【26-27シーズン セリエA】パルマ vs ウディネーゼ・カルチョ 分析・プレビュー キックオフ:10月29日 02:30(日本時間)
パルマとウディネーゼ・カルチョが、日本時間10月29日02:30からスタディオ・エンニオ・タルディーニで2026-27シーズンのセリエA第9節を戦います。8試合を終えてともに勝ち点4にとどまる両チームの対戦です。降格圏脱出を目指すパルマと、6連敗を止めたいウディネーゼのどちらも、勝利が切実に求められています。
1. 試合概要と両チームの現状
パルマは1勝1分け6敗、5得点15失点で19位です。同じ成績のウディネーゼは9得点18失点で、得失点差が1点上回り17位につけています。18位フィオレンティーナも勝ち点4、最下位のヴェネツィアは勝ち点3です。直接対決に勝てば降格圏外へ抜け出すチャンスを得られますが、敗れれば最下位争いにとどまる可能性があります。コスタ・ルニャイッチ監督がミラン戦の敗北後、パルマ戦の重要性と無失点の必要性を強調したのもそのためです。
リーグ戦8試合 成績:パルマ 1勝1分け6敗/ウディネーゼ 1勝1分け6敗 得点・失点:パルマ 5・15/ウディネーゼ 9・18 1試合平均の期待得点・期待失点:パルマ 0.78・1.71/ウディネーゼ 1.09・2.27 直近の連敗:パルマ 3試合/ウディネーゼ 6試合
勝ち点は同じでも、試合内容は異なります。データセンターの数値では、パルマはリーグ戦で1試合平均の期待得点が0.78と、チャンスをあまり作れていません。直近のトリノ戦ではシュート25本、期待得点1.57を記録しながら無得点に終わり、ラツィオ戦の前半にも先制の機会を逃しました。アルベルト・ジラルディーノ監督の就任後3試合では、後方からのパスを奪われたり、DFの処理ミスが出たりした場面から失点しています。監督交代後に攻撃が改善したと判断するには、まだ3試合と少なく、対戦相手の水準も異なっていました。
ウディネーゼは、相手により多くのチャンスを許しています。リーグ戦8試合で喫した18失点は、期待失点の18.14とほぼ同じです。直近の3連敗で許した7失点のうち4点は、フリーキックやコーナーキックから始まりました。攻撃も勢いを失っています。トリノ戦の後、レッチェ戦とミラン戦で続けて無得点に終わり、2試合の期待得点はそれぞれ0.55と0.42でした。レッチェ戦ではボール支配率67%を記録しながら、ペナルティーエリア内のシュート数で7対15と下回りました。ボールを長く持っても、決定的なチャンスにはつながらなかった試合です。
両チームとも先発メンバーの変更が見込まれます。パルマの予想先発では、直近の失点に何度か関わったジエゴ・カルロスに代わり、アブドゥライ・エンディアイエが3バックに入ります。エンディアイエの今季リーグ戦出場は1試合、90分のみのため、守備陣の連係は実戦で確かめる必要があります。前線では、チームの公式戦最多得点者であるシモーネ・ロンターニとダビド・ロメロがそろって先発すると予想されています。これまで途中出場が多かったロンターニを、試合開始から起用する選択です。ポンタス・アルムクヴィストとハンス・ニコルッシ・カヴィーリャは部分合流の練習を経て招集メンバーに戻りましたが、出場時間は限られる可能性があります。4月のウディネーゼ戦で決勝点を挙げたネスタ・エルフェジュは欠場します。
ウディネーゼは主力DFのウマル・ソレとハッサン・アラバを起用できません。ソレが不在なら、3バックからボールを持ち上がって攻撃につなぐ役割も減ります。ミラン戦でソレの代役を務めたマッテオ・パルマは、当時3バックの左DFとして初めてプレーしました。ただし、ソレとアラバが先発したレッチェ戦でもウディネーゼは3失点しています。欠場者だけで、これまでの守備の問題を説明することはできません。前線ではイドリサ・ゲイェが足首の手術で離脱します。ゲイェは相手DFの背後へ自ら走り込み、攻撃の形を変えられる選手でした。残る前線の選択肢はキーナン・デイヴィスと、今季の出場時間が11分のジュリオ・ヴィンチャティです。
両チームは昨季の対戦で1勝ずつ挙げました。タルディーニでの一戦はウディネーゼが2-0で勝利しています。エドアルド・コルヴィのボール処理の判断をニコロ・ザニオーロが先制点につなげ、その後マリアーノ・トロイロがデイヴィスを倒してPKと退場が生まれました。今年4月のウディネーゼのホームゲームでは、パルマが1-0で勝っています。当時のパルマは監督もGKも現在とは異なるため、結果をそのまま当てはめることはできません。ただ、今回も予想先発に入っているコルヴィとトロイロが、デイヴィスの動きにどう対応するかは注目点です。
日程面ではパルマにやや余裕があります。パルマはラツィオ戦から約4日、ウディネーゼはミラン戦から約3日の休養で試合に臨みます。ウディネーゼはその3日後にローマとも対戦します。ルニャイッチ監督がザニオーロの出場時間を管理すると話す一方、2つのメディアは同選手をパルマ戦の先発と予想しています。先発するかどうか、また実際に何分出場するかは、後半の攻撃の選択にも影響します。
2. マッチアップ分析
基本的には、ウディネーゼがボールを持ち、パルマが守る展開が予想されます。パルマは守備時に両サイドのMFも下がって5-3-2を形成し、ボールを奪えばFWの突破を狙います。ウディネーゼは3-4-2-1を保ち、デイヴィスの後ろに2人の攻撃的MFを配置します。パルマにボールを譲られた場合、ウディネーゼは守備陣を敷いた相手を自力で崩さなければなりません。ボールを長く持ちながら勝てなかったカリアリ戦、レッチェ戦を考えると、ウディネーゼにとって難しい課題です。
この状況を変える可能性があるのは、ユルゲン・エッケレンカンプとザニオーロです。エッケレンカンプはシーズン最初の6節で左の中央寄りの位置から3得点を挙げましたが、ポジションが変わった後、ウディネーゼは2試合連続で無得点に終わりました。位置の変更だけが無得点の原因とは言い切れません。ただ、予想どおりエッケレンカンプとザニオーロがデイヴィスの後ろで並べば、パルマの中盤と3バックの間でパスを受け、シュートを狙えます。デイヴィスがDFを背負ってボールをキープし、2列目につなぐ場面も重要です。昨季、トロイロがペナルティーエリア内でデイヴィスに対応した試合のように、DFの対応ひとつが得点機につながる可能性があります。
反対側では、ウディネーゼのサイドMFがどこまで前に出るかがポイントです。メルギム・ヴォイヴォダとハッサン・カマラが攻撃参加すれば、パルマはボールを奪った直後に、その背後へロメロとロンターニを走らせることができます。ロメロはジェノア戦で中央を突破して得点し、ラツィオ戦でもカウンターからチャンスを作りました。ロンターニは今季公式戦4得点で、パルマの最多得点者です。前に出たウディネーゼのサイドの守備を、新たに組み替えた3バックに任せることも考えると、このカウンターはパルマが相手守備を試せるルートです。
ルニャイッチ監督には、サイド攻撃とカウンターへの守備を両立させる手段があります。ヴォイヴォダとカマラのどちらかを低めに置けば、パルマのFWが走り込むスペースを減らせます。その代わり、ウディネーゼがサイドから攻める人数も減ります。無失点を強調したルニャイッチ監督は、序盤は守備を優先する可能性があります。スコアレスのまま後半に入れば、勝利が必要なウディネーゼがサイドMFをさらに押し上げるのか、それともパルマのカウンターを警戒して位置を保つのかが重要な選択になります。
時間帯別の記録も、この選択に関係してきます。ウディネーゼはリーグ戦8試合すべてで後半に失点しており、前半は7得点7失点だったのに対し、後半は2得点11失点です。失点の経緯は試合ごとに異なるため、すべてを同じ原因で説明することはできません。パルマはリーグ戦5得点のうち4点を後半に挙げています。後半にはアルムクヴィストが途中出場し、DFに直接仕掛ける可能性もあります。ただし、同選手は部分合流の練習から復帰したばかりです。後半にパルマが有利になるという見立ては、アルムクヴィストが長い時間プレーすることを前提にしたものではありません。ウディネーゼが前がかりになることと、休養日が短いことを背景に、わずかな突破の機会を得られるという見通しです。
ウディネーゼが先制すれば、両チームの相性は変わります。今季のパルマはチャンスをあまり作れていないため、追いつこうと前に出れば、DFの背後にスペースを残す可能性があります。ウディネーゼはモンツァ戦とインテルとのアウェー戦で、相手が前に出た後に生まれたスペースを使って得点したことがあります。ただ、今季のアウェー3試合で期待得点2.6から7ゴールを挙げた記録は、決定力の結果に左右されています。アウェーで多くの得点を記録したというだけで、今回も同じように得点できるとは限りません。
セットプレーではウディネーゼの直近の失点が目立ちますが、パルマの攻撃記録もあわせて見る必要があります。ウディネーゼは直近のレッチェ戦でコーナーキックの後に2失点し、ミラン戦では素早く再開されたフリーキックから失点しました。一方、パルマが今季公式戦で挙げた7得点はすべてFWによるもので、DFのセットプレーからの得点はありません。ウディネーゼの弱点が、パルマの得意な得点パターンと一致すると判断する根拠は乏しいです。パルマにとっては、セットプレーよりも、ボールを奪った直後にロメロとロンターニが走り出す場面が重要です。
3. 最終見解と結論
パルマが前半を無失点で終え、後半にウディネーゼの前進をカウンターで突く展開が、より有力と見ています。ウディネーゼはボールを持つ可能性が高いものの、引いて守る相手から決定的なチャンスを作ることに苦戦しており、今回はソレの後方からの持ち上がりもゲイェの背後への走り込みも使えません。ロンターニとロメロの2人を先発させると予想されるパルマは、ウディネーゼのサイドMFが前に出た後のスペースをすぐに狙えます。ウディネーゼがリーグ戦で毎試合後半に失点していることに加え、休養日が短く、3日後にローマ戦を控えている点も、パルマの後半の攻撃を後押しします。
市場は当初、ウディネーゼの勝利確率を高く見ていました。DFの欠場が報じられた後にパルマ寄りへ動いたものの、現在もウディネーゼがわずかに優勢です。ウディネーゼの順位と得点記録、パルマのチャンス創出の少なさを考えれば、その評価にも理由はあります。しかし勝ち点差はなく、今日はボールを長く持つと見られるウディネーゼが、待ち構える相手を崩さなければなりません。ソレとゲイェの欠場は、その攻撃ルートだけでなく後半の交代の選択肢も狭めます。試合の展開と残る選手を考えると、パルマの勝利確率を市場評価より高く見積もる余地があります。
結論としては、パルマが得点の少ない接戦で、後半のカウンターや途中出場の攻撃陣から先制し、そのまま勝つ展開です。リードした後にウディネーゼがさらに前に出れば、パルマが追加点を挙げる可能性もあります。ただし、ウディネーゼの大差勝ちや両チームが複数得点を重ねる試合は、主な展開とは考えていません。見立てが変わる条件は、前半にコルヴィやパルマ守備陣の処理ミスからウディネーゼが先制することです。その場合、パルマは追いつくため前に出ざるを得ず、ウディネーゼはエッケレンカンプとカマラを使って、その背後のスペースを狙えるでしょう。