合います。バレンシアは前線の決定力が弱いため、この差がホーム勝利につながるというより、ビジャレアルCF優勢の度合いを小さくする要素になると見ています。
予想スコアはバレンシア1-1ビジャレアルCF、または0-0で、より可能性が高いのは1-1です。前半は両チーム無得点で折り返し、ビジャレアルCFが後半の交代選手で先制しても、バレンシアがオトルビやリオハを投入してカルドナの担当するサイドを攻め、追いつく展開を想定しています。ビジャレアルCFのプレスは相手の弱点を狙えますが、予想先発ではミカウタゼの決定力を欠く可能性があり、アギーレがサイドの攻撃選手を投入するのもビジャレアルCFがリードを守る時間帯です。両チームの交代選手がチャンスを仕留められなければ、0-0で終わる可能性もあります。ミカウタゼが先発し、バレンシア陣内で奪ったボールを前半から得点につなげるなら、前半無得点を前提にしたこの見立ては弱まります。