【26-27 UEFAヨーロッパリーグ リーグフェーズ】NKツェリェ vs レッドブル・ザルツブルク プレビュー キックオフ:10月23日 04:00(日本時間)
NKツェリェとレッドブル・ザルツブルクが10月23日午前4時(日本時間)、スロベニアのツェリェ・スタディオンでUEFAヨーロッパリーグ リーグフェーズ第3節を戦います。最初の2試合で得点がなく、いずれも敗れたNKツェリェにとっては、初勝ち点を目指すホームゲームです。ザルツブルクはACミラン戦の大敗を払拭し、敵地で勝ち点3を狙います。
1. 試合概要と両チームの現状
スロベニアリーグ王者のNKツェリェは、クラブ史上初めてヨーロッパリーグのリーグフェーズに出場しています。チャンピオンズリーグ予選ではエグナティアとアララト・アルメニアを破り、スロバン・ブラチスラバとは2試合とも1-1で引き分けました。しかし、ヨーロッパリーグではバイヤー04レバークーゼンに敵地で0-2、オモニアにホームで0-3と敗戦。現在は36チーム中35位です。ザルツブルクはレフスキ・ソフィアに敵地で1-0と勝利した後、ACミランにホームで0-4と敗れ、勝ち点3で21位につけています。
NKツェリェには9月中旬のゾラン・ゼリコヴィッチ監督就任後、変化が見られます。ゼリコヴィッチ体制でのリーグ戦3試合は1得点、無失点。首位マリボルとの敵地戦も0-0で引き分けました。一方、監督就任後の公式戦5試合のうち4試合で無得点に終わり、ヨーロッパリーグでは2試合で5失点しています。欧州の対戦相手の攻撃力が高まった時期でもあり、無得点を監督交代だけで説明することはできません。ただ、リーグ戦でも3試合で1得点にとどまっており、攻撃が停滞しているのは確かです。
ザルツブルクはダニー・レール監督の下、オーストリアリーグで9試合6勝3分けと無敗を保ち、2位につけています。公式戦の直近10試合も7勝2分け1敗。唯一の敗戦がACミラン戦でした。この試合ではサイドからの攻撃を止められず、自陣ペナルティーエリア前でのボールロストからも失点しました。10月18日のアルタッハ戦には3-0で勝利しましたが、レール監督は先制後に相手がスペースを狭めると攻撃の判断が悪くなり、カウンターも許したと認めています。NKツェリェが中央を固めて待ち構えるなら、この課題が再び重要になります。
注目ポイント ヨーロッパリーグ最初の2試合:NKツェリェは0得点5失点/ザルツブルクは1得点4失点 直近のリーグ戦:NKツェリェはゼリコヴィッチ体制で3試合1得点無失点/ザルツブルクは今季9試合6勝3分け 攻撃陣の注目点:NKツェリェはクヴェシッチの先発起用の有無/ザルツブルクはバイドゥーが遠征に不参加、コナテが復帰
先発メンバーで最も注目されるのは、NKツェリェのマリオ・クヴェシッチです。今季のチャンピオンズリーグ予選6試合すべてに先発し、4得点1アシストを記録しましたが、ヨーロッパリーグではまだ先発していません。レバークーゼン戦は負傷で欠場し、オモニア戦は途中出場で45分間プレーしました。ザルツブルク戦の予想先発には複数のメディアが名前を挙げていますが、出場するかどうかは先発発表まで分かりません。レバークーゼンを左サイドからの突破やクロスで脅かしたベンヤミン・ヴェルビッチも、予想先発に入っています。
ザルツブルクは、右サイドバックのニコラス・フェラツニヒが膝の負傷で欠場します。リーグ戦7試合で2得点1アシストを記録している選手だけに、守備だけでなく右サイドの攻撃参加にも影響が出ます。代役候補のレアンドロ・モルガラは出場時間が少なく、ACミラン戦ではサイドの守備に苦しみました。最終ラインの裏へ抜ける2列目の選手、エドマンド・バイドゥーも遠征に帯同していません。北野颯太、ダミル・レジッチ、ジアキテがその役割を担う可能性があります。病気で2試合を欠場したFWカリム・コナテは遠征メンバーに復帰し、ハリス・タバコビッチと最前線のポジションを争います。
両チームに公式戦での対戦歴はありません。日程面では、ともに10月18日にリーグ戦を戦っており、休養日は同じです。ザルツブルクは10月26日にリーグ3位LASKとの敵地戦を控えていますが、レール監督はACミラン戦の敗戦後、アルタッハ戦で先発を1人しか入れ替えませんでした。NKツェリェが今節と国内リーグにどう戦力を振り分けるかも、先発メンバーに表れるでしょう。オモニア戦でクヴェシッチを先発起用しなかったことを考えると、今回の復帰を確実な前提にはできません。
2. マッチアップ分析
ボールをより多く保持するザルツブルクに対し、NKツェリェは中央を固め、プレスの位置を変えていく展開が予想されます。レール監督も、NKツェリェは局面ごとにプレスのかけ方を変え、中央を封じようとすると話しています。NKツェリェはレバークーゼン戦で後方からパスをつなぎ、相手のビルドアップのミスを突いてドゥクルリャがペナルティーエリア手前まで持ち込み、シュートを放った場面もありました。ザルツブルクがボールを保持しても、毎回後方から楽に攻撃を組み立てられるとは限りません。
プレスをかける先は、ザルツブルクの中盤中央です。アブバカル・バリーはセンターバックの間まで下がってボールを受け、バルトシュ・マズレクは前進に関わります。マズレクはACミラン戦で自陣ペナルティーエリア前のボールロストから失点を招きました。NKツェリェがこのエリアでボールを奪えれば、長く攻撃を続けなくてもシュートにつなげられます。クヴェシッチが先発するなら、予選で得点を重ねた選手がその攻撃のフィニッシュにも加わります。反対にザルツブルクがプレスをかわすと、NKツェリェが中央に配置した選手の背後へボールを運べます。
中央から前進できない場合、ザルツブルクにはイェスパー・リンドストロムのクロスやセットプレーという選択肢があります。アルタッハ戦ではリンドストロムが右からファーサイドへクロスを送り、タバコビッチが決めました。リンドストロム自身も直接フリーキックから得点しています。NKツェリェがレバークーゼン戦で喫した2失点は、いずれもコーナーキックが起点でした。同じ失点シーンが今回も繰り返されるとは限りませんが、中央からの攻撃に苦しむザルツブルクがペナルティーエリア内へボールを送る理由も、NKツェリェが警戒すべき場面も明確です。
NKツェリェもサイドからザルツブルクを試せます。レール監督は、NKツェリェの右サイドには1対1の突破を仕掛ける速い選手がいると話しました。ザルツブルクの左サイドバック、ドミニク・シュミットはACミラン戦でオマリ・ハッチンソンへの対応に苦しみました。シュミットが攻め上がった後、NKツェリェがその背後へボールを送れば、ザルツブルクはサイドで守備に切り替える必要があります。ただし、ハッチンソンへの対応を見ただけで、NKツェリェの攻撃陣にも同じ機会が生まれるとは言い切れません。シュミットが攻め上がりを控えれば、背後を狙う機会も減ります。
反対側では、ヴェルビッチとモルガラの対決も注目です。ヴェルビッチはレバークーゼン戦で2人をかわしてシュートを放ち、左からのクロスでヘディングのチャンスも作りました。モルガラはフェラツニヒの穴を埋める可能性が高いものの、右サイドから同じレベルで攻撃参加できるほどの出場経験はまだありません。ヴェルビッチがモルガラを守備に引きつければ、ザルツブルクは右サイドバックの攻め上がりを控え、リンドストロムのパスやクロスにより頼ることになりそうです。
後半まで接戦が続けば、交代選手が勝敗を左右する可能性があります。レール監督は最近の試合で、60分前後に攻撃陣を入れ替えてきました。今回はタバコビッチとコナテのうち、先発から外れた選手を投入する余地があります。NKツェリェも最前線の選手を交代できますが、予想先発から外れた攻撃陣のうち、今季の欧州大会で得点しているのはアルマンダス・クチースだけです。0-0や1点差のまま試合が長く続くほど、ザルツブルクが新たなFWを投入し、ペナルティーエリア内で競り合いを続けられる点が重要になります。
得点のタイミング次第で、同じ戦術のぶつかり合いも違う展開になります。ザルツブルクは今季、レフスキ・ソフィアとミェルビーとの敵地戦をそれぞれ1-0で制しました。レフスキ・ソフィア戦ではリードを奪った後、時間帯に応じて守備位置を下げ、追加点はありませんでした。一方、NKツェリェは最近の欧州ホームゲームで前半をリードされ、攻勢を強めた後に追加点を許したことがあります。ザルツブルクが早い時間に先制すれば、NKツェリェが前に出ることで追加点の機会が生まれるかもしれません。先制点が遅ければ、敵地でのリード管理を得意とするザルツブルクと、最近リーグ戦で無失点を続けるNKツェリェがぶつかり、僅差で終わる可能性が高まります。
3. 最終予想と結論
勝利に近いのはザルツブルクです。NKツェリェが中央の攻撃を封じても、ザルツブルクはリンドストロムのクロスやセットプレーでペナルティーエリア内へボールを送れます。レバークーゼン戦でコーナーキックから2失点したNKツェリェにとって、ここは直接的な課題です。後半まで接戦が続けば、タバコビッチやコナテを途中投入できるザルツブルクの選手層も勝敗に影響します。
市場の見立てと私たちの予想が異なるのは、勝敗の方向より点差です。市場はNKツェリェが無得点を続けていることと、ザルツブルクが無敗であることを根拠に、アウェーのザルツブルクが大差で勝つ可能性をより高く見ています。しかしザルツブルクは敵地で先制した後、守備位置を下げて1-0を守り切った試合もあり、今回の守備陣はその試合とは異なる可能性があります。クヴェシッチが先発すれば、NKツェリェのヨーロッパリーグでの無得点記録も、今回とは違う攻撃陣で残したものです。
スコア予想はNKツェリェの1-2、または0-2です。リンドストロムのクロスかセットプレーでザルツブルクが先制し、後半に攻撃陣を交代させて2点目を奪う展開を見ています。クヴェシッチが先発すれば、NKツェリェは中盤でボールを奪うか、前線での空中戦を生かして1点を返し、1-2に近づきます。彼が再び先発から外れれば、反撃の道筋が減り、0-2に近い展開になりそうです。この予想は、ザルツブルクがセットプレーから得点機を作ることに大きく依存しています。リンドストロムが先発から外れるか、ジャン・レヴァンがその機会を防げば、ザルツブルクが得点できない、あるいはNKツェリェが追いつく試合になる可能性があります。