【2026年天皇杯】アビスパ福岡 vs 横浜FC 分析プレビュー キックオフ:10月7日 18:30(韓国時間)
アビスパ福岡と横浜FCが10月7日18時30分、ニッパツ三ツ沢球技場で第106回天皇杯3回戦を戦います。組み合わせ上はアビスパ福岡がホームですが、会場は横浜FCのJ2リーグ本拠地です。一発勝負のため、規定時間を終えて同点なら延長戦とPK戦でベスト16進出チームを決めます。両チームとも3日後にリーグ戦を控えており、先発メンバーや後半の交代が90分の結果を左右する一戦になりそうです。
1. 試合概要と両チームの状況
アビスパ福岡は2026/27シーズンのJ1で1勝1分け6敗、18位です。6敗はいずれも1点差で、試合が序盤から一方的に傾いたわけではありません。一方で、接戦を勝ち点につなげられない状況が続いています。直近のリーグ戦3試合では1得点にとどまりました。ただし、清水エスパルス戦ではウェリキ・ポポと深澤大輝が前半に交代し、サンフレッチェ広島戦では2人が退場になっています。この3試合の得点だけで、11人がそろったときの攻撃力を判断するのは難しいでしょう。
チャンスを作りながら結果を得られなかった試合は、分けて考える必要があります。アビスパ福岡は京都サンガF.C.戦でボックス内シュート14本を記録しながら、1-2で敗れました。浦和レッズ戦では2-1と逆転したものの、得点に絡んだ諸岡駿と臼井翔世を交代させた後、83分と85分に失点しました。水戸ホーリーホック戦でもリードした状態で前線の選手を交代させた後、86分のFKから同点に追いつかれています。直近のカップ戦でも、JFLのヴェルスパ大分を相手に120分間無得点。J3のFC大阪戦では84分に先制しながら、90+6分に同点ゴールを許し、延長戦で勝ちました。決定力とリード後の試合運びは、相手のカテゴリーが変わっても課題として残っています。
横浜FCは今季のJ2で5勝2分け2敗、18得点11失点の5位です。今季のリーグ戦ホーム4試合は3勝1分け、12得点4失点でした。9月6日にはホームでアルビレックス新潟に5-0で勝利。9月19日のFC今治戦ではシュート19本、期待得点2.31を記録し、2-1で勝ちました。一方、直近のアウェーゲームでは早い時間帯に得点した後、長い時間相手の攻撃を受ける展開もありました。カターレ富山戦では前半の3-1リードを守れず、3-3で終了。ヴァンラーレ八戸FC戦では前半に2得点し、試合全体で相手にシュート18本を許しながらも、GK市川暁紀の好セーブに助けられて2-0で勝ちました。今日はホームスタジアムで戦いますが、ホームでの好成績を支えたリーグ戦の主力がそのまま先発するとは限りません。
チーム アビスパ福岡:リーグ戦の直近の状況 J1・8試合で1勝1分け6敗/今日のメンバーのポイント 三木智也と上島拓巳は出場可能。ほかの主力の起用は未定 横浜FC:リーグ戦の直近の状況 J2・9試合で5勝2分け2敗/今日のメンバーのポイント カップ戦ではリーグ戦の先発を大幅に入れ替える見込み。GKと守備陣の構成は未定
選手起用では両チームの判断が分かれるかもしれません。塚原真也監督は、10月10日のファジアーノ岡山戦を非常に重要な試合と位置づけています。ただし、その試合で出場停止となる三木と上島は、今日の天皇杯には出場できます。三木は中盤でボールを受けて攻守をつなぎ、上島は最終ラインの守備や空中戦を担います。カップ戦で主力をどこまで起用するかは未定ですが、2人はリーグ戦の日程を考えて温存する必要のない選手です。
横浜FCはカップ戦でリーグ戦の先発メンバーを大きく入れ替えてきました。今回も同様の起用が見込まれます。最前線のルキアン、シャドーの岩崎亮介、DFの杉田隼人が負傷離脱しているうえ、直近のJリーグカップに出場したGK原田雅海とDF中村龍人は、今回の天皇杯には横浜FCの選手として出場できません。リーグ戦でビルドアップとセーブを担う市川が休めば、ゴール前まで新たな組み合わせになります。一方、横浜FCはカップ戦でリーグ戦の主力を入れ替えながらも勝利を重ねてきました。9月29日のFC岐阜戦では先発を9人入れ替え、0-1から2-1に逆転しています。
両チームとも基本布陣は3-4-2-1ですが、試合運びは異なります。塚原監督のアビスパ福岡は、競り合いと素早い前進で攻めます。須藤大輔監督の横浜FCは高い守備ラインを保ち、GKからパスをつないでいこうとします。2025年の直接対決2試合はいずれも1-0で終わりましたが、当時は両チームとも監督や選手構成が異なっていました。その結果を今日の得点数に当てはめるのは難しいでしょう。天候も、どちらかの戦い方を大きく制限する要因にはならなさそうです。10月7日午前に発表された会場周辺の予報では、夜の気温は21.7度、風は弱く、降水確率も低い見込みでした。
2. マッチアップ分析
最大のポイントは、アビスパ福岡の前線からのプレスと横浜FCの最終ラインのビルドアップです。塚原監督は、高い位置でボールを奪うと同時に、相手の前進やロングボールにも備える考えを示しています。横浜FCはリーグ戦の主力とは異なるGKと守備陣でも、GKからつなぐスタイルを続ける可能性が高いでしょう。この組み合わせで自陣からボールを失えば、アビスパ福岡は相手ペナルティエリアの近くから攻撃を始められます。横浜FCのカップ戦出場選手には、今季J1チームのプレスを受けた経験がない選手もいるため、前半はアビスパ福岡がこうしたチャンスを得る可能性があります。
ボールを奪った後は、三木が攻撃をつなぎ、前線が仕留められるかが重要です。諸岡は今季のJ1で8試合3得点1アシストを記録し、臼井やポポも攻撃で役割を担えます。ただ、京都サンガF.C.戦のようにシュートを多く放ちながら得点できなければ、プレスの成果はスコアに結びつきません。アビスパ福岡にはセットプレーという攻め手もあります。橋本悠のCK、前田快のロングスロー、上島の空中戦は、新たに組まれる横浜FCの守備陣にとって脅威になりそうです。2025年の直接対決がロースコアだったことより、今日出場する選手が実行する攻撃の形のほうが、より直接的な判断材料です。
横浜FCにも、プレスをかわした後に狙えるスペースがあります。アビスパ福岡のウイングバックが前に出てプレスに加われば、横浜FCは背後のスペースへロングボールを送り、サイドから攻められます。久保田涼はクリアソン新宿戦で左足のクロスからホアン・パウロのゴールをアシストし、右足のミドルシュートでも得点しました。アビスパ福岡がリードした後もウイングバックを前進させ続ければ、守備陣は久保田のサイド突破に対応しなければなりません。塚原監督が高い位置からのプレスとともに後方の守備も重視しているのは、こうした相手の前進に備えるためです。
ロングボールを生かすには、前線で攻撃を継続できる選手も必要です。須藤監督はクリアソン新宿戦で、先発のセンターフォワード駒沢直哉が早い時間帯に交代した後、前線に送ったボールを相手守備陣に囲まれて失う場面が増えたと振り返りました。駒沢は10月4日のリーグ戦で途中出場し、復帰しています。今日出場すれば、ロングボールを受けてボールをキープする役割が期待できます。アダイウトンが最前線に入れば、ドリブルで前進する力は見込めますが、プレスを受けながらボールを収め、味方の攻撃参加を待つ役割まで同じとは言えません。横浜FCが最初のプレスを越えた後も攻撃を続けられるかは、この選択にかかっています。
後半はベンチの采配で試合の流れが変わる可能性があります。アビスパ福岡には、3日後のJ1戦を考えて攻撃の主力の出場時間を調整する理由があります。浦和レッズ戦と水戸ホーリーホック戦では、リードした状態で前線の選手を交代させた後、追加点を奪えず終盤に失点しました。交代が失点の原因だったと断定はできませんが、今日もリードした場面で攻撃の選手が退けば、相手守備陣への負担が軽くなる可能性があります。反対に横浜FCは、リーグ戦の主力や攻撃の選手を後半に投入できます。FC今治戦では74分に投入されたアダイウトンが、90+1分に決勝ゴールを決めました。アビスパ福岡が前半の優勢を得点に結びつけても、リードを守るところまで見る必要があります。
日程だけで横浜FCの体力面の不利を決めつけることもできません。アビスパ福岡は前の試合から8日間休み、横浜FCは10月4日のリーグ戦から中3日で試合に臨みます。ただし、今日先発が予想される横浜FCのカップ戦メンバーの多くは、9月29日以降試合に出ていません。連戦の影響は、今日の先発選手の疲労というより、リーグ戦の主力を休ませて最終ラインの組み合わせを変えることにあります。その判断が前半のプレス対応を難しくする可能性はありますが、後半に投入する選手は先発発表まで分かりません。
3. 最終判断と結論
予想スコアは2-2です。アビスパ福岡は前半、横浜FCのビルドアップにプレスをかけるか、セットプレーを生かして先制する可能性が高いでしょう。横浜FCが短いパスをつなぐなかで自陣でボールを失えば、アビスパ福岡はボックス近くで追加のチャンスを得られます。ただし、横浜FCがロングボールでプレスをかわした場合、久保田がウイングバックの背後を突けます。後半には途中出場の攻撃陣がボックス内に入ってくる可能性も残っています。両チームが2得点ずつ挙げ、横浜FCは逆転よりも同点に追いつく展開が有力と見ます。
この予想は、今日の選手構成、戦術の相性、交代のタイミングが一緒に影響すると考えたものです。アビスパ福岡は三木と上島を起用でき、横浜FCは新たな最終ラインでJ1チームのプレスに対応しなければなりません。一方で、3日後にリーグ戦を控える塚原監督には攻撃陣を交代させる理由があり、アビスパ福岡は最近、リードしながら終盤の失点で勝利を逃しています。市場もアビスパ福岡のわずかな優位は認めていますが、リード後の交代局面で同点に追いつかれる可能性は、十分に織り込まれていないと見ています。
予想を変える要因は、アビスパ福岡がリードした後の選択です。塚原監督が攻撃の主力を起用し続けるか、60分までに2点差をつければ、横浜FCの後半の交代で同点に追いつくのは難しくなります。その場合は、アビスパ福岡がリードを守り、規定時間内に勝つ可能性が高まります。