今大会のグループステージでルーマニアが喫した3連敗は、決して不運によるものではありません。相手に許した決定機の数を見ても妥当なスコアであり、さらにこの試合では不動のセンターバック2人が出場停止となってしまいます。スウェーデンも負傷者リストは長く見えますが、主力の多くはポーランドに勝利し、ボスニアを圧倒した時点ですでに離脱していました。急造となるルーマニアの最終ラインに対し、イサク不在の戦い方をすでに確立しているスウェーデン攻撃陣が挑むという構図になると見ています。
ルーマニアの直近2試合を振り返ってみましょう。ポーランドにはゴール期待値3.52相当の決定機を許して0-6の大敗、続くホームのボスニア戦でも2.59の期待値を許して2-4で敗れました。グループステージ3試合で実に12失点を喫しており、単なる不運なディフレクションのせいではありません。その上、ドラグシンとギツァが揃って出場停止となり、中央にはクビシュとエイサットのコンビが入ると予想されています。
一方の攻撃陣もルーマニアはほとんどチャンスを作れていません。グループステージ3試合のゴール期待値はわずか0.51、0.95、0.58にとどまっています。ボスニア戦では56%のポゼッションを記録しながらも2点差で敗れました。
スウェーデンは9月下旬の合宿でイサク、エクダル、ホルムを欠くことになりました。しかしそれ以降もポーランドに3-1で勝利し、アウェイのボスニア戦では相手にほぼ何もさせず(相手のゴール期待値0.11)1-1で引き分けています。前線はギョケレシュとゼネリが牽引する見込みで、ポッター監督も勝ち点3を奪ってトータル10ポイントに乗せたいと公言しています。
残留に向けて勝ち点が必須のルーマニアは、今回がファンを入れて戦う初の公式ホーム戦となり、約5万人の観客が見込まれています。これにより前がかりに攻めざるを得ない展開が予想されますが、それによって生まれるスペースこそ、戦力ダウンした守備陣が最も対応に苦しむエリアとなるはずです。