今回の2試合はどちらも、戦力を欠くチームと、その相手の弱点を突く決め手を欠いている本命チームとの対戦となります。シドニー・キングスは相手からボールを奪うタイプではないため、ポイントガードを欠くニュージーランド・ブレイカーズも、パース戦ほど苦しい展開にはならないはずです。また、長崎はほぼ毎試合リバウンドで後手を踏んでいるため、プレーメーカーが1人しか残っていないKCCイーギスにもポゼッションを確保するチャンスが十分にあります。どちらの試合も、点差が開くかどうかは序盤のクォーターよりも後半の出来にかかっています。
シドニー対ブレイカーズ。シドニーはケンドリック・デイビスの活躍と大量のフリースローで白星を重ねており、ホームでは下位チーム相手に快勝してきました。ただ、私が確認した4試合ではいずれもスティールが3本にとどまっており、相手のターンオーバーも9〜14回に抑えられています。ブレイカーズはジャクソン=カートライトを欠いたパース戦で16点差の敗戦を喫しましたが、あの試合の相手ディフェンスは9スティールを奪い、17本のターンオーバーを誘発していました。第3クォーターまではメンネンガが40得点18リバウンドと大暴れして食らいつき、リバウンドでもブレイカーズが47対36と圧倒しています。
主力離脱の影響は双方にあります。ブレイカーズには本職のポイントガードがおらず、メンネンガとバシリエビッチのプレータイムがかなり長くなっています。一方のシドニーもセカンドハンドラーのデラベドバを欠いており、デイビスがほぼすべての攻撃を組み立てざるを得ません。アデレードにデイビスを抑え込まれた際、シドニーのハーフコートオフェンスは完全に停滞しました。また、今回はいつものシドニーのホームではなく、キャンベラでの開催となります。
前半は競り合いが続き、第4クォーターにシドニーが仕掛けると見ています。ただ、スティールを連発するような守備ではないため、パース戦のように一気に崩れる展開にはならないはずです。そのため、ここはブレイカーズが接戦に持ち込むと予想します。
長崎対KCC。Bリーグ王者の長崎は、3人の外国籍スコアラーと堅いホームディフェンスを武器に、スローペースでアウトサイド中心のバスケを展開します。彼らの弱点はリバウンドで、私が集計した7試合すべてで相手を下回っていました。KCCはロングが入ってからDBやモビス相手にも互角のリバウンド争いを演じており、ロング自身も直近2試合で16本、11本のリバウンドを記録しています。
KCCは台所事情が苦しい状況です。ホ・ウンは遠征に帯同しておらず、リーは手術を受けたため、実質的なクリエイターはホ・フンしか残っていません。それでも、腰のケアが必要と言われていた中で38分と28分をプレーし、26得点、22得点を挙げています。長崎のプレッシャーディフェンスは息が詰まるほど激しいわけではありません。また、長崎はこれが7日間で4試合目となり、主力4人の出場時間がかさんでいる上にベンチ層も薄くなっています。
前半は長崎がペースを握りつつも、ロースコアの接戦になる展開が予想されます。勝負どころでは、過密日程で疲労の残るホームの主力が、セカンドチャンスを泥臭く拾い続ける相手を突き放さなければなりません。KCCの直近2敗はいずれも6点差でした。ここはKCCが僅差の勝負に持ち込むと見ています。