【2026-27 UEFAチャンピオンズリーグ】レアル・ベティス対フェイエノールト 分析・プレビュー キックオフ:10月22日 4:00(日本時間)
レアル・ベティスとフェイエノールトが10月22日午前4時(日本時間)、セビリアのエスタディオ・ラ・カルトゥーハでUEFAチャンピオンズリーグのリーグフェーズ第3節を戦います。勝ち点6のレアル・ベティスは、ホームで大会3連勝を狙います。勝ち点3のフェイエノールトは、バルセロナ戦の大敗後に公式戦5連勝を挙げており、欧州のアウェー戦でもその勢いを続けたいところです。
1. 試合概要と両チームの状況
レアル・ベティスはチャンピオンズリーグの2試合をいずれも3-2で制し、10位につけています。フェイエノールトはバルセロナに1-5で敗れた後、コモを3-2で下して24位です。36チームがそれぞれ8試合を戦うリーグフェーズは、まだ順位を確定する段階ではありませんが、レアル・ベティスは勝てば次のステージ進出に向けて有利になります。フェイエノールトにとっては、バルセロナ戦で悪化した得失点差を挽回し、大会初のアウェー勝ち点を手にする機会です。
今季のチャンピオンズリーグ 順位・勝ち点:レアル・ベティス 10位・6/フェイエノールト 24位・3 得点・失点:レアル・ベティス 6・4/フェイエノールト 4・7
レアル・ベティスは攻守両面で最近変化が見られます。シーズン序盤は1-0で勝つ試合が多かったものの、10月のオサスナ、ポルト、バルセロナ戦では10得点9失点でした。オサスナ戦では高い位置でボールを奪って得点した一方、自陣でのボールロストとコーナーキック後に再び攻め込まれた場面から続けて失点しました。ポルト戦でも先制後に逆転を許しましたが、アントニーが右サイドで相手をかわして折り返し、イスコがPKを決めて再逆転しました。バルセロナ戦の2-5の敗戦では、2-3の場面でファクンド・ベルナルが退場した後に2失点を喫しました。ただし、先に許した失点は両チームが11人で戦っていた時間帯のものです。
フェイエノールトはバルセロナ戦以降、公式戦5連勝中です。ユトレヒトとAZアルクマールには勝ちましたが、欧州大会のコモ戦と直近のテルスター戦は、それぞれ3-2、4-3の接戦でした。コモ戦では後半の交代とアニス・ハジ・ムサの右サイドからの突破が逆転につながりました。テルスター戦ではシャルル・ヴァンフテのボールロストからのシュートや両サイドからのクロスで3失点。エールディビジでの大量得点を今回のアウェー戦にもそのまま当てはめにくい理由があります。フェイエノールトはチャンピオンズリーグ最初の2試合で4得点を挙げましたが、ユーロスポーツのスペイン版が集計した期待得点の合計は1.12でした。
先発が予想される最前線のトロイ・パロットには、負担がかかりそうです。クチョ・エルナンデスがヒラメ筋の負傷でレアル・ベティスの招集メンバーから外れたためです。クチョはポルト戦で途中出場し、同点ゴールを決めました。パロットを交代させる場合、ペレグリーニ監督は2列目の選手を起用するか、前線を務めた経験のある選手を配置して攻撃の形を変える必要があります。後半に得点が必要になっても、クチョを投入できません。左サイドバックのジュニオル・フィルポも欠場しますが、最近はフラン・ガルシアがその位置で先発しています。
フェイエノールトも複数の選手を欠きます。ただし、ヨルダン・ボス、ヘイス・スマル、ヤクブ・モデルらは今季出場記録がなく、主力の構成への影響は限られます。左サイドバックでは、ハビ・ロペスに代わる本職の選手がいない点が重要です。右サイドのジヴァイロ・リード、ジヴァイロ・ジンハゲル、ハジ・ムサと、最前線のナチョ・ペリは出場可能で、ガウス・ディアラとセム・スタインも後半の攻撃要員として控えています。ファン・ブロンクホルスト監督は、遠征前に先発を大きく変えるつもりはないと話しました。
両監督の基本布陣は、レアル・ベティスが4-2-3-1、フェイエノールトが4-3-3です。レアル・ベティスはイスコら中盤の選手が前に出て相手陣内でプレスをかけ、ボールを奪うと両サイドを使って素早くシュートに持ち込みます。フェイエノールトはリードが右の幅を取り、ハジ・ムサが内側に切れ込んでシュートを狙う形がはっきりしています。コモ戦の逆転ゴールと、ユトレヒト戦でのハジ・ムサの2得点はいずれもこの形から生まれました。
両チームの公式戦での対戦は、2026年1月に同じスタジアムで行われた1試合だけです。レアル・ベティスが2-1で勝ち、2得点とも右サイドのアントニーが絡む攻撃から生まれました。ただ、当時のフェイエノールトはロビン・ファン・ペルシ監督の下、負傷者の影響でセンターバックを急造していました。今回は監督も守備陣の組み合わせも、最前線の選手も異なります。スコア以上に参考になるのは、アントニーが右から得点機を作り、フェイエノールトもレアル・ベティスのペナルティーエリア内で何度か決定機を迎えた点です。
両チームは韓国時間10月18日に直近の試合を戦いました。フェイエノールトは4日後にPSVとのアウェー戦を控えていますが、ファン・ブロンクホルスト監督の先発に関する発言からは主力を温存する考えはうかがえません。ペレグリーニ監督も過密日程に触れつつ、この試合にはベストの先発を選ぶと話しました。今週はピッチの芝の手入れができなかったとペレグリーニ監督は明かしています。短いパスをつなぐ際に不安定さが出る可能性があり、レアル・ベティスの攻撃の組み立てにも、プレスを受けるフェイエノールトの最初のパスにも影響しそうです。
2. マッチアップ分析
レアル・ベティスが最も明確に狙えるのは、フェイエノールトの左サイドです。アントニーはポルト戦でフランシスコ・モウラをかわして折り返し、同点ゴールを演出しました。右サイドバックまで前に出れば、ハビ・ロペスはアントニーと、その外側を走る選手の両方に対応しなければなりません。コモ戦の先制点を許した場面でも、長いパスを受けたアサン・ディアオがロペスと1対1になる状況を作られていました。ヨルダン・ボスとヘイス・スマルが不在の今回の遠征では、ロペスが苦戦しても同じ位置に本職の選手を投入できません。
フェイエノールトにも対応策はあります。左ウイングのルチアーノ・ヴァレンテが下がってロペスの守備を助けるか、ミカ・マルモルを左に置いてツヨシ・ワタナベをセンターバックに起用する方法です。ヴァレンテが下がれば、ボールを奪い返した後に左サイドから高い位置で攻め始めるのが難しくなります。マルモルを移せば、センターバックの組み合わせも変わります。アントニーの突破だけでなく、連動して動くレアル・ベティスの右サイドバックをどう抑えるかが、先発の選択と試合中の対応を左右します。
反対側では、フェイエノールトの主力の攻撃がレアル・ベティスの左サイドを試します。フラン・ガルシアはポルト戦で前に出て、アブデ・エザルズリの先制点をアシストしました。彼が攻撃参加した後にレアル・ベティスがボールを失えば、リードとハジ・ムサがその背後のスペースへ走り込めます。エザルズリがリードを追って守備に戻れば、フェイエノールトが右サイドで使えるスペースは狭まります。逆にエザルズリが前に残れば、フラン・ガルシアはリードの前進とハジ・ムサの内側への突破に同時に対応しなければなりません。バレンティン・ゴメスが左サイドバックで先発する可能性もあり、実際の対決はレアル・ベティスの先発次第です。
このサイドの攻防がどちらの陣地で多く起きるかは、フェイエノールトの最初のパスにかかっています。レアル・ベティスはチャンピオンズリーグ最初の2試合で、敵陣でボールを奪った後に6本のシュートを記録しました。オサスナ戦でも相手DFのボール処理にプレスをかけ、得点機を作っています。フェイエノールトはAZアルクマールがプレスを強めた後に主導権を渡したことがあり、テルスター戦では自陣でのボールロストから失点しました。GKティアーク・エルンストと守備陣のパスをレアル・ベティスが遮断できれば、イスコ、エザルズリ、パロットが短い距離からシュートを狙えます。
フェイエノールトがプレスをかわすと、レアル・ベティスの前進は別の結果を招きます。レアル・ベティスは攻撃時、マルク・ロカを後方に残し、イスコら中盤の選手が前に出ます。フェイエノールトが最初のパスをつなぐか、ロングボールで前進すれば、ロカが守備陣の前で相手の攻撃を止めなければなりません。ジンハゲルはユトレヒト戦で素早い切り替えのパスを通し、ディアラの得点をアシストしました。ヴァレンテが中央へ移り、ハジ・ムサが右から中に入ると、レアル・ベティスのセンターバックは前に出てパスを遮断するか、ペリの動きを見ながら下がるかを判断する必要があります。レアル・ベティスのプレスが効いていても、ボールを失った直後の対応が重要なのはそのためです。
後半の交代も同じ戦術の駆け引きに影響します。レアル・ベティスがリードした後もプレスと中盤の押し上げを続ければ追加点を狙えますが、ボールを失った後はロカの周辺でフェイエノールトの反撃を受けます。フェイエノールトはコモ戦とユトレヒト戦で、ディアラの投入により右サイドからの切り替えと守備ラインの背後への侵入を強めました。スタインにも得点力があります。レアル・ベティスには、ポルト戦で途中出場し、アントニーのパスを決めたクチョがいません。一方、フェイエノールトが早い時間に失点して自陣で長く守る展開になれば、バルセロナ戦のようにハジ・ムサの個人突破以外で攻撃機会を作りにくくなる可能性があります。
3. 最終判断と結論
レアル・ベティスがホームでプレスをかけ、アントニーの右サイドからの攻撃で先制する可能性が高いと見ます。フェイエノールトの左サイドにはハビ・ロペスに代わる本職の守備選手がおらず、レアル・ベティスは敵陣でボールを奪ってシュートにつなげてきました。フェイエノールトの右サイドの攻撃も、フラン・ガルシアが前に出た後のスペースやロカの周辺を狙えますが、チャンピオンズリーグ2試合で作ったチャンスは多くありません。そのため、フェイエノールトの追いつくゴールよりも、レアル・ベティスの先制が先に生まれる展開を予想します。
オッズも、ホームでの戦績とフェイエノールトの欧州アウェーでの成績を根拠に、レアル・ベティス優勢と見ています。差が出るのは勝敗そのものより点差です。レアル・ベティスはリードした後のボールロストやセットプレーから失点した試合があり、フェイエノールトにはジンハゲルの切り替えのパス、ハジ・ムサの突破、後半のディアラの裏への抜け出しがあります。クチョの欠場により、レアル・ベティスは後半に本職のストライカーを交代で投入して点差を広げる選択肢も限られます。
スコア予想はレアル・ベティスの3-2、または2-1です。レアル・ベティスが先行しても、フェイエノールトが右サイドからの速攻やセットプレーで追いつき、レアル・ベティスがアントニーを生かした攻撃とプレスで再び得点する接戦を予想します。フェイエノールトが後半に2点目まで決めれば3-2、その機会を生かせなければ2-1に近い展開です。ただし、レアル・ベティスがリード後にロカの横へ中盤の選手を残し、左サイドバックの攻め上がりを抑えれば、フェイエノールトの追い上げる手段が減り、点差がさらに開く可能性もあります。