【26-27 エールディヴィジ】デン・ハーグ vs PSV 分析プレビュー キックオフ:10月17日 23:30(日本時間)
デン・ハーグとPSVが10月17日23時30分(日本時間)、ベールク・タレント・スタディオンでエールディヴィジ第9節を戦います。今季初勝利を目指すデン・ハーグと、首位フェイエノールトを勝点1差で追うPSVの対戦です。順位の開きは大きいものの、PSVがセンターフォワード不在の中でデン・ハーグの守備をどれだけ早く攻略できるかが勝敗の鍵を握ります。
1. 試合概要および両チームの現状
エールディヴィジ 8試合 順位・勝点:デン・ハーグ 17位・3点 / PSV 2位・19点 成績:デン・ハーグ 0勝3分5敗 / PSV 6勝1分1敗 得点・失点:デン・ハーグ 9得点・19失点 / PSV 26得点・10失点
デン・ハーグは昇格後8試合で勝利がなく、毎試合失点を喫しています。ただし、相手がボールを長く保持する展開では素早い攻撃から勝点を拾ってきました。フェイエノールトとのアウェイゲームでは2点を先行し、前節のテルスター戦ではミラン・ホーカーが13分に退場処分を受けながらも2-2で引き分けました。テルスター戦の同点ゴールは、エヴァン・ロティエのパスを受けたヤニク・エドゥアルドが最終ラインの背後へ抜け出して奪ったものです。両選手は今季それぞれ2ゴール3アシスト、3ゴール1アシストを記録し、チームの攻撃を牽引しています。
ホームでの戦績には注意が必要です。直近のホーム8試合で挙げた5勝には昨季の2部リーグでの試合が含まれています。今季のエールディヴィジでのホーム3試合は1分2敗、4得点8失点にとどまっています。フォルトゥナ・シッタート戦ではポゼッション率で上回りながらも相手の密集守備を崩し切れず、自陣深くでボールを失って失点しました。SCカンブール戦では18本のシュートを放ちながら1得点に終わっています。対照的にボールを相手に握らせたフェイエノールト戦やテルスター戦では、いずれもアウェイで2得点を奪いました。デン・ハーグがホームでも構えて受ける戦い方を選ぶのであれば、試合会場以上に相手がボールを保持するという条件が重要になってきます。
PSVはリーグ戦8試合で26ゴールを挙げています。しかし公式戦ここ5試合の成績は2勝1分2敗にとどまり、前節のRBライプツィヒ戦ではPKを失敗して0-1で敗れました。ペーター・ボス監督はその試合後、ボール保持時間に対してチャンスが少なく、ペナルティエリア内に侵入する人数も足りていなかったと振り返っています。今季の平均得点にはリカルド・ペピが出場していた試合も含まれています。ペピがトゥウェンテ戦の序盤で負傷離脱して以降は、MFスヴェン・マイナンスが最前線に入り、グース・ティルが後方からゴール前へ飛び出す形が中心となっています。
選手の離脱状況はこの戦術変更に直結しています。ボス監督によると、センターフォワードのペピ、サム・ランメルス、アラサン・プレアはいずれもデン・ハーグ戦を欠場します。さらにMFパウル・ヴァンナーとイェルディ・スハウテンも不在です。デン・ハーグ側では、テルスター戦で退場となったDFホーカーが出場停止となり、ロビン・ペーター監督はセク・シラをその位置で起用すると明言しました。フェイエノールト戦で2得点に関与したナイジェル・トーマスは、肩の負傷後にテルスター戦をベンチ外となっており、今節の出場可否は発表されていません。SCカンブール戦で同点弾を決めたドナート・バーラーニも出場が不透明な状況です。
両指揮官は過密日程への向き合い方も異なります。ペーター監督はホームでエドゥアルドとロティエを前線に並べた4-4-2を採用し、強豪とのアウェイゲームでは守備の枚数を増やすか選手間の距離をコンパクトに保ちました。試合中もハーフタイムから交代カードを切って攻撃の形を整えています。一方のボス監督はボールを保持して前進する基本方針を維持しつつ、チャンピオンズリーグ前後のリーグ戦では先発を入れ替えてきました。PSVは現地13日にライプツィヒ遠征を戦い、デン・ハーグ戦を終えた月曜日にはポルトガルへ移動してFCポルトと対戦します。一部メディアの先発予想では、センターバックのコンビもライアン・フラミンゴとヤレク・ガシオロフスキへと変更されています。ガシオロフスキは今季先発出場がないため、実際の最終ラインの構成は公式発表のメンバー表を確認する必要があります。
直接対決の戦績は、2017年以降PSVが10試合で7勝3分とリードしています。リーグ戦での直近の対戦は2021年にデン・ハーグのホームで行われた2-2の引き分けでした。その後デン・ハーグは5シーズンにわたり2部で過ごしたため、両チームの監督も陣容も大きく変化しています。過去の記録よりも、今日ピッチに立つ選手たちの役割こそが重要です。満員の地元サポーターの前でデン・ハーグは初勝利を狙いますが、現地ではPSV相手なら勝点1でも納得できる結果だという見方が大勢を占めています。前半から無理にボールを奪いに行って保持する必要性は薄いと言えます。
2. マッチアップ分析
試合はPSVがボールを握り、デン・ハーグが守備ブロックをコンパクトに保つ構図で始まると見られます。デン・ハーグはフェイエノールト戦で相手のボールロストから素早く前進して得点を奪い、テルスター戦でもロティエのパスにエドゥアルドが背後へ抜け出してネットを揺らしました。PSVもここ数試合、後方でボールを失ったり攻め残りから守備陣形を整える前に鋭いカウンターを浴びたりする場面が散見されます。SCヘーレンフェーン戦の序盤には、セルジーニョ・デストやマウロ・ジュニオールの横パスを引っ掛けられ、背後のスペースを突かれてピンチを招きました。
PSVのセンターバックが予想通り変更された場合、エドゥアルドの裏への飛び出しへの対応はさらに重要な焦点となります。ガシオロフスキとフラミンゴが並んで先発する場合、ロティエからパスが出る瞬間にディフェンスラインの高さとカバーリングの位置を合わせ切らなければなりません。逆にアルマンド・オビスポが先発に残れば、最終ラインからボールを持ち上がれるため、デン・ハーグが高い位置で引っ掛ける機会は減ると考えられます。マウロ・ジュニオールが守備的MFとして出場し、トランジションの1本目のパスを遮断できるかもポイントです。ロティエのパス出しを封じ込めれば、エドゥアルドにスピードを生かすスペースがあってもボールは届きません。
デン・ハーグ側も、ボールを奪えたからといって簡単にゴールへ結びつけられるわけではありません。クラブ側の説明によると、今季のチームのゴール期待値(xG)はリーグ最低レベルです。詳細なスタッツがあるフェイエノールト戦ではxGわずか0.25から2ゴールを挙げ、テルスター戦では枠内シュート2本がそのまま2得点につながりました。限られた好機を極めて高い決定力で沈めてきたのが実情です。GKニキエマがフェイエノールト戦で9本のセーブを見せたことも、あの引き分けを読み解く上で見逃せません。デン・ハーグは相手のシュート数自体を十分に抑え込めていないため、今日もカウンターから先制できたとしても、その後の長い時間帯を守備陣とGKのセーブに頼る展開が予想されます。
PSVの攻撃時は、サイドからのクロスとティルのゴール前への飛び出しが最大の武器となります。ティルはトゥウェンテ戦やSCヘーレンフェーン戦でもクロスを頭で合わせて仕留めました。本職のセンターフォワードを欠いていても、イヴァン・ペリシッチやコスティッチのクロス精度と、ティルが遅れてペナルティエリアへ走り込む動きは健在です。デン・ハーグはフォルトゥナ・シッタート戦で相手に右サイドへ素早く振られ、フリーでクロスを上げられてヘディングシュートから失点しました。キロがティルを警戒してゴール前まで下がるなら、別のデン・ハーグの選手がエリア手前のPSVの選手を捕まえなければなりません。キロが中央で構え続けるなら、ティルの飛び出しには最終ラインのDFが直接対応する必要があります。
ホーカーの出場停止に伴い左サイドバックを務めるシラにも、厳しいマッチアップが待ち受けます。シラはフェイエノールト戦でゴールを決め攻撃参加のセンスを示した一方、同戦の後半は相手のサイドアタッカーと1対1で対峙する場面が増えて苦しんだと語っています。PSVの右サイドはデストとデニス・マンの先発が予想されるほか、ヘーレンフェーン戦でマーカーを剥がしてティルの決勝点につながるクロスを配給したエスミル・バイラクタレヴィッチも控えています。ボス監督が後半にウイングを入れ替えてきた場合、シラは消耗した状態で新たなアタッカーを迎え撃つことになります。
先制点の行方は、両指揮官の次の采配を大きく左右します。PSVが前半のうちにリードを奪えば、デン・ハーグはブロックを敷いて耐えるプランを続けにくくなります。ペーター監督が前に出る人数を増やせば、ティルやマイナンスが背後のスペースを突くチャンスも自ずと増えます。デン・ハーグはフローニンゲンとのホームゲームで前がかりになった結果、カウンターやロングボールで最終ラインの裏を立て続けに破られて失点を重ねました。一方、0-0のまま試合が進めば、デン・ハーグが無理に攻め上がる理由は少なく、PSVは後半の交代カードで攻撃の打開を期す形になります。ペーター監督も早い時間帯から交代カードを切る傾向があるため、後半の流れは一方の采配だけで決まるものではありません。
デン・ハーグが先手を取ったとしても、試合の趨勢は分かりません。フェイエノールト戦では2点リードしながら後半の相手の交代攻勢に耐え切れず追いつかれ、テルスター戦でも逆転に成功した直後にミドルシュートを叩き込まれました。PSVはセンターフォワード抜きでもスパルタ・ロッテルダム戦でマイナンスのハットトリックにより4-1と大勝した実績があります。デン・ハーグがカウンターを実らせたとしても、その後に浴びるサイドからのクロスや交代出場の選手たちによる圧力を凌ぎ切らなければ、白星を手にするのは困難です。
3. 最終判断および結論
予想スコアは1-2、あるいは0-2と見ています。PSVがボールを握りつつも、前半はデン・ハーグの2列の守備ブロックに手を焼いてゴールをこじ開けるまでに時間を要し、後半にウイングの交代やペリシッチのクロス・CKから均衡を破る展開が有力です。デン・ハーグにもロティエのお膳立てからエドゥアルドがカウンターで1点を奪い返すルートは残されています。ただし、オビスポが先発に留まりマウロ・ジュニオールがその最初の縦パスを遮断できれば、デン・ハーグが無得点に終わる公算も高まります。
PSVはセンターフォワード3枚を欠くとはいえ、ティルのエリア内への飛び出しとサイドからの供給によって、デン・ハーグがこれまで失点してきた形を再現できる陣容を備えています。ボス監督が連戦の中で先発を巧みに回してきただけに、後半から投入される交代選手の存在感も侮れません。デン・ハーグは相手がボールを持つ展開で得点こそ奪えているものの、リードを守り切って勝ち切った経験がまだありません。これらの条件を踏まえると、PSVの勝利を有望視するのが妥当な見立てと言えます。
市場のオッズは順位やシーズン全体の得点力、デン・ハーグの失点傾向を根拠に、PSVの圧倒的優位とハイスコアの展開を見込んでいます。しかし、その得点力の数字にはペピが出場していた時期が含まれており、今回は本職のストライカー不在でキックオフを迎えます。PSVの先制点が後半までもつれ込み、さらに来週のFCポルト戦を見据えてリード後にペースを落とすマネジメントをとるなら、大差の決着にはなりにくいと予想します。この見立てが崩れるとすれば、PSVが早い時間帯に先制点を奪ったケースです。前半から追いかけるデン・ハーグが前がかりになれば、ティルやマイナンスが背後のスペースを突いて追加点を重ねるシナリオも十分に考えられます。