【2026年 日本FAカップ】川崎フロンターレ vs テゲバジャーロ宮崎 分析プレビュー キックオフ:10月7日 19:00(韓国時間)
川崎フロンターレとテゲバジャーロ宮崎が、10月7日19時から日本FAカップ3回戦で対戦します。トーナメント表では川崎フロンターレがホーム扱いですが、試合はテゲバジャーロ宮崎のホームスタジアムで開催されます。J1チームの戦力差がいつ表れるか、J2チームが最近の攻撃力をカップ戦でも発揮できるかがポイントです。
1. 試合概要と両チームの現状
会場は宮崎県新富町のいちご宮崎新富サッカー場です。川崎フロンターレは9月29日のロアッソ熊本戦に続いて再び九州へ移動し、このスタジアムでプレーするのは初めてです。両チームの公式戦での対戦も初めてとなります。過去の対戦成績の代わりに、各チームが下部リーグのチームやJ1チームと戦ったカップ戦、直近の試合内容を見ていきます。90分で決着がつかなければ、延長戦とPK戦で勝者を決める一発勝負です。
項目 所属・リーグ成績:川崎フロンターレ J1・8試合3勝4分1敗/テゲバジャーロ宮崎 J2・9試合3勝3分3敗 直近の公式戦10試合:川崎フロンターレ 5勝4分1敗・20得点13失点/テゲバジャーロ宮崎 4勝3分3敗・15得点14失点 直近の試合:川崎フロンターレ 9月29日 ロアッソ熊本戦(アウェイ)1-0勝利/テゲバジャーロ宮崎 10月4日 RB大宮アルディージャ戦 1-1引き分け
リーグ成績は、川崎フロンターレが9月19日まで、テゲバジャーロ宮崎が10月4日までに行った試合を集計しています。直近の公式戦10試合には、両チームのカップ戦も含まれます(データセンター)。
川崎フロンターレは今季のJ1リーグ8試合すべてで得点し、合計16ゴールを挙げています。脇坂泰斗と山本悠樹が中央で攻撃を組み立て、マルシーニョが相手の最終ラインの裏へ抜け出します。夏に加入したデリキ・ラセルダとペドロ・ハウルによって、最前線や空中戦での攻撃の選択肢も増えました。一方、同じ8試合で12失点しています。チャンスを作る力は、失点を防ぐ力よりも安定して発揮されているチームです。
ホームとアウェイで分けて見ると、攻撃の数字にも違いがあります。川崎フロンターレは直近の公式戦アウェイ5試合すべてで、ちょうど1ゴールを記録しています。だからといって、アウェイでチャンスがなかったわけではありません。水戸ホーリーホック戦ではシュート18本、ペナルティエリア内からのシュート14本を放ちながら、1-0で勝利しました。一方、FC町田ゼルビア戦では先制した後、コーナーキックと最終ラインの裏を突くパスから2失点し、1-2で敗れています。今回も実質的なアウェイゲームとなるため、チャンスを作れても点差を広げられるかは別の話です。
テゲバジャーロ宮崎は、J2昇格初年度を戦っています。リーグ開幕からの5試合は未勝利でしたが、その後の4試合を3勝1分で終えました。9月9日に津田雄征がガンバ大阪へ移籍してからは、橋本啓吾が最前線を務め、奥村晃司がその後ろから攻撃に加わっています。両サイドでは、阿野真拓と村越凱光も直近4試合でともにプレーしました。テゲバジャーロ宮崎は開幕からの5試合で3ゴールにとどまりましたが、この形が定着した直近4試合では10ゴールを挙げています。奥村晃司はその4試合すべてで得点しました。
攻撃が上向く一方、後半の守備には課題が残っています。テゲバジャーロ宮崎は直近のホーム3試合すべてで先制しましたが、その3試合で許した5失点はすべて59分以降に生まれました。北海道コンサドーレ札幌戦では3-0から3-2まで追い上げられたものの勝利。RB大宮アルディージャ戦では82分にコーナーキックから同点にされました。リードした後に自陣へ下がり、クロスを防ぐ戦い方がしばらく機能していても、後半の失点は防げていません。
両監督の先発メンバー選びも重要です。長谷部茂利監督は川崎フロンターレのカップ戦直近2試合でリーグ戦とは異なる先発を起用しながら、主力級の選手を交代要員としてベンチに残しました。大熊裕司監督はテゲバジャーロ宮崎の天皇杯2回戦で、阿野真拓と村越凱光を84分に、奥村晃司を延長100分に投入しています。その試合ではジュビロ磐田と90分を0-0で終えた後、延長110分に得点して勝ちました。今回は10月4日のリーグ戦から中2日で臨み、10月11日にはカターレ富山とのアウェイ戦も控えています。主力を先発させれば最近の攻撃の形を維持できますが、短い休養で再びプレスをかけることになります。
川崎フロンターレには、日本FAカップ制覇を目指す動機もあります。主将の脇坂泰斗は、この大会がACL出場につながること、そして引退を控える小林悠にとって最後のタイトルになる可能性があることを語りました。小林悠は10月3日のU-21の試合で約15分間プレーし、実戦に復帰しましたが、その記録だけで今回の出場を見込むことはできません。ラザル・ロマニッチは8月末に左足底腱膜を負傷し、9月29日のカップ戦でもメンバー外でした。彼の離脱後はデリキ・ラセルダがワントップを務めていますが、終盤に投入できるフィニッシャータイプの選択肢は減っています。
キックオフ時の新富町は晴れで、気温は20度台前半の予報です(日本気象協会、10月7日8時発表)。天候よりも日程と先発メンバーが、試合展開に大きく影響しそうです。
2. マッチアップ分析
試合序盤は、テゲバジャーロ宮崎が川崎フロンターレのビルドアップをどこで止めるかが重要です。大熊監督のチームはRB大宮アルディージャ戦で、橋本啓吾がセンターバックにプレスをかけ、奥村晃司が守備的ミッドフィルダーへのパスコースをふさぎました。相手が前進すると4-4-2のブロックに下がり、サイドを守りました。ボールを奪うと橋本啓吾が前線でボールを収め、阿野真拓と村越凱光がサイドのスペースへ走り込む形で攻めます。
川崎フロンターレ相手には、そのプレスに調整が必要です。RB大宮アルディージャは守備的ミッドフィルダーを1人置いていましたが、川崎フロンターレの4-2-3-1には山本悠樹と橘田健人の2人がいます。奥村晃司が片方を封じれば、テゲバジャーロ宮崎の別のミッドフィルダーが前へ出なければなりません。その選手が前進した後、脇坂泰斗が中盤でボールを受けられる可能性があります。反対に、川崎フロンターレがカップ戦仕様のメンバーを選び、山本悠樹を先発から外せば、序盤にプレスをかわす過程も変わるでしょう。先発発表前に、どちらがこの攻防で優位に立つかを断定するのは難しいです。
プレスをかわした川崎フロンターレには、マルシーニョの裏抜けがあります。鹿島アントラーズ戦では、脇坂泰斗が最終ラインの裏へ送ったパスをマルシーニョがゴールにつなげました。テゲバジャーロ宮崎が高い位置でボールを奪おうとし、中盤で相手の縦パスを許せば、守備陣はマルシーニョの走る方向へ振り向いて対応しなければなりません。大熊監督がプレスではなく守備ブロックを選べば、そのスペースは小さくなります。その場合、川崎フロンターレはサイドからのクロスやセットプレーに攻め方を切り替える必要があります。
テゲバジャーロ宮崎が狙えるスペースもはっきりしています。川崎フロンターレの三浦颯太は、攻撃時に内側へ入り込んだり、高い位置からクロスを上げたりします。その攻め上がりはFC町田ゼルビア戦と鹿島アントラーズ戦の得点に関わりました。ただし、川崎フロンターレがその状態でボールを失えば、右サイドの阿野真拓が三浦颯太の背後を突けます。テゲバジャーロ宮崎は最近、サイドの選手がボールを前進させ、中央の奥村晃司につないで得点してきました。川崎フロンターレがサイドのアタッカーの守備参加や中盤の位置取りでこのスペースを管理できるかが、序盤の失点リスクを左右します。
この攻撃は、テゲバジャーロ宮崎の先発メンバーに大きく左右されます。阿野真拓、村越凱光、奥村晃司に加え、クロスを上げる下川陽太も出場すれば、プレスでボールを奪った後にゴールまでつなげる選手がそろいます。2回戦のように阿野真拓、村越凱光、奥村晃司がベンチスタートで、下川陽太がメンバー外なら、大熊監督はセンターバックと中盤を維持し、ブロックを組んで守ることを重視する可能性が高いです。ジュビロ磐田を相手に90分間無失点だった布陣ですが、その間に得点もありませんでした。ただし、サイドの主力が後半から出場すれば、川崎フロンターレが得点を狙ってディフェンダーを前に出したところでカウンターを仕掛けられます。
テゲバジャーロ宮崎が先制した場合は、空中戦への対応が重要になります。川崎フロンターレはロアッソ熊本とのアウェイ戦で、山原怜音のショートコーナーからのクロスをフィリップ・ウレモヴィッチがヘディングで決め、1-0で勝ちました。ペドロ・ハウルとデリキ・ラセルダも空中戦で攻撃に加われます。テゲバジャーロ宮崎は直近のRB大宮アルディージャ戦で、コーナーキックからの最初のヘディングを防ぎながら、ペナルティエリア中央の選手を見失って同点ゴールを許しました。川崎フロンターレがブロックの中へパスを通せなくても、クロスやコーナーキック後のボール対応からチャンスを作れます。
とはいえ、川崎フロンターレが後半に得点するとは限りません。昨年の同大会3回戦では、複数の主力が先発したにもかかわらず、SC相模原の密集した守備を120分間崩せませんでした。当時は選手間の距離が開き、中央へのパスが減ったと評価されました。今は空中戦の選択肢が増えましたが、テゲバジャーロ宮崎が守備ブロックを維持し、GKが決定的なシュートを止めれば、試合が長く同点のまま進む可能性もあります。川崎フロンターレの直近アウェイ5試合がすべて1得点だったことも、大差を見込みにくい理由です。
時間が進むほど、交代選手の影響は大きくなりそうです。川崎フロンターレは栃木SCとのカップ戦で、前半を1-1で終えた後にペドロ・ハウルを投入し、50分と56分に追加点を挙げました。テゲバジャーロ宮崎は直近のホーム3試合でリードしながら、いずれも後半に失点しています。ただし、この記録を体力低下だけで説明することはできません。今回は大熊監督が主力を休ませる可能性もあれば、主力を先発させた上で試合中にプレスの強度を調整することも考えられます。後半の優位を実際のゴールに結びつけるには、川崎フロンターレが交代後も相手のブロックに向かってクロスやセットプレーを継続して作る必要があります。
3. 最終予想と結論
川崎フロンターレが優勢と見ます。予想スコアはトーナメント表のホーム・アウェイ順で1-0または3-1。テゲバジャーロ宮崎のサイドと2列目の主力がベンチスタートとなる1-0を、より有力な展開と見ています。大熊監督が2回戦のように攻撃陣の一部を温存すれば、テゲバジャーロ宮崎はセンターバックと中盤を軸に耐え、川崎フロンターレが後半の交代選手やコーナーキック、クロスから1点を奪い、リードを守る展開が予想されます。
阿野真拓、村越凱光、奥村晃司らが先発すれば、3-1に近い試合になります。テゲバジャーロ宮崎が前半のプレスとサイド攻撃から得点し、川崎フロンターレも相手の最終ラインの裏を突いて、点を取り合う可能性があります。その後、テゲバジャーロ宮崎は中2日の試合に出場した主力が後半もプレスと守備を続ける必要がある一方、川崎フロンターレは交代選手や空中戦を生かして追加点を狙います。
市場は両チームの最近の多得点を根拠に、ゴールの多い試合を有力視しています。しかし、テゲバジャーロ宮崎のその得点記録は、サイドと2列目の主力がそろって先発した試合で生まれたものです。大熊監督のこれまでのカップ戦での起用法と今回の日程を考えると、同じ布陣になる可能性は低いと見ています。この予想が外れる最大の条件は、川崎フロンターレが後半の交代と空中戦の優位を得点に変えられないことです。その場合、テゲバジャーロ宮崎のブロックを前に、90分を同点で終える可能性があります。