今週取り上げる2試合はいずれも、一方のチームの強みが、もう一方のチームが抱える弱点にまともにぶつかる構図となっています。オールド・トラッフォードでは、ボール保持を志向するマンチェスター・ユナイテッドが、ボールロスト時にチームを支える中盤とセンターバックの主力を欠いています。アストン・ヴィラ (イングランド)はまさにそうした綻びを突く戦い方を得意としています。サン・シーロでは、高い創造力を備えたボール保持型の2チームが激突しますが、当然ながらボールを握れるのはどちらか一方だけです。
マンチェスター・ユナイテッド対アストン・ヴィラ。ボールを握るのはユナイテッドでしょう。ホームでのボーンマス戦でもポゼッション率は63%に達し、キャリック監督も勝利への強いこだわりを口にしています。18位に沈むホームチームとして、引いて守るわけにはいきません。問題は、ボールを保持している局面での失点の多さです。オールド・トラッフォードでボーンマスに0-3で敗れた試合では、ターンオーバー、セットプレー、そしてラメンスが前に出すぎたところを突かれました。チェルシー戦の先制点も、中盤でムベウモがボールを奪われたところから始まっています。今週はバレバがハムストリングの負傷で離脱し、ウガルテも不在、さらにリサンドロ・マルティネスが出場停止のため、バイタルエリアのフィルター役とセンターバックのペアの双方が急ごしらえとなります。
ヴィラはボールを持たなくても全く問題ありません。マンチェスター・シティ戦では保持率37%、枠内を含むシュート8本で2ゴールを奪って勝利しました。マッギンがボールを奪い返してジャクソンが決める形で、フルアム戦やニューカッスル戦でも同様のゴールを決めています。私が注目し続けているのは、ジャクソンがヨロ、マグワイア、あるいはヘヴンに向かって仕掛けるマッチアップです。一方のユナイテッドにも勝機はあり、キャッシュが出場停止となったヴィラの右サイドをクーニャが突く形や、ブルーノのセットプレーが武器になります。1-1の引き分けがごく自然な着地点のように思えます。ユナイテッドがチャンピオンズリーグでローマに逆転勝ちしたのは引いて守る相手に対してであり、バレバもまだ出場していました。しかもリーグ戦ではここ9試合でわずか1勝にとどまっています。だからこそ、私はヴィラが負けないという見方に立ちます。
インテル対カルチョ・コモ。インテルは直近10試合すべてでゴールを挙げています。チャルハノールの配球やウイングバック、そしてチャロバー不在のコモの控えセンターバック陣と対峙するテュラムが起点となっています。ただし、インテルの最終ラインはサイドからのボールやセットプレーに脆く、ミラノダービーでもミランにわずかな好機から3点を奪われました。コモの得点源はストライカーではなく、パス、ダ・クーニャ、バトゥリナです。3人とも健康で状態が整っており、10月にキーンが離脱して以来チームのゴールを支えています。コモは昨季サン・シーロでも得点しており、直近4回の直接対決のうち3回で両チーム得点となっています。
ボールを相手に渡した側は、高いディフェンスラインの背後へ走り込むチャンスを得ます。インテルが先制すればコモはラインを押し上げざるを得ず、テュラムにスペースを与えることになります。コモが先制すれば、インテルはウイングバックを前線へ攻め上がらせます。いずれの展開になっても双方にゴールへの明確な道筋があるため、両チーム得点(BTTS)を支持します。