アッレグリ監督率いるSSCナポリは、中位のチーム相手にも差を広げられずに苦戦しており、ホームのファンも試合をコントロールする展開ではなくオープンな打ち合いを覚悟すべきでしょう。フロジノーネ・カルチョはポゼッションこそ低いものの縦に速いスタイルを持ち味としており、シュート数も多く、序盤からカウンターでチャンスを作り出してきます。また、ナポリは最終ラインを再編したばかりで、中盤のボール奪取役も欠いています。チーム名から受ける印象ほど一方的な試合にはならないはずです。
まずはナポリの実際のスタッツから見ていきましょう。ジェノア、コモ、ボローニャ、フィオレンティーナ戦でのゴール期待値(xG)はおよそ0.8〜1.4にとどまっています。ホームでコモに敗れ、ホームのリーグ戦2試合でわずか2得点しか奪えておらず、コモ戦とフィオレンティーナ戦のいずれもシュート数で下回りました。ボールを持っても攻め手は遅く、ボールを失うと多くのシュートを浴びてしまいます。
対するフロジノーネはその正反対の傾向を見せています。コモ戦では22本、敵地ジェノア戦では26本のシュートと9本のCKを記録しており、いずれも期待値は2点近くに達しました。しかもこれらは格下ではなく、同格の相手に対して記録したものです。攻撃を司るのはシュミットで、私が確認した試合の4得点中3得点をお膳立てしており、トランジションからクヴェルナゼとゲジェミスへ決定的なパスを供給しています。
最大のポイントは、そのカウンター攻撃とナポリの中盤のフィルター役とのマッチアップです。アンギサはまだ復帰途上にあり、ビジャレアル遠征を控えてギルモアをベンチで休ませ、ロボツカの隣にデ・ブライネが入る見込みです。創造性豊かなコンビではあるものの、戻りの走力を期待できる構成ではないため、フロジノーネのカウンターは最終ラインまで届く可能性が高いです。
その最終ラインも急造です。ブオンジョルノとオリベラが共に欠場し、バディアシルが初先発と見られているほか、スピナッツォーラも復帰したばかりで、週末直前になっても布陣(3バックか4バックか)が決まっていませんでした。フロジノーネは1試合平均6本のCKを獲得しており、ナポリは最近セットプレーから多くのピンチを招いています。
もちろんフロジノーネにも不安要素はあり、エースFWのライモンドとアンカーのグリリッチュを欠いている上、被シュート数も非常に多いです。しかし、コモから27本のシュートを浴びながらも無失点に抑えており、ナポリの普段のシュート数は1試合あたり12本前後にとどまります。デ・ブライネの先発はナポリの攻撃力を引き上げるはずですし、アッレグリ監督も前回の欧州カップ戦前にはほぼベストメンバーを組んでいたため、大幅なターンオーバーというわけでもありません。
私が予想する展開としては、ジェノア戦やボローニャ戦のようにナポリがボールを握りつつもスローペースで入り、フロジノーネが立ち上がりのカウンターやCKから隙を窺う形になるでしょう。1時間を経過しても同点であればナポリは攻勢に出ざるを得ず、カウンターのスペースがさらに広がります。フロジノーネが1点でも奪えば、試合は最後までもつれるはずです。
だからこそ私は、敵地ナポリでフロジノーネが負けずに終える展開を支持します。