【26-27 AFCチャンピオンズリーグ リーグフェーズ】ジョホール・ダルル・タクジム vs ポートMTI FC 分析プレビュー キックオフ:10月27日 19:00(日本時間)
ジョホール・ダルル・タクジムとポートMTI FCは10月27日、日本時間19時からマレーシアのジョホールバルにあるスルタン・イブラヒム・スタジアムで、AFCチャンピオンズリーグ リーグフェーズ東地区第3節を戦います。国内リーグで上位につける両チームですが、アジアの舞台では対照的なスタートとなりました。勝ち点4のジョホール・ダルル・タクジムは今季大会初のホーム勝利を狙い、2連敗のポートMTI FCは初の勝ち点を目指して敵地に乗り込みます。
1. 試合概要と両チームの状況
ジョホール・ダルル・タクジムはブリーラム・ユナイテッドとホームで1-1と引き分けた後、敵地でポハン・スティーラーズに2-0で勝ちました。ポートMTI FCはヴィッセル神戸に1-2、柏レイソルに1-5で敗れています。ポートMTI FCの対戦相手はどちらも日本勢で、ジョホール・ダルル・タクジムが戦った2チームは10月26日時点で順位表の下位にいました。勝ち点差をそのまま実力差と見るのは難しい理由です。ただ、ポートMTI FCは2試合ともチャンスをあまり作れていません。
今季大会の成績 2試合の結果:ジョホール・ダルル・タクジム 1勝1分、3得点1失点/ポートMTI FC 2敗、2得点7失点 期待得点・期待失点の合計:ジョホール・ダルル・タクジム 4.42・0.84/ポートMTI FC 0.81・5.47 直近の公式戦:ジョホール・ダルル・タクジム 6連勝、直近3試合無失点/ポートMTI FC 国内戦3連勝
期待得点のデータは、今季大会で各チームが戦った2試合のみを対象としています。ジョホール・ダルル・タクジムはブリーラム・ユナイテッド戦で20本のシュートを放ちながら、ゴールポストとPKストップに阻まれ、1得点にとどまりました。ポハン・スティーラーズ戦では前線からのプレスで相手のパスミスを誘いましたが、2得点はいずれもポハン・スティーラーズが退場で10人になった後のものです。チャンスを作る力は見せたものの、ポハン・スティーラーズ戦の点差を今日の11対11の試合にそのまま当てはめることはできません。
ジョホール・ダルル・タクジムは直近の公式戦10試合で9勝1分です。ただし、国内戦での大勝も含むため、アジアの大会では別に考える必要があります。昨季後半の大会では5試合で2勝3敗、6得点6失点。3敗はいずれも1点差でした。2025-26シーズンから続く大会ホーム戦は、ヴィッセル神戸に1-0、サンフレッチェ広島に3-1、ブリーラム・ユナイテッドに1-1です。ホームでは強豪相手にも失点を大きく増やしていない点が、国内戦の大量得点より今回の試合を考えるうえで参考になります。
ポートMTI FCは9月の監督交代後、国内戦で結果を出しています。ボジダル・バンドヴィッチ監督の下で国内4試合をすべて勝ちましたが、国外での2試合はペルシブ・バンドンに1-3、柏レイソルに1-5で敗れました。ペルシブ・バンドン戦では48分にPKで先制した後、87分以降に3失点。柏レイソル戦では28分までに5失点しました。バンドヴィッチ監督は柏レイソル戦の途中で4バックから5バックに変更し、その後は相手のシュートが減りました。ただ、柏レイソルもハーフタイムに主力3人を交代しています。この後半だけを根拠に、ポートMTI FCの5バックが今回の試合を通して失点を防げるとは判断できません。
ポートMTI FCが今季大会で挙げた2得点は、どちらもコーナーキックから生まれました。ヴィッセル神戸戦では、コーナーキックの後に再びペナルティーエリアへ送ったボールが相手のオウンゴールにつながり、柏レイソル戦ではマヌエル・ビアーがコーナーキックをヘディングで決めました。ビアーは2試合ともフル出場したDFでもあります。ただ、本人は試合前の記者会見で出場できるか分からないと話しました(マカンボラ、10月26日)。欠場すれば、ポートMTI FCは大会2試合すべてに出場し、コーナーキックから得点も挙げた選手を失います。バンドヴィッチ監督は負傷者が2人いると明かしましたが、名前は公表していません。
ジョホール・ダルル・タクジムのエディ・イスラフィロフは出場停止で欠場します。ポハン・スティーラーズ戦も欠場しましたが、ジョホール・ダルル・タクジムは無失点でした。ただし、ポハン・スティーラーズは前半終了間際に退場者を出しており、当時の守備陣が11対11で試された時間は45分ほどでした。ポートMTI FCがコーナーキックやペナルティーエリアへ直接送るボールを生かす場面で、欠場の影響が表れる可能性があります。
両チームに公式戦での対戦はありません。2018年と2024年に親善試合を行いましたが、現在の監督や選手を比較する材料にはしにくいでしょう。日程はより直接的な要素です。ポートMTI FCは10月11日から今節までの17日間で6試合目を迎え、日本への遠征もこなしました。ジョホール・ダルル・タクジムには休養日が1日多くあります。バンドヴィッチ監督も、短い回復期間と移動を難しい点に挙げました(マカンボラ、10月26日)。
2. マッチアップ分析
試合序盤は、ポートMTI FCが自陣でどうボールを扱うかが鍵です。ジョホール・ダルル・タクジムはポハン・スティーラーズ戦で前線からプレスをかけ、パスミスを誘いました。ブリーラム・ユナイテッド戦の先制点も、中盤でボールを奪った直後にオスカル・アリバスへつないで生まれています。ポートMTI FCはヴィッセル神戸戦の最初の20分間にシュートを打てず、10分に失点。柏レイソル戦でも序盤から失点が続きました。ジョホール・ダルル・タクジムが高い位置でボールを奪えれば、アリバスやマルコス・ギリェルメがすぐにチャンスを迎える可能性があります。
バンドヴィッチ監督が最初から守備の人数を増やし、ロングボールでプレスをかわすなら、試合展開は変わるでしょう。ポートMTI FCが自陣でパスをつなぐ時間が減り、ジョホール・ダルル・タクジムがボールを奪う機会も少なくなるかもしれません。その場合、ジョホール・ダルル・タクジムはボールを保持しながら、引いた守備を崩す手段を探す必要があります。ブリーラム・ユナイテッド戦では、後半に数的優位を得ても追加点を奪えませんでした。ポートMTI FCが序盤を無失点で切り抜ける余地を示す場面です。バンドヴィッチ監督は勝ち点1以上を目標に掲げ(RTM、10月26日)、試合前の報道もポートMTI FCが守備の間隔を狭めると予想しています(ベルナマ、10月26日)。実際の先発配置と最初のパスの方向が、序盤の流れを左右しそうです。
ポートMTI FCが5バックでサイドや最終ラインの裏を固めても、ジョホール・ダルル・タクジムの攻撃はそこだけから始まるわけではありません。ポハン・スティーラーズ戦の先制点では、シャハブ・ザヘディがペナルティーエリア正面からギリェルメへパスを送りました。2点目はベルグのシュートをGKがはじいた後、ギリェルメが押し込みました。ザヘディのつなぎやこぼれ球からのシュートまで防ぐには、ポートMTI FCのMFも守備に加わる必要があります。その分、ボールを奪った後に前線へつなぐのが難しくなる可能性があります。
この対決ではビアーの出場が特に重要です。出場すれば、大会2試合にフル出場したDFとしてザヘディと競り合い、反対側ではコーナーキックから再びヘディングを狙えます。欠場しても、コーナーキック後のセカンドボールやペナルティーエリアへ直接送る攻撃は残ります。ジョホール・ダルル・タクジムはブリーラム・ユナイテッド戦で、ペナルティーエリアに直接入ったボールをシュテファン・シマーにボレーで決められました。ポートMTI FCは流れの中から作ったチャンスが少なかった2試合を踏まえると、限られたコーナーキックや直接的なペナルティーエリアへの侵入を得点につなげられるかが重要です。
後半は両監督の采配がぶつかります。シスコ監督はブリーラム・ユナイテッド戦を1-1で折り返すと、ハーフタイムにナチョ・メンデスとベルグを同時投入しました。ベルグはポストに当て、PKも蹴っています。バンドヴィッチ監督は柏レイソル戦で守備の人数を増やしました。今回も0-0や1点差の展開が続けば、ポートMTI FCは守備の間隔を保とうとし、ジョホール・ダルル・タクジムは攻撃的な選手を交代で投入してペナルティーエリア内のシュートを増やすかもしれません。ポートMTI FCの過密日程はこの時間帯に負担となる可能性がありますが、過去の終盤の失点をすべて疲労のせいにする根拠はありません。ペルシブ・バンドン戦の終盤に喫した3失点は、十分に休養を取った後にも起きています。
3. 最終判断と結論
ジョホール・ダルル・タクジムの勝利が有力です。ポートMTI FCが前の大会試合で許した最終ラインの裏への抜け出しやこぼれ球からのシュートは、ジョホール・ダルル・タクジムの得点パターンと重なります。ポートMTI FCが守備の人数を増やせば、ザヘディのペナルティーエリア正面でのパスを防ぐためにMFも下がる必要があり、ボールを奪った後の攻撃が難しくなるかもしれません。さらに、ジョホール・ダルル・タクジムには後半に攻撃の選手を投入した実績があり、ポートMTI FCは休養が1日短く、国外移動も経て試合に臨みます。
オッズもジョホール・ダルル・タクジムの勝利を強く支持しています。焦点は試合で生まれるゴール数です。オッズは両チームの国内戦での得点ペースや、ポートMTI FCが柏レイソル戦で5失点したことを踏まえ、ゴールの多い展開に傾いています。しかし、ポートMTI FCは勝ち点1以上を目指して守備の間隔を狭める可能性があり、ジョホール・ダルル・タクジムもアジアの舞台では国内戦ほど得点していません。ポートMTI FCの今大会の得点はすべてコーナーキックから生まれ、ビアーの出場も不確かです。国内戦の得点ペースを今回のアウェー戦にそのまま当てはめにくい理由です。
予想スコアはホームのジョホール・ダルル・タクジムが2-0または3-0です。ポートMTI FCが序盤から守備の人数を増やして失点を防げば、ジョホール・ダルル・タクジムの先制点は後半までずれ込む可能性があります。その後、勝ち点を得るために前に出るポートMTI FCの最終ライン裏を突き、追加点を挙げる展開を見ています。ただし、ポートMTI FCが序盤に自陣からのビルドアップ中にプレスを受けてボールを失えば、先制点が早まるかもしれません。ビアーが出場してコーナーキックから得点した場合も、予想よりゴールが増える可能性があります。