【2026-27 イタリア・セリエA】ユヴェントス vs SSラツィオ 分析プレビュー キックオフ:10月19日 03:45(日本時間)
ユヴェントスとSSラツィオが、日本時間10月19日03時45分にトリノのアリアンツ・スタジアムでセリエA第7節を戦います。勝ち点11のユヴェントスは、ホームで勝ち点5差のSSラツィオを追う展開です。開幕からリーグ無敗のSSラツィオにとっては、上位チームとのアウェー戦3連勝を続けられるかが試されます。
1. 試合概要と両チームの状況
10月18日時点の順位表では、ユヴェントスが7位、SSラツィオが3位です。SSラツィオはユヴェントスより2ゴール多く決め、失点は1少なくなっています。ただし、SSラツィオの5勝はいずれも現在14位以下のチームから挙げたものです。上位半分のチームとの唯一の試合では、ACミランに2-0とリードしながら2-2で引き分けました。一方のユヴェントスは、現在6位以内のチームと3度対戦し、フロジノーネに勝利、ACミランとカリアリには引き分けています。現在の順位が各試合当時の実力をそのまま表すわけではありませんが、両チームの勝ち点が同じ条件で得られたとは言えません。
チーム ユヴェントス:リーグ6試合で7位、3勝2分け1敗、9得点5失点/今季リーグのホーム成績:2勝1分け、5得点1失点 SSラツィオ:リーグ6試合で3位、5勝1分け、11得点4失点/今季リーグのアウェー成績:3勝、5得点1失点
直近の試合では、それぞれ異なる課題が見えました。ユヴェントスはカリアリ戦で22本のシュートを放ちながら1-1で引き分けました。前半は長くボールを保持したものの、ペナルティーエリア内で十分なフィニッシュの機会を作れませんでした。81分、アルライベゴビッチのクロスをコロ・ムアニがヘディングで決めて追いついています。続くセルタ・ビーゴとのアウェー戦では、後半アディショナルタイムにカンビアーソのクロスを途中出場のコロ・ムアニが頭で合わせ、2-1で勝利しました。ユヴェントスが今季リーグで挙げた9ゴールのうち6ゴールは77分以降で、そのすべてに途中出場選手が絡んでいます。コロ・ムアニの連続得点は好材料ですが、どちらも後半のクロスから生まれており、前半の攻撃課題まで解消したとは言えません。
SSラツィオは前節のACモンツァ戦で、前半に相手のボール処理を奪って2ゴールを挙げました。しかし、35分から相手が10人で戦っていたにもかかわらず、後半開始直後にコーナーキックから失点し、マンダスの好セーブを要する同点のピンチもありました。ガットゥーゾ監督も試合後、結果をうまく管理できなかったと認めています。ヴェネツィアとのアウェー戦でも、前半にマンダスがPKと連続シュートを止めたあと、SSラツィオが後半に得点しました。6試合無敗は、前線でのボール奪取だけでなく、GKのセーブにも支えられています。リーグでの失点4がすべて後半に生まれている点は、今日ユヴェントスの途中出場組を迎えるうえで重要です。
休養期間はSSラツィオに有利です。最後の公式戦は10月11日のACモンツァ戦で、カップ戦敗退と欧州大会不参加により、現在はリーグ戦に集中しています。ユヴェントスは10月15日、現地時間のセルタ・ビーゴ戦を終えたあと、午前4時30分にトリノへ戻りました。ただし、木曜の試合で先発全員が長時間プレーしたわけではありません。コロ・ムアニ、ニコラス・ゴンサレス、ブレーメル、ルクミは後半に約20~30分出場しました。一方、カルル、マッケニー、ザールはカリアリ戦とセルタ・ビーゴ戦の両方で先発し、後半の交代候補であるヴォルテマーデ、コープマイネルス、カンビアーソも木曜は先発でした。日程の影響は選手によって異なりそうです。
ユヴェントスは試合中の指揮にも変化があります。カリアリ戦で退場となったスパレッティ監督はスタンドから試合を見守り、ベンチではドメニキーニ助監督が指揮を執ります。スパレッティ監督は相手や試合展開に応じて4-2-3-1と3-4-2-1を使い分け、前半から選手の配置を変えてきました。SSラツィオのガットゥーゾ監督はリーグ6試合を通して4-3-3を維持しています。ベラヒヤヌがセンターバックの間に下がると、タヴァレスとフロリアーニ・ムッソリーニが前進し、テイラーとフラッテージはサイドまで動きます。
欠場選手の影響も明確です。ユヴェントスは、中盤でボールを受けて組み立てるロカテッリと、前へ持ち運ぶテュラムを欠きます。左サイドで個人突破を担っていたイルディズも不在のため、アルライベゴビッチのクロスがより重要になる可能性があります。SSラツィオはロヴェッラの穴をベラヒヤヌがすでに埋めていますが、グドムンドソンに加えてカンチェッリエーリも出場が難しく、後半の攻撃交代の選択肢が減っています。ユヴェントスのボガは約30分の出場が可能で、左サイドバックのチェリクの状態は先発メンバーの決定に影響します。
対戦成績からは、ユヴェントスのホームでの強さと、近年SSラツィオが見せている抵抗の両方がうかがえます。SSラツィオは直近のトリノでのアウェー戦10試合で勝利がありませんが、直近のユヴェントス戦3試合では1勝2分けです。2月にトリノで行われた2-2の試合では、SSラツィオが中盤でボールを奪うか、ロングパスで守備の背後を突いて2点を先行し、ユヴェントスはクロスからのヘディング2発で追いつきました。当時のSSラツィオを率いていたのはサッリ監督であり、その結果を今日にそのまま当てはめることはできません。ただ、中盤でのボール奪取と背後への抜け出し、クロスとヘディングは、今回も両チームの主な得点パターンになりそうです。
2. マッチアップ分析
序盤はSSラツィオのプレスがユヴェントスの中盤を試す可能性が高いです。ACモンツァ戦ではテイラーとフラッテージが相手の後方でのボール処理を奪い、その場面が前半の2ゴールにつながりました。ロカテッリとテュラムを欠くユヴェントスの中盤には、ドウグラス・ルイスとザールが入る可能性が高いです。ザールはカリアリ戦でボールを奪い、コロ・ムアニにつなぐ力を見せましたが、2人がSSラツィオのプレスを受けながら安定して前方へのパスを出せるかは別問題です。ユヴェントスが今季リーグで喫した5失点のうち3失点は、攻撃中にボールを失った直後に生まれています。
ユヴェントスにもプレスをかわす方法はあります。コロ・ムアニにロングボールを送り込むか、タヴァレスが前進した背後のサイドへニコラス・ゴンサレスを走らせる形です。スパレッティ監督はNECナイメヘン戦で、相手がプレスに出てきたときにロングパスとゴンサレスの動きがかみ合ったと説明しました。ただし、コロ・ムアニへの高いボールには、空中戦を警戒するスパレッティ監督が率いるSSラツィオのセンターバック陣が対応します。ゴンサレスへのパスが通れば、SSラツィオは前からのプレスを続けにくくなる可能性があります。反対に、パスを奪われれば、ユヴェントスの守備が整う前にSSラツィオが攻め込めます。
サイドでは、ザッカーニとタヴァレスの連係に対するユヴェントス右サイドの対応が重要です。SSラツィオはジェノア戦の先制点やヴェネツィア戦の追加点など、左サイドの連係から得点してきました。ベラヒヤヌが最終ラインに下がると、タヴァレスはより高い位置から攻撃に参加します。ユヴェントスが4-2-3-1を採用するなら、カルルの前にいるゴンサレスが守備に戻る必要があります。3-4-2-1なら、右ウイングバックがタヴァレスの前進に対応します。カルルは今季公式戦8試合で720分すべてに出場しました。木曜も先発した彼の守備と体力は、SSラツィオが左サイドを攻め続けられるかを左右します。
同じサイドはユヴェントスにとっても攻撃の起点です。タヴァレスが上がったところでユヴェントスがボールを奪い返せば、ゴンサレスがその背後のスペースへ走り込めます。SSラツィオのプレスが成功すれば、ザッカーニとタヴァレスは前進した位置でボールを受けられますが、プレスが破られれば、最終ラインの選手がゴンサレスの抜け出しに対応しなければなりません。ガットゥーゾ監督は、ユヴェントスのカウンターを防ぐためにリスク管理の守備に集中する必要があると話しています。SSラツィオがどの位置でボールを奪いに行くかは、双方のチャンスに関わってきます。
中央ではノスリンとフラッテージの飛び出しが、ブレーメルの守備と対峙します。ノスリンはACモンツァ戦で2ゴールを演出し、ベラヒヤヌからのロングパスを受けて相手選手の退場も誘いました。フラッテージはボールを持たずにペナルティーエリアへ入り込む動きで、リーグ3ゴールを挙げています。ユヴェントスが攻撃中にボールを失い、ブレーメルが前に出てノスリンを止めるなら、その背後へ走るフラッテージにも注意が必要です。サッスオーロ戦では、ユヴェントスは守備者が前に出た後に裏を突かれ、終盤には敵陣でボールを失ってカウンターから決勝点を許しました。SSラツィオが先制すれば、ユヴェントスが攻撃の人数を増やすため、この攻防がより頻繁に起こる可能性があります。
ユヴェントスがSSラツィオを攻める際は、サイドからのクロスとセットプレーが中心になりそうです。コロ・ムアニはカリアリ戦とセルタ・ビーゴ戦で続けてクロスをヘディングでゴールに結びつけました。ブレーメルとガッティも今季リーグでセットプレーからのヘディングで得点しており、SSラツィオはACモンツァ戦のコーナーキックでニアポストへのヘディングをつなぐ動きを止められませんでした。ただ、クロスの本数だけでユヴェントスの得点を予想することはできません。SSラツィオのセンターバックが最初の空中戦を制した場合、ユヴェントスはペナルティーエリア内にこぼれたボールを拾うか、別の攻め方を見つける必要があります。マンダスもヴェネツィア戦とACモンツァ戦で決定的なシュートを止めています。
後半の交代策では、ユヴェントスの選手層と休養不足が同時に影響しそうです。スパレッティ監督はリードを許しているときや引き分けのとき、サイドアタッカーやFWを加えてペナルティーエリア内の人数を増やしてきました。SSラツィオの失点はすべて後半で、ガットゥーゾ監督も試合中に15~20分ほど集中力が落ちる問題を指摘しています。グドムンドソンとカンチェッリエーリの離脱により、SSラツィオはその時間帯に攻撃を組み直すのが難しくなります。ただし、ユヴェントスの交代候補の多くもセルタ・ビーゴ戦で先発しました。いつもと同じタイミングで交代しても、同じ運動量や得点効果が出るとは限りません。
先制点は試合展開を大きく変えます。SSラツィオはリーグ6試合中5試合で先に得点しています。今日も先制すれば、ユヴェントスは追いつくために攻撃の人数を増やす可能性があり、SSラツィオはボールを奪い返してノスリン、イサクセン、フラッテージの抜け出しから追加点を狙えます。ユヴェントスが先に得点すれば、SSラツィオは今季リーグであまり経験していない追いかける展開を、上位チームとのアウェー戦で迎えます。タヴァレスが前進するほど、ユヴェントスにもゴンサレスの抜け出しや後半の交代攻撃を使うスペースが生まれます。両チームにとって、攻撃が失敗した際にどの位置で相手へボールを渡すかが重要です。
3. 最終判断と結論
前半はSSラツィオがプレスでユヴェントスの組み立てを妨げ、先制する可能性のほうが高いと見ています。ロカテッリとテュラムを欠く中盤は、テイラー、フラッテージ、ベラヒヤヌのプレスを受けることになります。ユヴェントスが追いつこうと攻撃の人数を増やせば、SSラツィオは守備の背後を突いて追加点を狙えるでしょう。後半はユヴェントスがクロスとセットプレーで追い上げる展開を予想します。SSラツィオは今季の失点4がすべて後半で、今日は攻撃の交代要員も不足しています。ユヴェントスが終盤に決勝点を挙げると断言しにくい理由もあります。主な交代候補は木曜のアウェー戦で先発し、交代や配置変更を指揮してきたスパレッティ監督もベンチにいません。
市場がユヴェントスを優勢と見る根拠には、選手層やホーム開催に加え、SSラツィオが下位チームとの対戦で積み上げた勝ち点があります。私たちが異なる見方をするのは、ユヴェントスの今季の勝ち点獲得に貢献してきた後半の交代攻撃です。木曜のアウェー戦に出場した選手たちの状態と、監督がスタンドから観戦することを踏まえると、その手段がどこまで機能するかは不透明です。SSラツィオの前からのプレスも、ボールを長く保持しながら低得点に終わったユヴェントスのリーグ戦とは異なる、攻守の切り替えを生む可能性があります。
予想スコアはユヴェントス 2-2 SSラツィオです。SSラツィオが前半のボール奪取から先制し、ユヴェントスが攻撃の人数を増やしたあと、守備の背後を突いてもう1点を狙う展開を見ています。ユヴェントスは後半にクロスとセットプレーから2点を返しますが、交代攻撃の効果が普段より弱まる可能性があるため、逆転までは予想しません。ただし、ユヴェントスがコロ・ムアニへのロングパスやゴンサレスの抜け出しで序盤のプレスをかわし、先制した場合は、SSラツィオが先行してユヴェントスが追うという見立ては成り立ちません。