【26-27シーズン プリメーラ】ビジャレアルCF vs エルチェCF 分析プレビュー キックオフ:10月17日 23:15(日本時間)
ビジャレアルCFとエルチェCFが10月17日23時15分(日本時間)、エスタディオ・デ・ラ・セラミカでプリメーラ第9節を戦います。昨季3位のチームと、終盤に残留を決めたチームの対戦ですが、新監督の下で戦った今季8試合では勝ち点差はわずか2です。ビジャレアルがエルチェの後方からのビルドアップにどれだけ圧力をかけられるか、先制した後にエルチェの後半の攻撃へどう対応するかが勝負の鍵になります。
1. 試合概要と両チームの状況
ビジャレアルは昨季、勝ち点72で3位に入った後、マルセリーノ監督と別れ、イニゴ・ペレスを新監督に迎えました。エルチェも残留に導いたエデル・サラビア監督に代わり、マルティン・アンセルミにチームを託しました。両チームの現在の成績には、監督交代後の適応が表れています。
今季プリメーラ8試合 順位・勝ち点:ビジャレアル 11位・8点/エルチェ 18位・6点 成績:ビジャレアル 2勝2分4敗/エルチェ 1勝3分4敗 得点・失点:ビジャレアル 13得点・13失点/エルチェ 11得点・17失点 前半の得点・失点:ビジャレアル 7得点・8失点/エルチェ 2得点・10失点
ビジャレアルは開幕から4連敗を喫しましたが、マラガとレバンテに続けて3-1で勝利。レアル・マドリードとのアウェー戦で0-1と敗れた後は、チャンピオンズリーグでナポリを3-1で下しました。立て直しの中心にあるのは、相手が後方でボールを扱うところをプレスして得点につなげる攻撃です。レバンテ戦では後半のプレスで奪ったボールから2得点が生まれ、ナポリ戦の同点弾もミカウタゼが短いバックパスを奪って決めました。ただし、マラガとレバンテは下位チームで、ナポリ戦では実際の得点が期待得点を上回りました。最近の勝利につながった形ははっきりしていますが、どの相手にも同じ結果が出るとは限りません。
守備にはまだ改善すべき点が残っています。ビジャレアルは今季のリーグ戦ホーム3試合で1勝2敗、ペレス体制の公式戦ホーム4試合ではすべて失点しています。デポルティーボ・ラ・コルーニャ戦とレアル・ベティス戦では先制しながら逆転負けを喫しました。昨季終盤のホーム5試合で4勝したビジャレアルと、今のチームを同じホーム成績で評価できない理由です。
エルチェの18位という順位も、試合会場を分けて見る必要があります。今季の勝ち点6のうち5点をアウェーで獲得し、アウェー4試合すべてで得点しています。一方、ホームではバルセロナ、レアル・マドリード、レアル・ソシエダなど上位チームと続けて対戦しました。アウェー成績をそのまま会場の利点と見るのではなく、対戦相手のレベルも考慮すべきです。エルチェは中位チームとの4試合で1勝3分と負けていませんが、上位チームとの3試合はすべて敗れています。ビジャレアルは現在中位にいますが、昨季3位のチームが持つ攻撃陣を維持しています。
エルチェは今季、前半に2得点、10失点しています。8試合のうち5試合で前半をビハインドで終え、後半に挙げた9得点の多くは追いかける展開で生まれました。レアル・マドリード戦では0-2から2-2に追いついた後、終了間際に決勝点を許しています。後半に得点できていることと、前半の失点で勝ち点を落としていることの両方を見ておく必要があります。直近のセルタ・ビーゴ戦は0-0で引き分け、ボール支配率は67%でしたが、期待得点は0.78にとどまりました。ボールを長く保持したものの、多くのチャンスを作ったわけではありません。
選手の状況では、ビジャレアルはテイジョン・ブキャナンとニコラ・ペペを欠きます。2人は直近のレアル・マドリード戦とナポリ戦でも先発しておらず、新たに生じた穴ではありません。ただ、レバンテ戦で左サイドを務めたブキャナンの位置には別の組み合わせが必要です。ジェラール・モレノを2列目に置くか、アヨセ・ペレスを2列目に下げてタニ・オルワセイを最前線に置く案が出ています。GKペテル・グラーチの出場は当日に判断される予定です。
エルチェではフェデリコ・レドンドが出場停止を終え、ブバ・サンガレも筋肉の問題から回復しました。レドンドがセンターバックに入れば、内側へパスを差し込む役割を担えます。その位置では、ビジャレアルのプレスを受けたときにボールを扱う能力が特に重要です。攻撃の中心は、今季リーグ戦で5得点を挙げているフェル・ニーニョです。エルチェが今季唯一の勝利を挙げたエスパニョールとのアウェー戦では、ニーニョがロングパスを生かして2得点しました。
日程面ではエルチェに余裕があります。ビジャレアルはナポリ戦から3日半でこの試合に臨み、その3日後にはリバプールとのアウェー戦を控えています。エルチェはセルタ・ビーゴ戦から6日間休みました。ペレス監督は選手の筋肉の状態を見て先発や出場時間を決めると話す一方、リバプール戦よりもエルチェ戦に集中する必要があるとも強調しました。したがって、休養日数の差がそのまま試合序盤の優劣を決めるというより、ビジャレアルの先発や後半の交代に影響する可能性があります。南部沿岸地域では午後6時から雨と雷雨の警報が出ていますが、午後4時15分に始まる試合の大半は警報の時間帯より前に行われます。
昨季の直接対決は2試合ともビジャレアルが勝ち、いずれも前半にリードした後、エルチェの反撃を受けました。ただし、当時の監督はマルセリーノとサラビアでした。1月の試合ではビジャレアルが序盤のカウンターから2得点。3月の試合ではエルチェが序盤の好機を逃す間に、ビジャレアルが前半終盤に2得点しました。前半にリードし、後半に追い上げを受ける展開は参考になりますが、当時の得点パターンを現在の両チームの戦術にそのまま当てはめることはできません。
2. マッチアップ分析
ペレス監督は相手に応じてビジャレアルの配置を変えながら、相手の後方からのビルドアップに高い位置でプレスをかけてきました。レバンテ戦ではアヨセ・ペレスの後ろにアルベルト・モレイロを置く4-2-3-1で攻め、レアル・マドリード戦ではフアン・フォイスを守備ラインの前に配置。ナポリ戦ではジェラール・モレノとミカウタゼを2トップにしました。エルチェが短いパスで攻撃を組み立てるなら、どの配置を選んでも最初のパスに圧力をかけることが重要になります。
アンセルミ監督はビジャレアルの強いプレスを予想しながらも、速く正確にボールを回し、ボールを持って守ると話しました。エルチェがディトゥーロ、センターバック、ゴンサロ・ビジャールを経由して前進しようとするところでビジャレアルがボールを奪えば、エルチェのゴールに近い位置から攻撃を始められます。レバンテ戦の2-1となるゴールは、アレックス・フリーマンが相手のサイドへのパスをカットしたところから生まれました。ナポリ戦の同点弾も、相手の後方からのパスが短くなった場面で決まりました。エルチェも後方でのボール処理が危険につながったことがあります。ラシン・サンタンデール戦ではディトゥーロの処理が失点につながり、エスパニョール戦ではレドンドが後方でボールを失った後、相手FWを止めて退場しました。これらの例が今日のミスを予告するわけではありませんが、両チームの狙いがぶつかる場所ははっきりしています。
ビジャレアルがボールを奪った後は、モレイロの役割が大きくなります。レバンテ戦では1ゴール2アシストを記録し、3得点すべてに絡みました。右サイドではイリアス・アホマシが相手のサイドバックと1対1で対峙し、フリーマンが前に出て攻撃に加わることができます。エルチェは守備時にロイ・レビボが左の守備ラインに加わり、ヘルマン・バレラがウイングバックを務めた試合もありました。バレラがイリアスとフリーマンへの対応で守備に追われれば、ニーニョへボールを届けるサイドの選手が減ります。反対にバレラが前へ出れば、フリーマンの背後のスペースを使える可能性があります。
エルチェが短いパスにこだわる必要はありません。エスパニョール戦では開始4分で10人になった後、守備の間隔を狭めてニーニョにロングパスを送りました。ニーニョがその形から先制点を挙げ、エルチェは3-1で勝利しました。ビジャレアルが前線のプレスに人数をかければ、中盤の後ろに相手が利用できるスペースが生まれることがあります。レアル・マドリード戦では、実際に相手がそのスペースを使いました。エルチェがプレスをかわしてニーニョへボールを送るか、トマ・ルマールに前進するパスを託せば、ビジャレアルはボールを奪い返せないまま、自陣へ向かってくる攻撃に対応することになります。ただし、エルチェが試合開始からエスパニョール戦のようなロングパスを使うかは分かりません。当時は退場者が出た後の選択であり、アンセルミ監督が今回の試合を前に示した方針は、ボール保持による対応です。
前半のスコアはエルチェの選択に影響しそうです。ビジャレアルがエルチェ陣内でボールを奪って早い時間に先制すれば、エルチェは短いパスでのビルドアップを続けるのか、ニーニョを狙うロングパスを増やすのか判断を迫られます。エルチェはレアル・マドリード戦、レアル・ソシエダ戦、ラシン・サンタンデール戦で前半を2点差以上のビハインドで終え、後半に追い上げながら敗れました。バルセロナ戦では0-5で敗れています。前半を無失点で終えたセルタ・ビーゴ戦とアスレティック・ビルバオ戦はどちらも引き分け、エスパニョール戦では勝利しました。前半からビジャレアルのプレスをかわすことができれば、エルチェは後半の得点力を勝ち点につなげる余地も大きくなります。
後半は両監督の交代策と、リードしたビジャレアルの試合運びが重なります。ペレス監督はレバンテ戦とレアル・マドリード戦で、60分台に攻撃の選手を2人同時に投入しました。ミカウタゼとジェラール・モレノのどちらがベンチスタートになっても、後半に決定力のある選手を送り込めます。エルチェも今季後半に9得点を挙げており、得点時刻が分かっている後半の7得点はすべて65分以降でした。この記録だけで、相手の交代や守備的な戦い方がエルチェの得点につながったとは断定できません。ただ、ビジャレアルにはリードを失った試合があり、今回はリバプール遠征を前に出場時間の管理も必要です。60分前後のスコアと交代が、ビジャレアルの追加点とエルチェの追い上げのどちらに有利に働くか注目です。
3. 最終判断と結論
ビジャレアルの勝利が有力です。アンセルミ監督が予告した短いパスでのビルドアップは、ペレス監督がレバンテとナポリを相手に得点機会を作った高い位置からのプレスと正面からぶつかります。ビジャレアルには、ボールを奪った後にモレイロがチャンスを作り、先発または交代で入る攻撃陣が仕留める力があります。エルチェが前半にプレスをしのげなければ、ビジャレアルが先制し、リードを広げる可能性が高くなります。
それでも、ビジャレアルのリードがそのまま無失点勝利につながるとは考えにくいです。ペレス体制のホーム公式戦4試合ではすべて失点し、リードを奪った後に逆転されたリーグ戦もあります。エルチェは今季後半に9得点を挙げており、6日間の休養を経て、ビジャレアルが出場時間を管理する時間帯に攻撃の人数を増やせます。エルチェが追い上げのため前に出れば、ビジャレアルの交代で入る攻撃陣にも追加点のチャンスが生まれます。
オッズは、昨季3位の実績、ホーム開催、直近の勝利を理由にビジャレアル寄りです。勝敗の見立てはその評価と同じですが、ホームでの失点とエルチェの後半の得点を考えると、ビジャレアルが大差を最後まで保つ可能性は市場の見方より低いと見ています。同時に、エルチェが追い上げる過程でビジャレアルの追加点が入る展開も予想します。
予想スコアはホームチームの3-1または3-2で、3-1がやや有力です。ビジャレアルがエルチェの最初のパスにプレスをかけて先制し、エルチェが後半にニーニョを中心に追い上げた後、前に出たエルチェを相手にビジャレアルが追加点を挙げる展開です。エルチェが開始からロングパスでプレスをかわし、ビジャレアルの中盤の背後を突けば、ビジャレアルが先制するというこの見立ての前提が変わります。