【2026-27 イタリア・セリエA】ASローマ vs カリアリ・カルチョ 分析プレビュー キックオフ:10月28日 04:45(日本時間)
ASローマとカリアリ・カルチョが、日本時間10月28日04時45分にスタディオ・オリンピコで2026-27シーズンのセリエA第9節を戦います。ASローマは無敗を保ちながら首位を追い、カリアリは無得点での連敗を止めたいところです。順位の差以上に注目したいのは、ASローマのマンツーマンのプレスと、カリアリが後方からの組み立てをどう変えるかです。
1. 試合概要と両チームの状況
ASローマはリーグ戦8試合で5勝3分け、勝ち点18の3位です。首位で並ぶインテル、ラツィオとは4ポイント差です。カリアリは4勝1分け3敗、勝ち点13で9位ですが、順位だけでは両チームの試合内容を説明しきれません。
今季セリエAの8試合 順位・勝ち点:ASローマ 3位・18ポイント/カリアリ・カルチョ 9位・13ポイント 得点・失点:ASローマ 19得点・6失点/カリアリ・カルチョ 6得点・9失点 期待得点・期待失点:ASローマ 17.18・9.84/カリアリ・カルチョ 8.63・14.39
同じ8試合で、ASローマは151本のシュートを放ち、相手に許したのは89本でした。カリアリは78本を放ち、148本を許しています。カリアリは多くのチャンスを相手に与えながらも、1点差の勝利で勝ち点を積み上げてきました。その過程では、ゴールキーパーのエリア・カプリーレの好セーブとゴール前の守備が重要でした。ただ、直近ではモンツァとのアウェー戦に0-4、ボローニャとのホーム戦に0-2で敗れ、2試合連続で無得点です。
ASローマの直近のリーグ戦4試合は1勝3分けです。引き分けが増えていますが、毎回同じ形で攻撃を封じられたわけではありません。コモ戦では53分にドニエル・マレンが退場となった後も、0-0で持ちこたえました。インテル戦では前半の2-0リードを失い、ナポリとのアウェー戦では0-2から3-3まで追いつきました。首位との差を縮めるには、ASローマはこの試合で勝ち点3を取りたいところです。その後はウディネーゼ、マンチェスター・ユナイテッドとのアウェー戦が続くため、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督はローテーションも示唆しています。
カリアリの連敗も、試合ごとに経緯を分けて見る必要があります。モンツァ戦では期待得点2.37、シュート16本を記録しながらチャンスを生かせず、中盤でボールを失った場面から失点しました。ファビオ・ピサカーネ監督は出場停止のため、その試合ではベンチにいませんでした。ボローニャ戦ではボール保持率57%ながら、シュートは3本にとどまりました。ピサカーネ監督は、2試合を通じて以前よりプレスとボール保持を増やしたものの、結果につながらなかったと振り返っています。勝ち点を得ていた試合のように、相手にボールを渡して中央を固める戦い方に戻る可能性があります。
両チームの欠場者は、それぞれ異なるポジションに影響します。ASローマはミレ・スビラルに代わり、ピエルルイジ・ゴッリーニがゴールを守ります。マヌ・コネとロレンツォ・ペレグリーニも欠場です。コネは中盤からペナルティーエリアへ走り込んで得点し、ペレグリーニは2列目やセットプレーからチャンスを作っていました。パウロ・ディバラは回復中ですが、ガスペリーニ監督が示した目標はベンチ入りです。そのため、マレンにペナルティーエリア内へボールを供給する役割は、マティアス・ソウレとロドリゴ・モラがより多く担うことになりそうです。
カリアリでは、直近の公式戦10試合すべてに先発していたハリー・ウィンクスが、腰の痛みで招集メンバーから外れました。ピサカーネ監督はウィンクスと同じ特長を持つ選手がチームにいないと認めましたが、代役については明かしていません。ロベルト・ガリアルディーニかアレッサンドロ・デイオラが中盤に入る可能性があります。一方、センターバックのジェリー・ミナは先発できると監督が説明しています。ミナが戻れば、カリアリはボローニャ戦とは異なる守備陣でASローマの空中戦に対応できます。
ASローマはセリエAのホーム戦で16試合連続無敗を続けており、カリアリをホームに迎えた試合でも5連勝中です。ただ、両監督が対戦したのは昨季の2試合だけです。カリアリのホーム戦はカリアリが1-0で勝ち、ASローマのホーム戦はマレンの2得点でASローマが2-0で勝ちました。そのときカリアリは3-5-2を採用していましたが、今季は主に4-3-2-1の4バックで臨んでいます。過去の結果以上に、今日の守備配置とメンバーが重要です。キックオフのころ、ローマは晴れで気温は15~16°Cの予報です。ASローマは10月25日にナポリとのアウェー戦を、カリアリは10月24日にボローニャとのホーム戦を戦いました。
2. マッチアップ分析
試合序盤は、カリアリが自陣からどうボールを運び出すかが重要です。ASローマはガスペリーニ監督の3-4-2-1をベースに、相手の後方からの組み立てにマンツーマンでプレスをかけます。カリアリが短いパスを試みれば、新たに中盤を任される選手がプレスを受けながらボールを受けることになります。ウィンクスが出場したモンツァ戦でも、カリアリはダニエル・マルディーニとミシェル・アドポのボールロストから始まった攻撃で2失点しました。今日も同じような位置でボールを失えば、ASローマはカリアリのゴールまで短い距離から攻撃できます。
カリアリは前線へロングボールを送って、このプレスを回避することもできます。エムバラ・エンゾラとケヴィン・カルロスが先発候補です。ロングボールを増やせば、自陣で短いパスをつなぐ過程でボールを奪われるリスクは下がります。その代わり、前線の選手が空中戦を制し、こぼれ球をカリアリの中盤が拾わなければ攻撃を続けられません。競り合いでASローマにボールを回収され続けると、カリアリは守備に費やす時間が長くなります。ピサカーネ監督が指摘したASローマのプレス後のスペースも、カリアリが先にボールを前へ送れば狙えます。
ASローマがカリアリ陣内まで押し込んだ後には、別の課題があります。カリアリがウディネーゼ戦のように4-3-2-1で中央を封じ、深く守れば、マレンが走り込むスペースは限られます。ASローマは2月の対戦で、ジャンルカ・マンチーニの縦パスを受けたマレンが先制点を挙げ、レアル・マドリード戦でもソウレとモラのパスからマレンが得点しました。しかしカリアリが最終ラインの背後を狭めれば、ソウレとモラは密集した守備の間を通してマレンへボールをつながなければなりません。ディバラとペレグリーニは先発を外れる見込みで、ASローマが長くボールを持つだけで得点を確信できるわけではありません。
中央からの攻撃を封じられた場合、ASローマはウイングバックの攻め上がりやサイドからのクロス、コーナーキックを使えます。ウェズレイのクロスはナポリ戦の後半、レオナルド・バレルディのヘディングによる同点ゴールにつながりました。バレルディはその試合で、コーナーキック後にゴール前へ残ったボールも押し込みました。マリオ・エルモッソや、交代要員の候補であるサンティアゴ・カストロも、最近セットプレーから得点しています。ASローマはジェノア戦の前半、ボール保持率66%でも先制できませんでしたが、後半にコーナーキック後の混戦から先制しました。今日もカリアリの中央守備がマレンの走り込みを封じる間に、サイド攻撃やセットプレーが最初の得点につながるかもしれません。
カリアリにとってはミナの復帰が重要です。ミナを休ませたボローニャ戦ではデイオラがセンターバックを務め、コーナーキックからニッコロ・カサーレがデイオラとフアン・ロドリゲスの間でヘディングの先制点を決めました。ミナが先発に戻れば、同じ空中戦に直接対応します。エリア・カプリーレも、ウディネーゼとのアウェー戦で相手に25本のシュートを許しながら無失点で終えるのに貢献しました。ただし今回も同水準のセーブとゴール前の守備が必要になるなら、カリアリがASローマにシュートを許す状況は続きそうです。
カリアリはチャンスが限られても、ASローマが最近失点した形を突けます。ASローマはレアル・マドリード戦で、7分間にコーナーキックから3失点しました。ナポリ戦ではフリーキックやサイドからのクロスを起点に2失点しています。カリアリがASローマ陣内でコーナーキックを得れば、ミナが空中戦を狙えます。ダニエル・マルディーニは相手の後方でのボール処理ミスを奪って得点した経験もあります。ASローマもインテル戦で、マンチーニが後方でボールを失った後に失点しました。ただ、カリアリが深く守るほど、マルディーニがボールを奪う位置はASローマのゴールから遠くなり、セットプレーを得る回数も減る可能性があります。
先制点をどちらが取るかで、試合展開は変わります。ASローマが先行すれば、カリアリは待ち構える守備を続けにくくなります。守備ラインを上げるにつれて、マレンが走り込むスペースが生まれるでしょう。カリアリは直近の公式戦で前半をリードされて折り返した3試合すべてに敗れ、直近20勝のうち9勝もすべて1点差でした。一方、カプリーレとミナがASローマのシュートや空中戦をしのぎ、0-0のまま後半まで進めば、ASローマは限られた交代要員で密集守備を崩し続けなければなりません。ナポリ戦で途中出場から得点を挙げたバレルディとナウエル・モリーナは、今回は先発する可能性が高そうです。
3. 最終見解と結論
ASローマがカリアリ陣内で試合を主導し、勝つ可能性が高いと見ています。ウィンクスを欠くカリアリは、短いパスでASローマのマンツーマンプレスをかわすのに苦労するかもしれません。ロングボールを選んでも、ボールを保持する時間が減れば、マルディーニのボール奪取やミナのセットプレーでの攻撃をASローマのゴール付近で繰り返すのは難しくなります。ASローマは中央へのパスを封じられても、ウイングバックのクロスやコーナーキックから得点を狙えます。
マーケットも、両チームの得失点やシュート数の差を根拠にASローマ優位を反映しています。意見が分かれるのは勝利の点差です。カリアリが直近2試合で6失点した後、ASローマが大勝するという見方は市場で強まっていますが、ピサカーネ監督はこの期間に増やしたプレスとボール保持が効果を生まなかったと評価しています。カリアリが再び深く守り、ミナが復帰すれば、ASローマはさらに多くの空中戦を経て攻撃することになります。ASローマもコネとペレグリーニを欠き、ディバラの先発出場も不透明です。今季序盤に見せたすべての得点パターンを、今日のメンバーにそのまま当てはめるのは難しいでしょう。
予想スコアはASローマの2-0または1-0です。ASローマがプレスでカリアリ陣内に攻撃を続け、コーナーキックやサイドからのクロスで先制すると見ています。先制後にカリアリが前へ出れば、マレンの走り込みが追加点につながる可能性がありますが、得点が遅ければ1点差の勝負に近づきます。この見通しは、カリアリが深く守り、自陣でのボールロストを抑えることを前提にしています。早い時間帯に何度もボールを奪われて先制を許せば、ASローマがさらに得点を重ねる展開に変わる可能性があります。