【26-27年UEFAチャンピオンズリーグ】ボード・グリムト vs ボルシア・ドルトムント プレビュー・分析 キックオフ:10月15日 04:00(日本時間)
ボード・グリムトとボルシア・ドルトムントが10月15日04時(日本時間)、ノルウェーのボードにあるアスプミラ・スタディオンでUEFAチャンピオンズリーグのリーグフェーズ第2節を戦います。初戦で0-5と敗れたボード・グリムトは、ホームで勝ち点を取る必要性が大きい一戦です。初戦に勝利したドルトムントは、今季初のCLアウェー戦に臨みます。
1. 試合概要と両チームの状況
ボード・グリムトはバイエルン・ミュンヘンとのアウェー戦に敗れ、勝ち点0でリーグフェーズ36位です。ドルトムントはホームでビジャレアルを3-2で下し、勝ち点3の14位につけています。両チームとも国内リーグでは上位を争っています。ボード・グリムトはエリテセリエン22試合を終えて勝ち点53、バイキングFKと首位で並び、ドルトムントはブンデスリーガ第5節終了時点で2位です。ただし、リーグ順位だけでこの試合の力関係を判断するのは難しいでしょう。
項目 CL初戦:ボード・グリムトはバイエルン・ミュンヘンにアウェーで0-5敗戦/ドルトムントはビジャレアルにホームで3-2勝利 公式戦直近20試合:ボード・グリムトは15勝3分け2敗/ドルトムントは13勝2分け5敗 今節の主力守備陣の不在:ボード・グリムトはオーディン・ルーラス・ビョルトゥフトが出場停止/ドルトムントはニコ・シュロッターベックが遠征メンバー外
直近20試合の成績には複数の大会が含まれます。ボード・グリムトは20試合中14試合がノルウェーリーグ、ドルトムントは13試合が昨季後半の試合です。最近の流れを見る際は、両チームの守備を分けて考える必要があります。ボード・グリムトは公式戦7試合連続で失点しています。直近のクリスチャンスン戦では多くのチャンスを作って3-1で勝ちましたが、シェティル・クヌートセン監督は後半のパフォーマンス低下と失点を指摘しました。ドルトムントはスーパーカップ敗戦後、公式戦7試合負けなしですが、直近のブレーメン戦では2-0とリードしながら88分とアディショナルタイムに失点し、引き分けました。
アスプミラでのボード・グリムトの攻撃を軽視することはできません。昨季はこのスタジアムでマンチェスター・シティを3-1、インテルを3-1、スポルティングCPを3-0で破りました。直近のホーム9試合も8勝1分けです。ただし、ホームでの好成績の大半はノルウェーリーグの相手に対するもので、昨季のCLではモナコとユベントスにホームで敗れています。マンチェスター・シティ戦で2得点を挙げたカスパー・ホーグも、現在はチームを離れています。クヌートセン監督に必要なのは昨季のスコアを再現することではなく、今の攻撃陣でドルトムントの守備を攻略することです。
ホーグが担っていた得点の役割は、アンドレアス・ヘルメルセンが引き継いでいます。ヘルメルセンは今季のリーグ戦で12得点を挙げ、クリスチャンスン戦では途中出場からゴールを決めました。今節は先発復帰が予想されます。一方、主力センターバックのビョルトゥフトは、バイエルン・ミュンヘン戦での退場による出場停止で欠場します。ハイタム・アレーサミがその位置に入る可能性が高いものの、もう一人の先発センターバックについては見方が分かれています。負傷離脱中のホーコン・エブイェンは、前回のドルトムント戦で同点ゴールにつながったサイド攻撃の起点でした。
ドルトムントでは、シュロッターベックの不在が守備と攻撃の両方に影響します。彼は3バックの左で後方からのビルドアップを担い、セットプレーではゴール前で得点を狙います。ニコ・コヴァチ監督は足首の状態と医療スタッフの見解を踏まえ、遠征メンバーから外しました。ダニエル・スベンソンを3バックに下げる場合、左ウイングバックの攻撃的な役割を別の選手が担う必要があります。ラミ・ベンセバイニをセンターバックに置けば、スベンソンをサイドに残せますが、ベンセバイニの今季リーグ出場は途中出場2試合、計21分にとどまっています。どの組み合わせが先発するかは、試合前まで確定できません。
両チームの唯一の公式戦での対戦は、2025年12月にドルトムントのホームで行われた2-2の試合です。当時はドルトムントがシュート数で22対7、期待ゴール値で3.19対1.38と上回りながら、ボード・グリムトが2度追いつきました。ドルトムントの2得点を挙げたユリアン・ブラントも、ボード・グリムトで相手の守備ライン裏を狙ったホーグも、今回は出場しません。この対戦は両チームの攻撃の形を考える参考にはなりますが、当時のスコアを今回の結果の根拠にはできません。
試合会場も異なります。アスプミラの人工芝では天然芝よりボールが速く動くと、ヴァルデマール・アントンは説明しています。ドルトムントは前日にこのスタジアムで練習しましたが、ボード・グリムトは普段から同じピッチでホームゲームを戦っています。ドルトムントにとっては、アウェー3連戦のスタートです。3日後にウニオン・ベルリン、6日後にサバフと、それぞれアウェーで対戦します。ボード・グリムトも3日後にハムカムとのアウェー戦を控えていますが、直近の試合ではヘルメルセンの出場時間を調整しました。キックオフの頃に雨はなく、試合前より風も弱まる予報です。
2. マッチアップ分析
前半の焦点は、ボード・グリムトが後方からドルトムントのプレスをどうかわすかです。クヌートセン監督は、ドルトムントが高い位置からマンツーマンでプレスをかけ、その網を突破したチームには広いスペースが生まれると見ています。ボード・グリムトではパトリック・ベルグが中盤でパスをつなぎますが、ビョルトゥフトの出場停止により、彼にパスを送るセンターバックの組み合わせが変わります。ドルトムントがベルグへのパスを遮断すれば、アレーサミと新たな相棒は、サイドか前方へ最初のパスを出す必要があります。
前回の対戦は、その危険を示していました。ファビオ・シルバがボールを持つアレーサミにプレスをかけて奪い、その攻撃からドルトムントが先制しました。ドルトムントは今季のホッフェンハイム戦でも、アントンが高い位置でボールを奪って同点ゴールにつなげています。反対にボード・グリムトが最初のパスを正確につなげれば、プレスに出た選手の背後に攻め込むスペースが生まれます。人工芝に慣れたホームチームがショートパスでその状況を作れるかどうかが、前半の攻撃量に影響するでしょう。
次のポイントは、ドルトムントの左サイドの守備とボード・グリムトのサイド攻撃です。ドルトムントのウイングバックが攻撃に加わると、外側のセンターバックが相手ウイングを直接見る必要があります。シュロッターベックの位置にはスベンソンかベンセバイニが入ると予想されます。ボード・グリムトのオーレ・ディドリク・ブロンベルグは今季リーグ戦で5得点7アシスト、イェンス・ペッター・ハウゲは5得点4アシストを記録しています。どちらがドルトムントの左サイドを狙うかは、先発の配置次第です。そのサイドで1対1を作り、ゴール前にボールを送れれば、ヘルメルセンのフィニッシュが脅威になります。
この攻撃には条件があります。ドルトムントがシュトゥットガルトとのアウェー戦のように守備位置を保ち、相手にボールを持たせれば、ウイングバックの背後を突く機会は減ります。コヴァチ監督はその試合で、ボール支配率44%ながら1-0で勝利しました。今節もアウェー日程と新たな左サイドの守備陣を踏まえてプレスのタイミングを選び、それ以外の時間は守備の形を保つ可能性があります。そうなれば、ボード・グリムトは長くボールを持っても、ペナルティーエリアまでパスをつなげなければなりません。昨季はモナコがアスプミラで守備を固め、カウンターから得点して1-0で勝ちました。
ボード・グリムトが先制した場合、ドルトムントの対応は変わります。アウェーチームは攻撃に人数をかける必要があり、高く上がったウイングバックの背後をボード・グリムトが再び狙えます。ただしホームチームも、リードを守る間にドルトムントの攻撃的な交代選手に対応しなければなりません。反対に、ドルトムントがボード・グリムトのビルドアップでボールを奪って先制すれば、ホームチームはサイドバックをより積極的に攻撃参加させる可能性があります。その場合、セルー・ギラシが下がってパスをつなぎ、マクシミリアン・バイアーやシルバが守備ラインの裏へ走る攻撃に、新たなセンターバックの組み合わせが対応する必要があります。
後半は交代選手の役割が大きくなります。コヴァチ監督は最近の試合で60分前後に2列目と中盤の選手を入れ替え、シルバやコンスタンティノス・カレツァスら途中出場の選手が得点に絡みました。ドルトムントは直近5試合で12得点を挙げ、そのうち11得点が50分以降です。ボード・グリムトはバイエルン・ミュンヘンとのアウェー戦で前半を0-0で終えた後、後半に5失点しました。クヌートセン監督はクリスチャンスン戦後にも後半のパフォーマンス低下を指摘しています。バイエルン・ミュンヘン戦はアウェーだったため、同じ失点数を予想する根拠にはなりませんが、試合が60分を過ぎても接戦なら、ドルトムントの交代選手による攻撃が重要な要素になります。
セットプレーでは、どちらも安心できません。ボード・グリムトのアレーサミは前回の対戦でコーナーキックからヘディングゴールを決めています。ドルトムントは今季、セットプレーとその直後のプレーから3失点しており、直近のブレーメン戦でもアディショナルタイムにフリーキックからヘディングゴールを許しました。ボード・グリムトもバイエルン・ミュンヘン戦でフリーキックからのヘディングと、コーナーキック後のセカンドボールから失点しています。シュロッターベックの欠場によってドルトムントのセットプレーからの失点が増えると断定はできません。ブレーメン戦の失点時も、彼はピッチにいました。ただ、どちらがリードしていても、終盤のセットプレー守備がそのリードを守るうえで直接影響する可能性があります。
3. 最終予想と結論
スコア予想はボード・グリムト2-2ドルトムントです。ボード・グリムトが前半にサイド攻撃かセットプレーから先制し、ドルトムントが60分以降に交代選手を生かして同点に追いつき、さらに逆転する展開をより有力と見ています。ホームチームは終盤のセットプレーで再び追いつく可能性があります。これは前回対戦の結果をそのまま当てはめた予想ではなく、現在の選手構成と、両チームがリードした後の守備をあわせて考えた見立てです。
ボード・グリムトは勝ち点0で迎えるホームゲームに向けてヘルメルセンの出場時間を調整し、ブロンベルグとハウゲはシュロッターベックを欠くドルトムントの左サイドを攻めることができます。ドルトムントはビョルトゥフト不在のセンターバック陣にプレスをかけられ、コヴァチ監督の後半の攻撃的な交代策は、クヌートセン監督が指摘したホームチームの後半のパフォーマンス低下と重なります。それでもドルトムントがリードした後は、ボード・グリムトのセットプレーへの対応が必要です。市場はドルトムントのリーグ成績と公式戦無敗の流れを根拠にアウェーチームを優勢と見ていますが、最近の試合でリード後に終盤の失点を許したことや、ホームチームが追いつく手段を持つことを踏まえると、ドルトムントが勝利する可能性は市場が示すほど高くないと私たちは見ています。
この見通しが変わるのは、ドルトムントが後半にリードした後、守備の交代策でボード・グリムトの終盤のセットプレーまで防ぎ切る場合です。コヴァチ監督が前半を無失点で終え、その戦い方もうまくいけば、交代選手がもたらしたリードを守ってアウェーで勝利できるでしょう。