【26-27 AFCチャンピオンズリーグ リーグフェーズ】ヴィッセル神戸 vs 全北分析プレビュー キックオフ:10月14日 19:00(日本時間)
ヴィッセル神戸と全北現代モータースが10月14日午後7時、ノエビアスタジアム神戸で2026-2027 AFCチャンピオンズリーグ リーグフェーズ第2節を戦います。両チームは初戦でそろって2-1の勝利を収め、勝ち点3を手にしました。公式戦8連勝が止まったヴィッセル神戸はホームで今季初戦を迎え、全北はKリーグ1のファイナルラウンド進出争いを前に、アウェーで勝ち点を狙います。
1. 試合概要と両チームの状況
ヴィッセル神戸は2026年前半のJ1百年構想リーグ優勝チームで、全北は2025シーズンのKリーグ1王者です。両チームとも今大会の初戦を勝利で飾りましたが、国内リーグでの状況は異なります。ヴィッセル神戸は8月に開幕したJ1で9試合を終え、6勝1分け2敗の5位です。全北はKリーグ1で31試合を終えて勝ち点44の5位につけ、18日の済州SK戦、24日のFC安養戦を控えています。チョン・ヨンヨン監督は神戸遠征でも勝ち点を積み上げたいと話す一方、連戦のなかで負傷者を出さないことも強調しました。
直近の状況 直近の公式戦10試合:ヴィッセル神戸 8勝2敗/全北 3勝5分け2敗 大会初戦:ヴィッセル神戸はポートFC戦(アウェー)に2-1で勝利/全北は柏レイソル戦(ホーム)に2-1で勝利 10月9日の試合:ヴィッセル神戸は柏レイソル戦(アウェー)に2-4で敗戦/全北は大田ハナシチズン戦(アウェー)に1-2で敗戦
ヴィッセル神戸の8連勝は、接戦をものにした試合が大半でした。8試合のうち6試合は1点差で勝利し、ガンバ大阪戦やサガン鳥栖戦などでは、後半に投入された選手が決勝点に絡みました。ミハエル・シッベ監督は大迫勇也、武藤嘉紀、エリキらを試合展開に応じて起用し、僅差の試合を勝利に結びつけてきました。一方、柏レイソル戦では、クリアしたボールを相手に拾われ、前へのパスをカットされたあとにカウンターを受けて4失点しました。シュート数やボール支配率で大きく下回った試合ではなかっただけに、今日は攻撃のチャンスを作ると同時に、ボールを失った直後の守備を安定させることが課題です。
全北は直近のリーグ戦4試合で2分け2敗にとどまっていますが、そのうち3試合では先制しました。光州FC戦では2度リードしながら2-2で引き分け、大田ハナシチズン戦では前半終了間際にチアゴが決めて先行したものの、後半に2点を許しました。チョン・ヨンヨン監督は大田ハナシチズン戦後、相手の交代への対応や、自分たちの交代を決めるタイミングが遅れたと振り返りました。全北は、チャンスを作る力と、リードした試合を最後まで管理する力を分けて評価する必要があります。大会初戦の柏レイソル戦では先制点を許したあと、後半にプレスを強め、イタロを投入して2-1の逆転勝利を収めました。
両監督の基本方針にも、こうした直近の結果が反映されています。シッベ監督はヴィッセル神戸の攻撃スタイルを維持する考えを示しました。前線からプレスをかけ、ディエゴの左クロスやロングスロー、飯野七星と高橋逸生の右サイドの連係でペナルティーエリアにボールを送り込みます。チョン・ヨンヨン監督はまず守備の形を整えつつ、イ・ヨンジェやソン・ボムグンのロングパス、キム・テファンのクロス、チアゴの空中戦を生かして素早く前進できます。柏レイソル戦では相手にボールを持たれながらも、後半の戦術変更で逆転しました。
全北の守備陣の顔ぶれは、試合前の先発メンバーで確認する必要があります。パク・ジスは大田ハナシチズン戦で頭部を負傷して交代し、左サイドバックのキム・テヒョンも痛みと回復の問題から途中交代しました。一方、その試合を累積警告で欠場したキム・ヨンビンは復帰できます。キム・ヨンビンとチョ・ウィジェは柏レイソル戦でセンターバックを組みました。そのため、パク・ジスが出場できなくても、この2人が起用されれば初めてのセンターバックの組み合わせにはなりません。キム・テヒョンが出られない場合は、大田ハナシチズン戦の終盤に左サイドバックを務めたチェ・ウジンが、ヴィッセル神戸の右サイド攻撃に対応する可能性があります。ヴィッセル神戸では、大迫勇也と武藤嘉紀が先発するかどうかで、前半と後半の攻撃の組み立てが変わります。
両チームの公式戦での対戦は、2022年のAFCチャンピオンズリーグ準々決勝の1度だけです。当時は90分を1-1で終え、全北が延長戦の末に3-1で勝ちました。試合は神戸ではなく埼玉で行われ、両チームの監督や主力の顔ぶれも現在とは異なります。当時出場したヴィッセル神戸の主将、山川哲志は雪辱への意欲を示しましたが、その結果を今日の戦術的な優劣に結びつける根拠は乏しいです。
ヴィッセル神戸は移動なしでホームゲームに臨みます。全北は大田への遠征を終えて日本に入り、神戸戦後に帰国して18日に済州SKと対戦します。両チームとも直近の試合は10月9日でしたが、次のリーグ戦の重要度は全北のほうが高いでしょう。この日程が先発の戦力を落とすことを意味するわけではありません。ただ、終盤に主力の出場時間をどうするかを決める際、チョン・ヨンヨン監督が考慮する条件にはなります。
2. マッチアップ分析
ヴィッセル神戸が長くボールを持ち、全北が守備の形を整えてカウンターを狙う展開が予想されます。その場合、ヴィッセル神戸の前線からのプレスが、全北の短い後方パスを断ち切る可能性があります。全北はFCソウル戦や大田ハナシチズン戦で、相手のプレスを受けてボールを失う場面がありました。ただし、チョン・ヨンヨン監督にはロングパスでプレスをかわす選択肢もあります。大田ハナシチズン戦のチアゴのゴールは、イ・ヨンジェがセンターライン付近から相手守備陣の裏へ出したパスが起点でした。シッベ監督も全北の攻撃陣によるヘディングを警戒しています。
そのため、全北がロングボールを送ったあと、チアゴとヴィッセル神戸のセンターバックの競り合いでどちらがボールを収めるかが重要です。ヴィッセル神戸が最初の競り合いとその後のこぼれ球を回収すれば、全北は守備に回る時間が長くなります。チアゴがボールをキープするか、全北の2列目がこぼれ球を拾えば、ヴィッセル神戸はプレスに出た選手の背後を守らなければなりません。ヴィッセル神戸は柏レイソル戦の1失点目でクリアボールを相手に拾われ、2失点目では前へのパスをカットされたあとにカウンターを許しました。この点も、このマッチアップを重要にしています。全北がボールを持つ時間が短くても、得点機を作れる理由です。
反対側のペナルティーエリアでは、ヴィッセル神戸のサイド攻撃が全北のクロス対応を試します。ディエゴはロングスローやクロスから得点機を作り、ヴィッセル神戸は右サイドでも飯野と高橋の連係からボールを入れます。全北は柏レイソル戦の終盤に相手のクロスを続けて跳ね返しましたが、最近のリーグ戦ではサイドからのボールの処理で失点しています。光州FC戦ではクロスがキム・テヒョンの頭に当たってオウンゴールとなり、大田ハナシチズン戦ではイ・ミョンジェのクロスをマサがヘディングで決めました。キム・テヒョンが出場できない場合、ヴィッセル神戸の右クロスに対応する左サイドバックも変わります。
全北はヴィッセル神戸の最初のクロスを防ぐだけでは、この攻撃を終わらせられません。ディエゴのロングスローでは複数の選手がペナルティーエリア内で競り合い、ヴィッセル神戸は相手のクリアボールを再び攻撃につなげられます。ソン・ボムグンがボールを確保するか、守備陣がこぼれ球まで処理できれば、ヴィッセル神戸の攻撃回数を減らせます。逆にクリアボールが再びヴィッセル神戸の選手に渡れば、全北は連続したシュートに対応しなければなりません。全北もコーナーキックからのこぼれ球を狙えるため、両チームとも最初の守備のあとが重要です。
サイドの主導権は、全北のカウンターのルートも左右します。ディエゴがクロスを上げるために前へ出たタイミングで全北がボールを奪えば、右サイドのキム・テファンとイ・ドンジュンが攻め上がれます。逆に2人がディエゴの前進に合わせて下がり、守備に回る時間が長くなれば、チアゴへ送る右クロスは減ります。チョン・ヨンヨン監督がイ・ドンジュンに代えてイタロを投入すれば、攻撃の起点が左へ移る可能性があります。イタロは柏レイソル戦で投入直後、左サイドから中央へ持ち込み、決勝ゴールを決めました。ヴィッセル神戸が多くの選手を攻撃に参加させる後半なら、この持ち運びがいっそう重要になります。
後半は、両監督の交代策がぶつかる勝負どころです。ヴィッセル神戸はポートFC戦で大迫と武藤をベンチスタートにし、2人は61分に決勝点を共同で演出しました。ガンバ大阪戦やサガン鳥栖戦でも、後半に投入された選手が勝利を決める場面に絡みました。今日も同じ先発の選択なら、前半は小松蓮がディエゴのボールを受け、後半に大迫の連係と武藤の守備裏への動きが加わるかもしれません。先発の顔ぶれが変われば攻撃の時間帯も変わるため、特定の選手が後半から出るとは断定できません。
全北も柏レイソル戦では後半開始と同時にプレスの形を変え、イタロの決勝点で勝利しました。しかし最近のリーグ戦では相手の交代への対応が遅れ、84分以降の失点が勝ち点に響きました。ヴィッセル神戸が先にリードすれば、全北がプレスを強めて同点のチャンスを作る一方、武藤が走り込むスペースも生まれます。全北が先行した場合は、ヴィッセル神戸のクロスや攻撃陣の交代に対応してリードを守らなければなりません。60分まで0-0が続けば、全北はヴィッセル神戸の攻撃をしのぎながら、自分たちの交代カードを切ることができます。
3. 最終判断と結論
前半はヴィッセル神戸がボールを支配し、全北がロングパスでチアゴにボールを送る接戦が予想されます。全北にも得点につながるルートはあります。イ・ヨンジェのパスがヴィッセル神戸の前線からのプレスを越えるか、最初の競り合いのあとのボールを拾えれば、ボールを持つ時間が短くてもゴールに迫れます。ただし、全北が先行しても、試合を締めくくるにはディエゴのクロスやヴィッセル神戸の後半の選手交代に対応し続ける必要があります。最近のリーグ戦では先制した3試合でいずれも勝ち切れず、その過程が対応力への懸念につながっています。
スコア予想はヴィッセル神戸の2-1、または3-1です。全北がロングパスやセカンドボールから1点を取る展開もあり得ますが、ヴィッセル神戸がサイドのクロスや後半の攻撃陣の投入で同点に追いつき、終盤に勝ち越す展開をより有力と見ています。シッベ監督の交代選手は接戦で決勝点に絡んできました。全北が週末のリーグ戦を控えていることも、終盤の出場時間の判断に影響する可能性があります。全北が同点を狙って守備陣を押し上げれば、武藤の裏抜けでさらに点差が広がることも考えられます。
市場はヴィッセル神戸のホーム、連勝実績、全北のリーグ戦での未勝利を根拠にホームチーム有利と見ています。勝敗の見立てには同意しますが、得点の少ない展開と多い展開を同じように評価する見方には異論があります。全北のロングパスとセカンドボールは、ヴィッセル神戸の直近の失点場面を突くことができます。また、リードを逃した全北のクロス対応や交代への対応は、ヴィッセル神戸の強みと正面からぶつかります。全北が先制したうえで、キム・ヨンビンとチョ・ウィジェがクロスとその後のボールを処理し続け、チョン・ヨンヨン監督が後半の守備の交代に適切なタイミングで対応できれば、ヴィッセル神戸が逆転するという見通しは変わってきます。