【2026-27シーズン スペイン・プリメーラ】バルセロナ vs レアル・マドリード 分析・プレビュー キックオフ:10月26日 05:00(日本時間)
バルセロナとレアル・マドリードが、日本時間10月26日午前5時にスポティファイ・カンプ・ノウでプリメーラ第10節を戦います。バルセロナはリーグ開幕10連勝が懸かり、レアル・マドリードには首位との勝ち点差を6から縮めるチャンスです。両チームとも直近の結果は良好ですが、その結果を生んだ試合内容と今回の対戦条件には違いがあります。
1. 試合概要と両チームの状況
バルセロナはリーグ戦9試合すべてに勝ち、勝ち点27で首位に立っています。レアル・マドリードは7勝2敗、勝ち点21で3位です。バルセロナが勝てば勝ち点差は9に広がり、レアル・マドリードが勝てば3に縮まります。バルセロナが勝利すれば、プリメーラ史上初の開幕10連勝も達成します。現在の9連勝は、1968-69シーズンのレアル・マドリードと並ぶ記録です。
リーグ戦9試合 成績:バルセロナ 9勝/レアル・マドリード 7勝2敗 得点・失点:バルセロナ 39得点・9失点/レアル・マドリード 23得点・9失点 勝ち点:バルセロナ 27/レアル・マドリード 21
バルセロナは直前のパリ・サンジェルマン戦にアウェーで2-4と敗れ、今季初黒星を喫しました。攻撃では2度同点に追いついたものの、後半79分に2度目の同点ゴールを決めたあと、81分と86分に立て続けに失点しました。この試合でパリ・サンジェルマンに許した期待得点は3.73でした。最後の2失点がどちらもカウンターから生まれたと断定できる材料はありませんが、強豪相手に多くのチャンスを許し、同点直後に守備を立て直せなかった点は、レアル・マドリード戦を前に見逃せません。
レアル・マドリードはアトレティコ・マドリード戦のアウェー敗戦後、公式戦4連勝を挙げ、直近3試合はいずれも4ゴールを記録しています。ただし、連勝中の内容は一様ではありません。ビジャレアル戦では相手のプレスを受けて後方からの組み立てに苦しみながら、後半の決勝ゴールで1-0と勝ちました。ASローマ戦のアウェーゲームでは1-3から、途中出場選手の活躍とアルダ・ギュレルのコーナーキックから生まれたゴールで4-3の逆転勝利を収めました。結果とは別に、強いプレスを受けた際にどう前進するかは、今回も試されます。
両チームのリーグ戦の失点はともに9ですが、攻撃成績の差をそのまま守備力の差と見ることはできません。データセンターが期待得点を算出した直近の公式戦では、バルセロナは9試合で期待得点28.96、期待失点11.25を記録し、レアル・マドリードは8試合で期待得点16.97、期待失点10.39でした。チャンピオンズリーグを含む異なる試合数のデータではありますが、バルセロナははるかに多くの攻撃機会を作りながら、両チームの1試合あたりの期待失点は近い水準だったことが分かります。
ホームとアウェーの成績を見る際は、対戦相手のレベルも考慮する必要があります。バルセロナはプリメーラのホームで23連勝中ですが、今季のカンプ・ノウではまだ上位チームと対戦していません。レアル・マドリードは直近の公式戦10試合でホーム6試合すべてに勝った一方、アウェー4試合は2勝2敗でした。リーグ戦で上位チームと対戦した3試合のうち、勝利はホームでセビージャを破った試合だけです。今回は、バルセロナのホームでの攻撃力が強豪相手にも通用するのか、レアル・マドリードが首位チームとのアウェー戦で前回の敗戦とは違う戦いを見せられるのかを確かめる機会です。
欠場の影響は人数よりも役割に表れます。バルセロナはジュール・クンデ、エリック・ガルシア、アンドレアス・クリステンセンを欠き、シャビ・エスパルト、パウ・クバルシ、ジェラール・マルティン、ジョアン・カンセロで最終ラインを組む見込みです。トップチームの守備陣の控えはアレハンドロ・バルデのみです。ダニ・オルモの位置にはフェルミン・ロペスが入ると予想されます。フェルミン・ロペスはペナルティーエリアへの飛び出しやセットプレーで貢献できますが、オルモが担っていた2列目のつなぎは、ペドリとハフィーニャの動きにより頼ることになります。
レアル・マドリードは出場停止でヴィニシウス・ジュニオールを起用できず、ロドリゴも負傷で欠場します。左サイドの攻撃ではヤン・ディオマンデの先発が予想されており、セビージャ戦とRBライプツィヒ戦で得点に絡みました。ただし、ヴィニシウス・ジュニオールのようにサイドから個人技で前進するより、内側に動いて味方につなぐタイプです。相手のプレスをかわす手段が変わることになります。
ハンジ・フリックはバルセロナを率いてから、レアル・マドリードとの全大会7試合で6勝1敗を記録しています。ただし、当時のレアル・マドリードの監督は現在のジョゼ・モウリーニョではなく、今回は両チームとも主力に欠場者がいます。過去の対戦成績より参考になるのは、2025年10月にレアル・マドリードが勝った試合です。ジュード・ベリンガムがパスを出す時間を得て、キリアン・エムバペをバルセロナの高い最終ラインの裏へ走らせました。今回もそのパスを通せるかが重要です。日程や天候は両チームに大きな差をもたらす条件には見えません。バルセロナはパリ遠征後5日、レアル・マドリードはホームゲーム後4日の休養があり、モウリーニョは直前の試合で一部主力の出場時間を調整しました。
2. マッチアップ分析
バルセロナの基本形は高い最終ラインと前線からのプレスです。ハフィーニャが前線でレアル・マドリードのパスを妨げ、その後ろでロドリとペドリがベリンガムやギュレルにボールを受けるスペースを与えないことが求められます。相手陣内でボールを奪い返せれば、ヤマルの右サイドからの仕掛けやフェルミン・ロペスの飛び出しで素早くチャンスを作れます。ヘタフェ戦では、前線でボールを奪ったガブリエウ・ジェズスがそのままゴールを決めました。ビジャレアルやASローマのプレスを受けて後方からの組み立てが不安定だったレアル・マドリードにとって、厄介な対戦です。
一方、レアル・マドリードがプレスをかわすと、バルセロナの高い最終ラインの裏にエムバペが走り込めるスペースが生まれます。2025年の対戦で、ベリンガムのパスとエムバペの動きがかみ合った場面がその例です。ポイントはバルセロナの最終ラインが高いことだけではなく、ベリンガムやギュレルが適切なタイミングでパスを出す時間を得られるかです。レアル・マドリードが最初のパスからプレスを受ければエムバペにボールを届けにくくなり、バルセロナがプレスの2列目を素早く動かせなければ、クバルシとジェラール・マルティンが背後へ走るエムバペに対応することになります。
モウリーニョがフェデリコ・バルベルデをどこに置くかも、この攻防に影響します。バルベルデが右サイドバックに下がれば、レアル・マドリードは中盤に別の選手を置いて短いパスでプレスをかわすことができます。右サイドの攻撃に入れば、右からの前進と守備参加を担える一方、後方でボールを運ぶ選手の組み合わせは変わります。バルベルデは直近の試合で中盤と右サイドバックの両方を務めており、どちらの起用も考えられます。バルセロナは先発位置を確認したうえで、レアル・マドリードの最初のパスと中央へのつなぎを同時に妨げる必要があります。
右のラミン・ヤマルと左のディオマンデが対峙するサイドは、両チームの攻撃が交差するポイントです。ヤマルはガラタサライ戦で、右サイドからのクロスと折り返しで後半序盤の連続得点を演出しました。ディオマンデが内側に動いてレアル・マドリードの攻撃に加われば、マルク・ククレジャがヤマルを守る時間が長くなる可能性があります。逆に、バルセロナがこのサイドでボールを失い、ディオマンデがすぐに前進すれば、右サイドバックでの先発が予想される19歳のエスパルトが対応することになります。エスパルトはパリ・サンジェルマン戦で守備をうまくこなしたと評価されていますが、バルセロナは交代が必要になった場合に備える守備陣の選択肢が限られています。
セットプレーも、試合内容とは異なる結果をレアル・マドリードにもたらし得る手段です。ASローマ戦終盤の同点ゴールと決勝ゴールはいずれもギュレルのコーナーキックから生まれました。バルセロナはセンターバック2人を含む守備陣3人が欠場し、コーナーキックの守備や試合中の守備調整の選択肢が減っています。プレスの影響でオープンプレーからのチャンスが少なくても、ギュレルのキックとエムバペのフィニッシュで得点する可能性を排除できない理由です。バルセロナもフェルミン・ロペスのコーナーキックからロドリがヘディングで決めた例があり、セットプレーは一方だけの武器ではありません。
先制点が生まれる時間帯は、両監督の後半の采配を左右します。バルセロナが前半にリードすれば、首位との勝ち点差を縮めたいレアル・マドリードは攻撃の人数を増やす必要が出てきます。モウリーニョは、0-0だったビジャレアル戦でも後半開始直後に交代を行いました。レアル・マドリードが前に出れば、バルセロナの交代攻撃陣にも守備の裏を狙う機会が生まれます。一方、レアル・マドリードが前半を無失点でしのげば、試合終盤までクルトワのセーブとエムバペへの縦パスが重要になります。バルセロナは守備の交代要員が少ないため、ボールを保持して相手の攻撃時間を減らす戦い方も必要になるかもしれません。
3. 最終予想・結論
バルセロナが相手陣内でより多くのチャンスを作り、レアル・マドリードはエムバペの裏への抜け出しとギュレルのコーナーキックで応戦すると見ています。予想スコアはバルセロナの3-1です。前半はバルセロナのプレスが優位に立ち、レアル・マドリードが攻撃の人数を増やしたあとに生まれるスペースを突いて追加点を挙げる展開が有力です。レアル・マドリードもバルセロナの高い最終ラインやセットプレーを突いて、1点を返す可能性があります。
バルセロナの前線からのプレスは、レアル・マドリードがビジャレアルやASローマ戦で見せた後方からの組み立ての難しさとかみ合います。ヴィニシウス・ジュニオールを欠くレアル・マドリードは、左サイドから個人技で前進する手段を失い、ディオマンデのつなぎがバルセロナのプレスに耐えられるかが問われます。バルセロナは守備の交代要員が限られますが、先にリードを奪ってボールを保持すれば、レアル・マドリードの追加攻撃の機会を減らせます。
市場はバルセロナの多くの得点、レアル・マドリードの直近のゴール量産、そして得点の多かった過去の対戦を重視しています。私たちの見立てでは、ヴィニシウス・ジュニオールの欠場がレアル・マドリードの前進方法まで変える点と、バルセロナがリード後に試合のペースを調整する可能性を、より大きく評価しています。見立てが変わるのは、レアル・マドリードがバルセロナのプレスをかわし、エムバペの抜け出しから先制する場合です。その場合、バルセロナは限られた守備の交代要員でラインをさらに上げて追いかける必要があり、レアル・マドリードはその背後を再び狙えます。