【26-27 AFCチャンピオンズリーグ2】アル・ショルタ (イラク) vs アル・フセイン・イルビド 分析プレビュー キックオフ:10月28日 03:15(日本時間)
アル・ショルタ (イラク)とアル・フセイン・イルビドが10月28日午前3時15分(日本時間)、バグダッドのアル・ザウラー・スタジアムでAFCチャンピオンズリーグ2・D組第3節を戦います。勝ち点6のアル・ショルタが首位、勝ち点4のアル・フセイン・イルビドが2位です。アル・フセイン・イルビドが勝てば順位が入れ替わります。
1. 試合概要と両チームの現状
アル・ショルタはグループリーグ2試合をいずれも勝利しました。ホームでアル・シーブを1-0で下し、イースト・ベンガルとのアウェー戦では前半に1-2とリードされながら3-2で逆転勝ちしました。アル・フセイン・イルビドはイースト・ベンガルとホームで2-2と引き分けた後、アル・シーブとのアウェー戦に3-0で勝利しています。同じ相手と対戦した結果は比較材料になりますが、4試合のうち現監督が指揮した試合は、クーロ・トーレス監督率いるアル・フセイン・イルビドがアル・シーブに勝った試合だけです。
相手 アル・シーブ:アル・ショルタがホームで1-0勝利/アル・フセイン・イルビドがアウェーで3-0勝利 イースト・ベンガル:アル・ショルタがアウェーで3-2勝利/アル・フセイン・イルビドがホームで2-2の引き分け
アル・ショルタのアル・シーブ戦は、ホームでの攻撃に課題があることを示しました。データセンターによると、前半のボール支配率は73%でしたが、枠内シュートはありませんでした。試合全体ではシュート12本のうち枠内は1本だけで、後半51分にフセイン・アリが決めて勝利しました。アル・シーブがペナルティーエリア手前を固めると、アル・ショルタはサイドからクロスを狙いましたが、16本のうち成功したのは1本でした。長くボールを保持しても、引いて守る相手から好位置でのシュートを作るのは難しい展開でした。
イースト・ベンガルとのアウェー戦では、別の形から得点が生まれました。アル・ショルタは前半に2失点しましたが、後半51分、アフメド・ヤヒアが左サイドから相手の背後へ送ったボールをフセイン・アリが決めました。53分には途中出場のクリスティアン・バルコが蹴ったコーナーキックを、キングスリー・フィデリス・ククがヘディングで押し込みました。今大会の4得点のうち2得点はコーナーキックから生まれています。ただし、この逆転勝利を指揮したのは前監督のサミ・トラベルシです。10月15日に就任したフセイン・アブドゥルワヒド監督は、その後のリーグ戦2試合でホーム1-1、アウェー2-0を記録しました。今回は就任後初の大陸大会となります。
アル・フセイン・イルビドはシーズン序盤、公式戦3試合で無得点のまま8失点していましたが、イースト・ベンガル戦から得点を取り戻しました。ホームで前半に2点を先行された後、後半に追いついています。高い位置でボールを奪ったマフムード・ディーブのパスが1点目につながり、途中出場のオベイダ・アル・ナマルネのクロスを、同じく途中出場のアフマド・サファが2点目に結びつけました。攻撃回数は多かったものの、シュート30本のうち19本はペナルティーエリア外からでした。この試合はトーレス監督の就任前のため、今日の攻撃の形を示すものとしてそのまま見ることはできません。
トーレス監督は10月のアル・シーブ戦とアル・ワフダート戦のアウェー2試合で、同じ先発11人を3-4-2-1で起用しました。アル・シーブ戦では序盤に相手の攻勢をしのぎ、アレフ・アルハジのフリーキックと後半の得点で3-0としました。アルハジはこの試合で3得点すべてを挙げています。一方、その4日後のアル・ワフダート戦では前半に失点し、0-1で敗れました。同じ先発メンバーで臨んだアウェー2試合で結果が分かれたことを考えると、アル・シーブ戦の勝利だけでアル・フセイン・イルビドのアウェーでの戦い方を判断することはできません。
アル・ショルタはアブドゥルワヒド監督が発表した欠場者3人を抱えて臨みます。FWアッバース・ファーディル・アッバースは負傷、アル・シーブ戦で先発したアフマド・ゼロは負傷から復帰したものの試合への準備が整わず、アブドゥルマジード・アブバカルは出場停止で欠場します。出場停止の選手がイースト・ベンガル戦で退場したMFムムニと同一人物かは、発表された情報だけでは判断できないため、中盤に穴が開くとは断定できません。コーナーキックを担当したルベン・ラミレスとバルコ、ヘディングで得点したヤヒアとククは、発表された欠場者リストに含まれていません。
日程にも違いがあります。アル・ショルタは10月8日から23日まで、コルカタへの遠征を含む4試合を戦いました。アブドゥルワヒド監督は連戦がパフォーマンスに影響すると話しています。アル・フセイン・イルビドは10月22日のドカラ戦で、直近のアウェー2試合から先発7人を入れ替えました。先発から外れた選手たちの実際の出場時間までは確認できませんが、トーレス監督がバグダッド遠征を前に選手構成を調整したのは確かです。
両チームに公式戦での対戦経験はありません。直近の公式戦20試合を見ると、アル・ショルタの2敗はいずれもホームで、アル・フセイン・イルビドの5敗はいずれもアウェーで記録されました。ただし、両チームともその半数以上は昨季の試合です。現監督の戦術を考える際は、アル・ショルタのホームでのアル・シーブ戦と新監督就任後のリーグ戦2試合、アル・フセイン・イルビドのトーレス体制でのアウェー2試合を分けて見る必要があります。
2. マッチアップ分析
序盤はアル・ショルタがボールを保持し、アル・フセイン・イルビドが低い位置で守る展開になる可能性が高そうです。アブドゥルワヒド監督は勝ち点3を目指すと話しました。一方、アル・フセイン・イルビドは引き分けでも勝ち点5となり、2位を維持できます。両チームはグループリーグで再び対戦し、次はアル・フセイン・イルビドのホームゲームです。アウェーチームが序盤から多くの選手を前に出す必要は大きくありません。
そうした展開になれば、アル・ショルタはアル・シーブ戦と似た攻撃上の課題に直面します。ヤヒアが左サイドから前進し、アル・フセイン・イルビドの右ウイングバックが下がって守備に加われば、アル・ショルタはサイドでボールを持てても、ペナルティーエリア内で仕留めるのは難しくなるかもしれません。アル・シーブ戦ではクロスを繰り返しながら、枠内シュートは1本にとどまりました。新監督が異なる先発や配置を選ぶ可能性もあるため、同じ攻撃が繰り返されるとは限りません。アル・ショルタがサイド攻撃をシュートにつなげられるかが、序盤のポイントです。
ヤヒアの前進は逆サイドの攻撃にも影響します。イースト・ベンガル戦ではヘディングで得点し、フセイン・アリのゴールもアシストしました。アル・ショルタがヤヒアを高い位置に上げた後にボールを失えば、彼が空けた左サイドの守備の背後をアル・フセイン・イルビドに突かれる可能性があります。相手の前進をカウンターの好機に変えた、アル・フセイン・イルビドのアル・シーブ戦とも重なる部分です。ただし、アル・ショルタはその試合のアル・シーブとは異なる相手です。ヤヒアがどのタイミングで前に出るか、他の守備陣がその背後をどうカバーするかで、カウンターの機会は変わってきます。
セットプレーも両チームの直接的な得点源です。アル・ショルタは今大会、ラミレスとバルコのコーナーキックから2得点を挙げています。アル・フセイン・イルビドはイースト・ベンガル戦でコーナーキックからヘディングシュートを許しました。当時、インドサッカー連盟はGKヤジド・アブラハイラがボールの軌道を見誤ったと伝えています。この試合はトーレス監督の就任前で、現在は3バックを採用しています。当時の失点を現在の守備全体の弱点とみなすことはできませんが、アル・ショルタがコーナーキックを得れば、キッカーもヘディングで決めた選手も出場できる状況です。
アル・フセイン・イルビドにはアルハジのフリーキックがあります。アルハジはアル・シーブとのアウェー戦で42分に直接フリーキックを決めて先制し、後半にはこぼれ球をシュートするなど、さらに2得点を加えました。アル・ショルタもイースト・ベンガル戦では、相手のフリーキックをGKが防いだ後のこぼれ球から失点しています。アル・ショルタがアル・フセイン・イルビドのカウンターをペナルティーエリア手前のファウルで止めれば、流れの中でのチャンスが少なくても、アルハジに得点機が訪れる可能性があります。
先制するチームによって、サイドの動き方も変わります。アル・ショルタはアル・シーブ戦で先制した後、ボール支配を譲りながらリードを守りました。アル・フセイン・イルビドが同点を狙ってウイングバックを上げれば、アル・ショルタにはイースト・ベンガル戦のように相手の守備の背後へパスを送る機会が生まれるかもしれません。ただし、アル・ショルタが再び低い位置で守るなら、アル・フセイン・イルビドの攻撃を防ぎながらアルハジのセットプレーにも対応する必要があります。
アル・フセイン・イルビドが先制すれば、アル・ショルタはホームで追いかける展開になります。ヤヒアらサイドの選手が前に出るほど、アル・フセイン・イルビドのカウンターが狙えるスペースは広がります。アル・ショルタにはバルコを投入し、コーナーキックから追いつく手段も残されています。アル・フセイン・イルビドはアル・シーブとのアウェー戦では同じ先発メンバーで先制後にリードを広げましたが、アル・ワフダートとのアウェー戦では先に失点して無得点に終わりました。今日のアウェーでの攻撃力を直近の得点記録だけで判断しにくいのはそのためです。
前半を無得点で折り返す場合、アル・ショルタにとってはボールを持つ時間より、どの位置からシュートを打てるかが重要になります。アル・フセイン・イルビドが守備位置を保てば、アル・ショルタはアル・シーブ戦で苦しんだクロス攻撃を再び解決する必要があります。アル・ショルタが両サイドを無理に上げなければ、アル・フセイン・イルビドのカウンターの機会も減らせます。後半は、アル・ショルタのコーナーキックとアル・フセイン・イルビドのフリーキックのどちらが先に好機につながるかが、勝敗により直接的に影響しそうです。
3. 最終予想と結論
市場は、D組首位、バグダッドでのホームゲーム、そして8試合無敗を根拠にアル・ショルタを優勢と見ています。いずれも事実ですが、無敗の8試合のうちアブドゥルワヒド監督が指揮したのは2試合です。また、アル・ショルタがホームで引いて守るアル・シーブを相手にクロスを繰り返し、得点に苦しんだ内容も、順位だけからは見えてきません。引き分けでも2位を守れるアル・フセイン・イルビドが低い位置で守れば、アル・ショルタは同じ攻撃上の課題に直面するでしょう。こうした点から、アル・ショルタ勝利に対する私たちの評価は市場より低めです。
予想スコアはアル・ショルタから見て1-1、または0-0です。アル・ショルタが序盤にボールを持っても、アル・フセイン・イルビドの守備の前で好位置からのシュートを何度も作るのは難しいと見ています。アル・フセイン・イルビドはアル・シーブ戦のように相手が前に出るのを待ち、アルハジのフリーキックやカウンターを狙えるでしょう。アル・ショルタにはラミレスとバルコのコーナーキック、ヤヒアとククのヘディングがあり、アル・フセイン・イルビドに先制されても同点に追いつく可能性はあります。無得点か、両チームがセットプレーから1点ずつ取る展開のほうが有力です。
この見立ては、アル・フセイン・イルビドが序盤に低い位置で守ることを前提としています。トーレス監督が最初から高い位置でボールを奪うために前へ出れば、アル・ショルタは相手の守備の背後を突くスペースを得られます。早い時間に先制点が入れば、追うチームはサイドの選手を上げる必要があり、予想した接戦とは異なる展開になる可能性があります。