【2026 UEFAネーションズリーグ】スペイン vs チェコ 分析プレビュー 試合開始:10月4日 03:45(韓国時間)
スペインとチェコが韓国時間10月4日 03時45分、オビエドのエスタディオ・カルロス・タルティエレでUEFAネーションズリーグ・リーグAグループ3第3節を戦います。スペインは2連勝でグループ首位に立ち、サンティ・デニア新監督率いるチェコは2連敗を喫した後の初のアウェー戦に臨みます。戦力差は大きいものの、スペインがどれだけ早い時間帯に先制できるか、そしてチェコがどのような形で攻撃を仕掛けるかによって点差は変わってきます。
1. 試合概要および両チームの現状
スペインは敵地でイングランドに3-2の逆転勝利を収めた後、ホームでクロアチアを4-1で下しました。一方のチェコはプラハでクロアチアに1-2、イングランドに0-2で敗れています。グループ4位が降格となる本大会において、チェコは勝ち点0で最下位に沈んでいます。スペインにとっても今節は決して侮れない試合です。両チームとも3日後には再びアウェー戦を控えており、スペインとしてはクロアチアとの首位争いを優位に維持しなければなりません。
チーム スペイン:グループリーグ2試合2勝、7得点3失点 / 本日の主なポイント:サイドバックの再編とラミン・ヤマルの先発有無 チェコ:グループリーグ2試合2敗、1得点4失点 / 本日の主なポイント:パベル・シュルツとアダム・カラベツの欠場、新監督によるショートパス戦術
2026年ワールドカップ覇者のスペインは、クロアチア戦まで規定時間と延長戦を含めて40試合連続無敗を記録しています。もっとも、その記録が常に大差での勝利を意味するわけではありません。ワールドカップの決勝トーナメントでポルトガル、ベルギー、アルゼンチンを相手に収めた勝利はいずれも1点差でした。アルゼンチンとの決勝は90分を0-0で終え、延長戦で決勝ゴールが生まれました。一方、今回のネーションズリーグでは2試合とも3得点以上を挙げています。強豪相手に拮抗した試合を展開する際の試合運びと、先制して攻撃の手を緩めない時の試合展開は分けて考える必要があります。
直近2試合でスペインの得点パターンは実に多彩でした。イングランド戦では相手陣内でのボールロストを突いて2得点につなげ、後半から投入されたアレックス・バエナとミケル・オヤルサバルが逆転劇に貢献しました。クロアチア戦では左サイドの崩し、ショートコーナーからのヘディング、スルーパス、そして途中出場選手の攻撃から4ゴールを奪いました。ルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、イングランド戦から先発5人を入れ替えながらこの結果を残しています。ボール循環と試合支配という基本コンセプトを保ちつつ、選手の出場時間をマネジメントする見事な用兵です。
ただ、ワールドカップで8試合わずか1失点に抑えていたスペインですが、ネーションズリーグでは2試合続けて失点を喫しています。イングランド戦では相手陣内でボールを失った後、アンソニー・ゴードンとジュード・ベリンガムの素早いパス交換から守備陣が戻りきる前にゴールを許しました。クロアチア戦ではイヴァン・ペリシッチのクロスをディオン・ドレナ・ベリョに頭で合わされています。これらはチェコにとっても狙い目となるカウンターや空中戦の好例と言えますが、直近の失点数だけでスペインの守備陣全体が弱体化したと判断することはできません。
スペインの先発メンバーは、特にサイドで大きく変わる可能性があります。ペドロ・ポロ、エリック・ガルシア、アレハンドロ・グリマルドが招集外となり、ニコ・ウィリアムズとフェラン・トーレスも外れました。両サイドバックにはイバン・フレスネダとフラン・ガルシアが先発起用されるとの見方が大勢を占めていますが、両選手とも今回の招集における前2試合には出場していません。ラミン・ヤマルについては先発予想が割れています。彼がベンチスタートとなれば、スペインは試合の立ち上がりに右サイドでの1対1の単独突破よりも、味方とのパスワークに頼る時間が増えるかもしれません。一方で、クロアチア戦でベンチスタートだったロドリとペドリは先発復帰が濃厚です。スペインのターンオーバーを単純な戦力ダウンと捉えるべきではない理由がここにあります。
チェコはデニア監督就任後、GKからショートパスをつなぎ、素早い攻撃への切り替えを志向しています。クロアチア戦の立ち上がりには高い位置からプレッシャーをかけましたが、相手がポゼッションを高めると20分頃に守備ラインを下げました。イングランド戦でも序盤に相手のクリアミスを突いてパベル・シュルツが決定機を迎えました。しかしシュルツが25分に退場処分となり、チェコは後半最初の守備で自陣での不用意なパスを奪われて失点しました。前節のクロアチア戦でも前半を0-0で耐え抜いたものの、後半47分に先取点を許しています。2試合共通してこの時間帯に失点している点は気になりますが、イングランド戦の数的不利を考慮すれば、後半の失点を固定化した傾向と決めつけることはできません。
チェコの課題は、チャンスを作り出していた主力を今節で欠く点にあります。シュルツは出場停止、クロアチア戦でアダム・フロジェクのパスを決めたアダム・カラベツは負傷離脱となりました。フロジェクがボールを受けて推進力を発揮する役割は健在ですが、彼が供給したパスを受けて裏へ走り込んだり得点したりする選手は代わります。本職レフトバックのダヴィド・ユラセクも不在で、ライトバックのヴラディミール・ツォウファルの出場も不透明です。デニア監督はスタメン大幅変更の可能性に言及しており、ゴールマウスには今シリーズの前2試合で出場機会のなかったアントニン・キンスキーの起用が有力視されています。
過去の直接対決では、チェコは連邦分離独立以降スペインから勝利を挙げられていません。それでも2022年のプラハでは、ディフェンスラインの裏へ抜け出したヤン・クフタを起点に2度にわたりリードを奪い、2-2で引き分けました。当時のチェコは相手にボールを持たせてカウンターを狙う戦い方であり、指揮官も前線の主軸も現在とは異なっていました。現在のデニア体制下のチェコは、ボール奪取後もショートパスでのビルドアップを試みます。過去の対戦成績よりも、今日チェコがスペインのハイプレスの前でその戦術をどこまで貫けるかがより重要な焦点となります。
2. マッチアップ分析
最も重要なマッチアップは、チェコのGKおよび守備陣によるファーストパスと、スペインのフロントプレスとの攻防です。チェコが自陣からパスをつなぐことができれば、前線のフロジェクにボールを届けることができます。彼がスペインの中盤と最終ラインの間でボールを受けて前を向けば、他のアタッカーが高い位置を取ったスペインの両サイドバックの背後へ走り込むスペースが生まれます。スペインがイングランド戦で許した素早いトランジション攻撃は、このルートが脅威になり得ることを示しています。しかし、その最初のパスが引っかかってしまえば、チェコはボールを奪い返して守備陣形を整える間もなく、自陣深くで再び攻撃にさらされることになります。
スペインはイングランド戦の前半2分、マルク・グエイからラミン・ヤマルがボールを奪って先制点を挙げ、後半にも相手のパスミスを突いてゴールへつなげました。チェコもイングランド戦の先制点を許した場面では、自陣での不正確なパスを奪われています。この2つの場面だけで同じ展開が必ず繰り返されるとは言えません。しかし、デニア監督がショートパスによるビルドアップに強い信念を持っている以上、スペインが高い位置でボール奪取を狙う場面は幾度となく訪れる可能性が高いです。チェコがビハインドを負った後も同じ形で攻撃を組み立てるなら、この構図は試合終盤まで続くことになります。
デニア監督には別の選択肢もあります。クロアチア戦のように守備ブロックを低く設定し、危険な状況では迷わずロングボールを蹴り出せば、スペインが敵陣で高い位置からボールを奪うチャンスは減ります。そうなれば、試合はスペインがペナルティーエリア前でパスを回しながら崩しの隙を探る展開となります。実際、スペインはワールドカップのカーボベルデ戦でシュート27本、ゴール期待値(xG)2.1を記録しながらも0-0で引き分けました。ポゼッションとシュート数だけで早い時間帯のゴールが保証されるわけではないという典型例です。チェコもデニア体制の2試合はいずれも前半を0-0で終えています。しかし、2試合とも後半47分に最初の失点を許しているだけに、前半を耐え凌ぐだけでは結果を守り抜くことはできません。
チェコが深く守備ブロックを敷いた場合、スペインの崩しは先発の顔ぶれによって変わってきます。ラミン・ヤマルがスタートから出場すれば、チェコの左サイドバックは彼のスピードと1対1の突破に立ち向かわなければなりません。本職の左サイドバックではない選手が入る可能性もあり、チェコとしてはサイドハーフや中盤の選手をカバーにつけざるを得なくなるでしょう。ヤマルがベンチスタートとなった場合、スペインはバエナやペドリ、オヤルサバルらが組み立てるパスワークとサイドの崩しからまずチャンスを探ることになります。その場合、チェコが前半の守備ブロックを維持できる可能性は高まりますが、デ・ラ・フエンテ監督はイングランド戦でもクロアチア戦でも後半の交代カードでゴールをこじ開けてきました。
スペインの両サイドバックの再編は、チェコにとっても攻撃の狙いどころとなります。予想通りイバン・フレスネダとフラン・ガルシアが先発した場合、彼らが攻撃参加した裏のスペースをチェコが突くことができます。プレッシャーをかいくぐったボールをアダム・フロジェクが受け、マチェイ・ラドスタやルカシュ・アンブロシュへつなぐ形がその方法です。しかし、イングランド戦でディフェンスラインの裏へ走り込んでチャンスを演出したパベル・シュルツはいません。フロジェクがボールを運んだとしても、最後の飛び出しとフィニッシュは他の選手が担わなければなりません。スペインのサイド守備に変更があるという事実だけで、チェコがそのスペースを確実に得点へ結びつけられると判断することはできません。
チェコがカウンターを効果的に繰り出せない場合、セットプレーの重要性が一層高まります。主将のラディスラフ・クレイチーは空中戦のターゲットになれますし、ライアン・ナデリが出場すればエリア内のターゲットがもう一人増えます。スペインは今大会、クロスからのヘディングで2失点を喫しています。逆にスペインもクロアチア戦ではショートコーナーからマルク・プビルのヘディングで得点しました。チェコがブロックを低く敷いて中央突破を阻んだとしても、サイドからのクロスやセットプレーまで防ぎきらなければならないのはそのためです。
過密日程は、スペインの試合終盤のゲームマネジメントにも影響を与えそうです。デ・ラ・フエンテ監督はクロアチア戦でも次節を見据えてヤマルの出場時間をコントロールしました。チェコ戦でもリードを奪えば主力をベンチに下げる可能性があります。ただし、選手の交代がそのまま攻撃のトーンダウンを意味するわけではありません。クロアチア戦では後半から入ったペドリとミケル・メリーノが追加点に関与し、イングランド戦ではバエナとオヤルサバルが逆転ゴールを演出しました。チェコが終盤まで競り合いを演じるためには、スペインの先発アタッカー陣だけでなく、交代策によって変化する波状攻撃にも対処しなければなりません。
3. 最終判断および結論
スペインが試合の主導権を握る可能性が極めて高い一戦です。チェコがショートパスで第一プレッシャーを突破できれば、フロジェクを経由してスペインのサイドバックの裏を突くことは可能ですが、シュルツとカラベツの不在により、その攻撃を得点に結びつける決め手には欠けます。一方でチェコが自陣でボールを失えば、スペインは相手守備陣が整う前に決定機を作り出せます。チェコがラインを下げた後もショートパスでのビルドアップに固執するなら、スペインが高い位置でボールを奪取するチャンスは一度や二度では済まないはずです。
市場がスペイン優位とみている背景には、ワールドカップ王者としての貫禄と長期にわたる無敗記録、今大会2連勝という勢い、そしてチェコの主力離脱が反映されています。勝敗の方向性は市場の評価通りです。ただ、クロアチア戦の4-1という結果だけで本日の点差を決めてかかるのではなく、チェコが引いた後もGKからつなごうとするスタイルに注目すべきです。その選択は、過去の対決のようにロングボールで耐え忍ぶ時間を自ら減らし、スペインにプレッシングの格好の機会を与えることになりかねません。
予想スコアはホームのスペインから見て3-0、あるいは4-0です。チェコのファーストパスをスペインが高い位置で引っかけて先制し、ビハインドを負ったチェコがショートパスをつなぎ続ける中で追加点のチャンスが生まれる展開を予想します。スペインは先発を大幅に入れ替えたクロアチア戦でも多彩な形から得点を重ね、後半の交代選手たちも攻撃にしっかりと貢献しました。チェコにはフロジェクを起点としたカウンター攻撃の筋道こそ残されているものの、直近の試合で裏への飛び出しとフィニッシュを担っていたシュルツとカラベツを欠いています。この見通しが変わる条件としては、チェコが第一プレッシャーをかいくぐった後に危険な場面では迷わずロングボールを蹴り出し、20分頃から下げた守備ブロックを後半まで粘り強く維持することです。その場合はスペインの先制点が遅れ、点差が予想よりも縮まる可能性があります。